テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 文豪さんが、マンガになったら? ~

2021-08-21 23:31:01 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 しゅうまつゥはァ、のォ~んびりィ~…あれッ?」
「がるる!ぐるぅがるぅっ!」(←訳:虎です!ありゃりゃっ!)

 こんにちは、ネーさです。
 ええ、そうね、
 週末の読書タイムは、
 のんびりモード……のはずが!
 今回はとんでもなく元気満々な
 コミック作品の登場と相成りましたよ。
 さあ、↓こちらの御本を、どうぞ~♪

  


 
       ―― 谷崎マンガ ――



 原作は谷崎潤一郎(たにざき・じゅんいちろう)さん、
 著者は収録順に(せーの!)、
 久世番子さん、古屋兎丸さん、西村ツチカさん、
 近藤聡乃さん、 山田参助さん、今日マチ子さん、
 中村明日美子さん、榎本俊二さん、高野文子さん、
 しりあがり寿さん、山口晃さん、
 2021年8月に発行されました。
 『変態アンソロジー』と副題が付されています。

「ふァ~…」
「ぐっるぅるる~…」(←訳:言っちゃったね~…)

 えっとぉ、
 谷崎さんのアンソロジー作品を
 多数刊行しているとはいえ、
 お堅いイメージの中公文庫さんが堂々と、
 《変態》
 の看板を掲げて世に送り出したのは、
 11人のマンガ家さんによる
 『谷崎マンガ』11篇。

 つまり、
 文豪・谷崎さんの代表作
 『痴人の愛』が、
 『陰翳礼讃』が、
 『瘋癲老人日記』が、
 漫画化されちゃった!という訳なんです。

「びッくりィしたけどォ~」
「がる~る!」(←訳:面白~い!)

 11作品のトップバッターは、
 久世番子さんの『谷崎ガールズ』。

 これが、
 谷崎さんの(マンガ化)作品世界への
 入り口としては
 もう本当に最高で♪

 谷崎さんの女性遍歴がいかにハチャメチャだったか、
 よ~く分かります。

「あわわわわッ!」
「ぐっるぅっる!」(←訳:言っちゃった!)

 シュールでクールで、
 まるでSF?なのは、
 しりあがり寿さんの
 『瘋癲老人日記×老人と海REMIX』。
 
 大正ロマンの香り漂う、
 エレガントな作風は、
 高野文子さんの『陰翳礼讃』。

 そして、
 破壊力と包容力が混然一体となった
 山口晃さんの『台所太平記』……!

「むむゥ! これッてェ!」
「がるぐるがる!」(←訳:現代ではムリ!)

 女中さん。

 現代ではほぼ絶滅してしまった職業――
 ”女中さん”が、
 この作品の主役です。

 千倉(ちくら)家の家長、
 磊吉(らいきち)さんと、
 妻の讃子(さんこ)さんのもとへ、
 やって来ては去り、
 去ってはまたやって来る
 女中さんたち。

 磊吉さん、
 彼女たちを観察するのが、
 大好きで。

「ものかげェからァ、じィ~ッとォ!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:これぞ生き甲斐!)

 もしかしたら日本版ダウントンアビー?

 などと微笑ましささえ覚える
 『台所太平記』、
 もちろん他の作品も
 谷崎さんのファンの方々に、
 マンガ&イラスト好きな方々に、
 ぜひのおすすめですよ。

 発売されたばかりのこの御本、
 今なら文庫の新刊コーナーに並んでいるでしょうから、
 本屋さんで探してみてくださいね~♪
 
 

コメント
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