～ 喉ごし、愉快に ～

「こんにちわッ、テディちゃでス！
　ぱふゥ！　おつかれさまァなのでスよゥ！」
「がるる！ぐるがる～！」（←訳：虎です！拍手です～！）

　こんにちは、ネーさです。
　TOKYO2020オリンピックが閉会式を迎えました。
　選手さん＆スタッフさん、
　そしてボランティアの皆さまに
　お疲れさま！と拍手を送りながら、
　さあ、読書タイムですよ。
　本日は、労いの思いを込めて、
　こちらの御本を、どうぞ～♪

　　


　
　　　　　　――　もう一杯、飲む？　――



　著者は、収録順に（せーのっ！）
　角田光代さん、島本理生さん、燃え殻さん、
　朝倉かすみさん、ラズウェル細木さん、越谷オサムさん、
　小泉武夫さん、岸本佐知子さん、北村薫さん、
　2021年6月に発行されました。

　ええ、分かっています、
　分かっていますとも。

　コロナ禍で、緊急事態宣言中で、
　『もう一杯、飲む？』
　なんて言ったら
　メチャクチャ怒られるのは分かっていますが、
　書物の中でだけ、
　ということで。

　それに、こう暑いと。

「つめたいィ～のみものォ！」
「ぐるるがる！」（←訳：必需品だよ！）

　キンキンに冷やしたビールや、
　程よい温度のワイン。

　この御本では、
　《お酒のある風景》
　をテーマに、
　9人の作家さんが腕を競っています。

　エッセイあり、
　小説あり、
　イラスト付きの旅レポートも？

「あはァ！これッ！」
「がるるる！」（←訳：愉しそう！）

　漫画家のラズウェル細木さんは
　作品『陸海空　旅する酔っぱらい』で
　宣言します。

　　《旅は、家を出た瞬間から始まる》

　乗り物での飲食には、
　座席にこだわりを！
　新幹線なら、
　通路側のC席！

「ほほゥ？」
「ぐるるるがる？」（←訳：車内販売狙い？）

　飛行機の旅は……う～ん、
　飲酒が楽しみだったのは、
　はるかに昔のことだなあ。

　それより、
　フェリー！

「うむむッ、ふなたびィ！」
「がるるるぐぅるるるる？」（←訳：豪華客船じゃないんだ？）

　友人の言葉をヒントに、
　神戸～高松のフェリーに乗ってみたら……
　これが、いい！

　ゆったりゆっくりな、
　“移動感の無さ”が、いい！

「せんないィはァ、ひろびろォ～」
「ぐるるるるがるるぐる～」（←訳：瀬戸内海の眺めも良し～）

　ラズウェル細木さんの旅レポエッセイに
　ほっこりした後は、
　私ネーさの一推し作品、
　北村薫さんの
　『振り仰ぐ観音図』へ。

　出版社にお勤めの、
　“酒豪”女性編集者・早苗（さなえ）さん。

　早苗さんを社内外に知らしめる
　スットンキョ―かつユニークな、
　お酒にまつわるエピソードの数々は……
　ふっふっふ♪

「いひひッ！」
「がるる！」

　講談か？
　いや落語か？
　と、お腹を抱えてしまう物語は、
　”〆の一杯“に相応しい快作です。

　お酒好きな活字マニアさんも、
　お酒は眺めるだけにしている方々も、
　9作品の中から
　お好みの“喉に美味しい”1作を
　ぜひ、見つけてみてくださいね～♫