家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

アシスタント

2020-11-29 09:40:40 | Weblog
ユズジャムを作るというので妻のアシスタントをした。
先日は二度にわたって干し柿作りのアシスタントをした。
干し柿作りは、もう慣れたため段取り良く作業ができるようになった。
妻が柿の皮をむいてくれれば、そのあとの処理は私がやれる。
ユズジャム作りの手伝いは初めてだ。
半分に切られて、さらに種を外されたユズを搾り器に入れて圧縮することから私の作業が割り当てられた。
搾り器は去年購入したが使うのは今回が初めてだ。
ステンレス製の清潔そうな器具だ。
レバーを下すと「ジュジュー」という音がして容器の中にユズの汁が溜まる。
容器をボウルの上で傾けると黄色く濁った汁が「サアーッ」と落ちてくる。
レバーを上げると汁分を絞り出された皮がペンペラになって容器にへばりついている。
それをトングで救い上げて一ヶ所に集める。
すべて汁を出し切るとボウルには汁そして種の集まりという具合にそれぞれの集合体ができる。
ペンペラになった皮を取り出し、皮の裏側にある白い部分を削ぐ。
カレーライスを食べるのに使っているスプーンで白い部分をこそげる。
上手く取れる時と皮が破れてしまっても取れない時がある。
この白い部分のみが、今回の作業には不必要ということで廃棄処分になる。
私の役割は、ここで終了となる。
妻は、その後洗いあげをしながら、これらを煮る作業に入った。
どれをどう混ぜて、どう熱を加えるのかは見ていない。
しばらくすると「これだけできたよ」と瓶詰めされたユズジャムがカウンターの上に「バーン」と登場する。
瓶に入った製品を見ると急に「美味しそうだな」と感じる。
翌日の朝食に、その味や香りを確かめる機会が訪れた。
なんとも上品な香りで酸味と甘みが調和する美味しいジャムであった。
近所の老夫婦がユズを育てていて「たくさんできたからもらって」と毎年持ってきてくれるのだ。
必ず製品になったものをお返ししているので、お互いに助かっている。
だが妻には少し負担になっていた。
工程の全てを一人でやるとなると、相当な時間の制約と体の負担が大きい。
これからは私が必ず参加するので少しは楽になることと思う。
春野での作業を手伝ってもらうので自宅では私が手伝う。
手伝ったものは、やはりより美味しいわ。

最近のネコ事情

2020-11-18 18:49:59 | Weblog
もうすぐマロちんの命日がくる。
2年が経とうとしている。
毎日マロちんのことを思い出す。
それはもちろん妻も同じだ。
そんな毎日の中で急にネコとの関係を築ける出来事があった。
春野で作業をした後に最近できたカフェに行ってみた。
最近できたといっても本物の古民家で営業している。
本物というのは古いだけでなく相当家の材料も良いし敷地も広く庭も素晴らしいのだ。
室内の落ち着きと静かに流れるショパンの音色に気をよくしているとネコが現れた。
ご主人が飼っているネコで落ち着いていて客も怖がらない。
我々に体を触らせてくれた。
妻は声をかけながら抱っこした。
2年ぶりの家ネコの感触だ。
またもう一軒の出会いもある。
以前から、この店には顔を出していたのだが、このところノラ猫を連れ帰り世話しながら新しい飼い主を探しているという。
その主人に「このネコたち遊んでやっていますか」と聞くと「晴れた日には外の広い庭で遊んでいます」との答えだった。
安全な広い庭で木に登ったり虫を追いかけたりネコの楽しそうなことが自由にできるようだった。
私は座布団で寝ていたトラネコに興味を持った。
コーヒーと一緒に出てきた紙のお手拭きをとり、テーブルの上で「カサカサ」と音を立てながら見えたり見なくしたりを繰り返した。
するとネコの眠気が吹き飛びヒゲが前に出てきた。
すかさず激しくお手拭きの袋を動かす。
ネコは「ここだ!」と見えるはずのないテーブルの上のお手拭きを鋭い爪を立てて掴んだ。
このネコの能力の高さに久々に感激した。
何度繰り返してもネコは音だけでテーブルの上のお手拭きを、まるで見えているかのように当てて見せる。
テーブルの反対側に座っている妻は、たまらず上に出てきた猫の手をサッと触る。
そんな幸せなやり取りをした後ネコは私が気に入ってくれたようで自ら私のアグラに入ってきて熟睡をし始めた。
私は2年ぶりのアグラの中の温かさに酔いしれた。
もう自宅でネコは飼えないが身近な店で、こうやってネコに触れることのできることに感謝した。

