テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 魔術と魔法の摩訶不思議 ~

2021-08-02 22:04:36 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あぶらァ~かたぶらァ~!」
「がるる!ぐるるがるるる!」(←訳:虎です!チチンプイプイ!)

 こんにちは、ネーさです。
 涼しい秋風を呼ぶ魔法が、
 熱中症を一気に回復させる呪文が欲しい~…
 と、嘆息しながらの
 本日の読書タイムは、
 はい、”魔法“にまつわる
 不思議な物語をご紹介いたしましょう。
 さあ、こちらを、どうぞ~♪

  


 
     ―― ほんものの魔法使 ――



 著者はポール・ギャリコさん、
 原著は1966年に、
 画像の文庫新版は2021年5月に発行されました。
 英語原題は『THE MAN WHO WAS MAGIC』、
 『罪のないお話』と日本語副題が付されています。

「そこはァ、まほうのォくにィ~…!」
「ぐるがるるるる!」(←訳:いや魔術師の国!)

 魔法都市マジェイア。

 胸壁に囲まれたその都市は、
 ありとあらゆる魔術師、
 手品師、奇術師、
 幻術師、早業使い、
 篭抜け師、
 読心術師や香具師が暮らす
 《魔術師の都》です。

 え? 
 そんな場所あるの?
 行ってみた~い!と
 マジック鑑賞好きな方々は
 思われるでしょうが……。

「ぶッぶゥ~!」
「がるるる~る!」(←訳:入れませ~ん!)

 マジェイアの門をくぐれるのは、
 誰でも、とはゆきません。
 条件があるんです。

 職業的魔術につながりのあるひと――

 つまり、
 魔術師と、
 魔術師の家族たちのみ。

「れいがいィ、みとめませんッ!」
「ぐるるるる!」(←訳:厳しいんだ!)

 ええ、
 例外は認められませんけれど、
 厳しい規則がちょっぴり
 緩められるときもあります。

 魔術師名匠組合に
 加入するための、審査。

 その予選と本選が行われるのは
 マジェイアの市庁舎と公会堂ですから、
 まずは門の内に入れてもらわないと、
 審査を受けられないわよね。

「ならばァ~…たのもうゥ~ッ!」
「がる!」(←訳:開門!)

 その日、マジェイアの門番さんは、 
 ひとりの他国者を
 招じ入れました。

 鹿皮のシャツにズボンにチョッキ、
 雉の羽根を一枚さした帽子をかむった
 朗らかな笑顔の青年、
 アダムさん。

 あ、それにね、
 アダムさんの連れで、
 モコモコ毛並みで短足の
 ”ものいう犬”モプシーくんも。

「ふァ~…ほんとにィもこもこォ!」
「ぐるるがるっるる♪」(←訳:見事な毛玉っぷり♪)

 ひとりと一匹は、
 市庁舎はどこだろうかと
 マジェイアの街をそぞろ歩くうち、
 ひとりの少女と知り合いました。

 いつかあたしも魔術師に、と願う
 ジェインさん。

 彼女を助手に迎えて、
 アダムさんとモプシーくんは
 審査に臨みますが……

 いつしか、
 疑惑が?

「これッてェ~?」
「がるるぐる??」(←訳:本当に魔術??)

 審査会場で
 アダムさんが披露したのは、
 すばらしい魔術!

 そのすばらしさが、
 マジェイアの魔術師たちの心を
 不穏に波立たせます。

 こいつは、
 何者なんだろう?

「むむゥ? きもちはァ、わかるけどォ~」
「ぐるるるがる!」(←訳:考え過ぎだよ!)

 魔術師たちをも恐れおののかせる
 アダムさんの魔術――
 それとも、魔法?
 魔術ならぬ、本物の?

 魔法とは何なのか、
 人々に何をもたらすのか。

 50年以上も前の作品ながら
 現在も傑作とされるファンタジー作品は、
 大人の活字マニア諸氏にも
 小中学生の活字好きさんにも
 おすすめですよ。
 
「もぷしィ!」
「がるるーるぐるる!」(←訳:モプシーに注目を!)

 ムクムク&モフモフなモプシーの活躍は、
 犬好きさんのハートを
 完璧にノックアウトすることでしょう。
 なので、ワンコ大好きな方々も
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪
 

 
コメント
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