今年はビワの実が初めて成った。
3月には摘果して数を減らしておいた。
6月になり実は一つだけを残して、あとは切り落とし袋を被せた。
袋は50枚入りで231円だった。
余った袋の数は23枚だからビワの実は27個だ。
6月18日草刈りの後に一つだけ実を食べてみて食べごろだったら妻に持って帰ろうと考えていた。
ビワの木に近づいてゾーっとなった。
被せたはずの袋が木の下に散乱していた。
「やられた」
木には、まだ数枚の袋が付いていた。
草刈り機を外して近寄り触ってみると中はカラだった。
27個全部食われた。
先日自宅付近のビワを200円で購入して食べた。
作り手はオートバイメーカーを定年退職してからは畑作業とビワの世話をしていた。
2階の窓からワイ字型の棒を差し出して手前に手繰り寄せて袋で包むそうだ。
住宅街のビワの木に薄オレンジ色の袋が鈴なりになっている様は彼のエンジニアらしい丁寧さが表れていた。
味や形は個体差があり甘い物から少し甘さが足りない物まであった。
彼には春野の現地でビワの接ぎ木を教わったことがある。
接ぎ木セットを持ってきた彼が一旦枝を切り取り、それを元の木に接ぎ木して見せる。
その後その枝は元の木の枝に戻り何もなかったかのように育った。
私は彼のビワの木から枝をもらい受け接ぎ木をしてみたが全て失敗していた。
だから今回の実には期待していた。
実はこのビワの木には深い思い出がある。
2011年の11月に逝ってしまった友人の食べた後の実を植えたものだったのだ。
6月に彼は「最後に会いたい人が在ったら会っておいて」と医師に言われたと言って彼の奥さんの付き添いのもとにわが家に泊まっていった。
奥さんが驚くほどの食欲でビワを食べた。
その時の実の子孫だ。
その種を植えて木になったがシカに葉を食べられて、その後はワイヤーメッシュで囲いを作って食べられないようにしていた。
紆余曲折の後にこのありさまだと少し気落ちする。
だがこれが自然というものだ。
来年は違うやりかたをしようと誓った。
3月には摘果して数を減らしておいた。
6月になり実は一つだけを残して、あとは切り落とし袋を被せた。
袋は50枚入りで231円だった。
余った袋の数は23枚だからビワの実は27個だ。
6月18日草刈りの後に一つだけ実を食べてみて食べごろだったら妻に持って帰ろうと考えていた。
ビワの木に近づいてゾーっとなった。
被せたはずの袋が木の下に散乱していた。
「やられた」
木には、まだ数枚の袋が付いていた。
草刈り機を外して近寄り触ってみると中はカラだった。
27個全部食われた。
先日自宅付近のビワを200円で購入して食べた。
作り手はオートバイメーカーを定年退職してからは畑作業とビワの世話をしていた。
2階の窓からワイ字型の棒を差し出して手前に手繰り寄せて袋で包むそうだ。
住宅街のビワの木に薄オレンジ色の袋が鈴なりになっている様は彼のエンジニアらしい丁寧さが表れていた。
味や形は個体差があり甘い物から少し甘さが足りない物まであった。
彼には春野の現地でビワの接ぎ木を教わったことがある。
接ぎ木セットを持ってきた彼が一旦枝を切り取り、それを元の木に接ぎ木して見せる。
その後その枝は元の木の枝に戻り何もなかったかのように育った。
私は彼のビワの木から枝をもらい受け接ぎ木をしてみたが全て失敗していた。
だから今回の実には期待していた。
実はこのビワの木には深い思い出がある。
2011年の11月に逝ってしまった友人の食べた後の実を植えたものだったのだ。
6月に彼は「最後に会いたい人が在ったら会っておいて」と医師に言われたと言って彼の奥さんの付き添いのもとにわが家に泊まっていった。
奥さんが驚くほどの食欲でビワを食べた。
その時の実の子孫だ。
その種を植えて木になったがシカに葉を食べられて、その後はワイヤーメッシュで囲いを作って食べられないようにしていた。
紆余曲折の後にこのありさまだと少し気落ちする。
だがこれが自然というものだ。
来年は違うやりかたをしようと誓った。