煙突掃除用ブラシの柄

2020-11-14 10:51:24 | Weblog
10月末に煙突掃除をした。
煙突掃除用ブラシは竹の棒にタイラップを2本利用して括りつけてあった。
煙突内のススを取るためにブラシをゴシゴシ前後させたりグリグリ回したりする。
室内で作業するためにはブラシの柄は短いほうが便利だ。
室内から外に向けて突き出している煙突は150センチ程度なので長い柄を持ち込むと室内を汚してしまいそうなのだ。
ところが、外の煙突は3メートルを超えるので、それだけの長さが欲しい。
そして今回の煙突掃除を終えてみるとブラシが竹の棒から外れかけていた。
煙突の中にブラシを忘れてきたら大変だ。
長さの調整と柄からブラシが外れないようにするという二点から分解式の柄が欲しい、となった。
これは専門店から売り出されている。
確か2000円台くらいだったと記憶している。
だがもっと安価にできないか、と考えた。
ブラシはM10のボルトが付いていて、それを柄にネジて留める式になっている。
100均で探すと、おあつらえ向きの物を見つけた。
連結支柱という園芸用の緑色の支柱だ。
これを2組購入した。
これで、200円で90センチから3メートル60センチまで対応できる。
問題は、この支柱の先端にM10のナットをどのように取り付けるかだ。
M10のナットを購入してみると支柱の柄と同じくらいの太さだ。
もう一度ホームセンターに行き何とか使えそうなものを探す。
結局コンクリートに打ち込んで使う特殊なナットを使ってみることにした。
コンクリートに打ち込むと最下部についている部品がナットを広げてコンクリートに定着させるのだが、今回は不必要なので取り外した。
支柱の先端はプラスチック製なのでドリルで容易に穴を空けることができた。
空けてはナットを当てて比べ再び空けるという作業を繰り返した。
ほぼ思い通りの穴径になったところでナットを打ち込む。
うまい具合に打ち込めて遊びはない。
ブラシをねじ込んでみるとバッチリだ。
試してみるのは、相当先になるが良いはずだ。
使いやすくて十分な強度また片付けやすく、てそして何より安価だ。
久しぶりに満足のいく作業ができた。

カマドのタイル直し

2020-11-07 17:13:53 | Weblog
妻が染物でカマドを使っているときチラッと光が見えた。
カマドの焚き口の周りのタイルの隙間から見えた火だ。
別の日に見ると、それはカマドのタイルの目地が剥がれかかっているのだった。
耐熱パテを探すと、ずいぶん昔の残りがあった。
早速修理しようとしたが、パテが硬くてチューブから出てこない。
ペンチで掴んで無理やり押し出して使った。
タイルは一か所のみ剥がれているのではなく複数個所剥がれていた。
それらに塗りたくった。
ある程度乾いてからきれいにしようとしたが、そのまま帰宅した。
後日ガリガリとタイルの上面だけ削り取った。
さすがに仕上がりは良くないが機能的には問題あるまい。
昔このようなカマドを使っていた人たちは耐熱パテなど無かったであろうから、どのように修理したのか気になる。
タイル張りだから、そんなに古くはないから耐熱セメントを使ったのだろうな。


