家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

カメノテ

2022-04-17 10:42:39 | Weblog

車がバッテリー上がりを起こした、その日。

西伊豆のはんばた市場の中で妻が私を呼びに来た。

同じ店にいたが私の判断を欲しかったようだ。

好奇心旺盛な私が「食べたい」と言うのではないかと思ったが私が食べなければ意味はないし妻が特に食べたいわけでもない。

だいいち妻も売られているカメノテを見たのは初めてで、もちろん料理したことなどない。

私の答えは「食べたい」だ。

帰宅して何はなくともビールで乾杯した後妻が台所で料理を始める。

同時にPCで「カメノテ料理」をyoutubeで探す。

台所とPCの往復をしながら初めてのカメノテに挑戦する。

私は、その挑戦の邪魔をしないように写真を撮る。

「できた。これでいいと思うよ」

妻が皿に広げたカメノテをテーブルに乗せる。

「この部分を破って中身を食べるらしいよ」

妻も分かっているわけではないので二人で探りながら食につく。

カメノテを入れていたプラスチック製の入れ物をカラ入れにした。

あまりうまく中身が出てこないので切れてしまった身の部分を引っ張り出すことに集中する。

つま楊枝を使い果物用のフォークを使い箸を使った。

口をつけて吸い出そうともした。

破る部分が少ないので中身を引き出すチャンスが訪れれば「スコッ」と出てくるし、そうでなければ千切れ千切れた部分のみ食べることになる。

もしくは、ほんの少し出た後すぐに千切れてしまって、その後出てこなくて諦めてしまうこともある。

「美味しいー」と言うほどのものでもなく、もちろんまずくはない。

これが自分で採ってきたなら美味しさに関係するかもしれない。

次は、どこかで採ってみたい。

妻は茹で汁を捨ててしまったことが残念だったようだ。

カメノテの出汁の味噌汁が美味しいらしいのだ。