TVのリモコン

2020-11-05 07:12:17 | Weblog
私が帰宅すると妻はTVを見ていた。
リモコンのチャンネルガイドを押せば現在他の局では何を放映しているかが分かる。
妻に断ってからリモコンを持ちボタンを押した。
ところがチャンネルガイドは画面に現れない。
「あれ?へんだなぁ」と言って別のボタンを押してもTVは全くいうことを聞いてくれない。
汎用のリモコンなので我が家のシャープ製TVに合わせて使うのだが、たまにその設定が外れて、やり直すことがある。
設定しなおしてみたが直らない。
そのときリモコンに少し水がかかっていることが分かった。
スマホを出してカメラにし、リモコンのボタンを押して信号の様子を見るつもりだった。
だが押してみるまでもなくリモコンからは常時信号が発信されている状態にあった。
人間の眼では見えないがカメラを通すと、それが見えるのだ。
「さきほど手違いで水がかかっちゃったから拭いたんだけど、ごめんね」と妻は言う。
すぐに電池を外して、もう一度丁寧にリモコンの全てを雑巾で拭いた。
ついでにドライヤーを吹き当て、さらにコタツの中に入れて乾燥させた。
だがリモコンは何かの信号を出し続けた。
本体に異常はないので本体のスイッチを使えばTVも見られるしチャンネルも変えられるし問題ないと思っていた。
ところが、私たちは、もう老齢になっていて耳が少し遠くなりボリュームを上げて聞くより字幕スーパーを見たい。
だが本体スイッチには、それがない。
また急に電話がきたりすると消音ボタンを即座に押すのだが、それも無い。
いつものようにいかない不便さを痛感した。
大手家電量販店を見てみたがケーブルテレビ用のリモコンは売っていなかった。
ネットで探して同じタイプの物を発注した。
やっとリモコンが届いたが品物は間違って届いた。
私の欲しかったリモコンはBR―V3なのだが届いたのはBR―V3Jで「J」は余分だ。
試してみるとTV本体は動くがケーブルテレビのチューナーは作動しない。
これではダメだと落胆していると妻が「直っているかもしれないから元のリモコンを試してみて」という。
電池を入れて試してみると正常な動きをした。
「直ってるよ」
と二人で喜んだ。
届いたリモコンを送料無料で返品して、今日返金しますというメールが入った。
いつも通りってありがたい。

結婚記念日

2020-11-02 14:27:26 | Weblog
45周年の結婚記念日だった。
実は今までにないことが起こった。
妻が、この記念日を忘れていた。
私は忘れているのが通常だ。
今日は春野に行くつもりだったので地下足袋用の靴下をはいていた。
妻が急に結婚記念日を思い出したので春野に行って作業をすることは急遽中止し、どこかで食事しようということになった。
浜名湖畔にある浜名坊に行った。
初めての店に行って「美味しくなかった」という印象を残すことがイヤだったから、いつも行く店にしたのだ。
うれしい記念日に、やはり美味しかったという印象を残すことができた。
帰路に佐鳴湖という市内の湖に寄った。
ボートレースがあったらしくボソボソと表彰式を行っていた。
ずいぶんテンションの低い表彰だなと思いながら湖畔を二人で歩く。
と、高テンションのオヤジの声が湖に響き渡った。
どうやら別のボート場にも来てほしいということだった。
湖畔の道はアスファルトあり石の道あり、そして芝生もありドングリの落ちている道もある。
足の裏から脳まで人体の最も遠い距離を一瞬で地面の感覚が駆け抜ける。
広い湖にもかかわらず風が一切吹かず気持ちの良い散歩だ。
途中でカメを捕獲している団体に出会った。
「とって食べる」という面白そうなことをしている人達だった。
私たちが見たときには雷魚(カムルチー)1匹とイシガメ1匹だけだった。
湖に注ぐ川にカワセミが美しい姿を見せ追っかけのジイジたちが立派なカメラを持って追いかけていった。
追いかけたくなる美しさは十分よく分かる。
のんびり時間をかけて1周して帰宅した。
「麻呂の湯」つまり自宅の風呂に浸かり45年間を振り返った。
いろいろな出来事は思い出すが、その都度良い方向に向けて努力した。
「今が一番良いかな」という結論は我ながらありがたい。
一番身近で支え合う妻が先日良い成績の血液検査結果を持ち帰った。
友人との定期的な約束もあるし自分の家族に問題は全くない。
空腹と筋肉痛が好きだ。
生きている証の気がするのだ。
老害が増えて不便になったが、それで普通なのだと思う。
賛成1反対2ノーコメント1で始まった私たちの結婚は「正解だった」と思う。