テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 風雲に怖じず ~

2021-08-15 23:27:51 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 わわわうゥ! ひなんッじょうほうゥ??」
「がるる!ぐるる~!」(←訳:虎です!怖いよ~!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日8月15日は、ここ東京・八王子市も豪雨に襲われ、
 大変な一日となりました……
 ようやく雨足が静まってきたところで、
 気持ちを落ち着かせるためにも、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  


 
     ―― 新選組 滅びの美学 ――



 中央公論新社MOOKより、2021年1月に発行されました。
 オリンピックのため休止となっていた
 大河ドラマ『青天を衝け』が放送再開を祝し、
 ドラマ内でも見せ場をさらった
 《新選組》さんに登場していただきましょう♪

「こんどうゥさァ~んッ!」
「ぐるが~る!」(←訳:土方さ~ん!)

 新選組――
 
 “人斬り集団”などとも呼ばれ、
 蔑まれ、嘲られたこともありましたけれども、
 風向きが変わったのは
 司馬遼太郎さん著『燃えよ剣』が
 世に出た1972年頃からでしょうか。

 以来、
 《新選組》への嫌悪感は薄れ、
 数多の映画、ドラマ、小説、コミックなどでも、
 共鳴&共感をもって
 隊士さんたちの姿が描かれるようになったのは、
 私たち多摩っ子にとっては
 嬉しい限りです。

「おきたァさんもッ!」
「がるるるる!」(←訳:山南さんも!)

 この御本では、
 組織としての体制が整い、
 京都での活動を強化していった時期以降の
 《新選組》の歴史が紹介されています。

 いやーそれにしても、
 幕末の資料って
 けっこう残っているのねえ。

 資料をもとに作成された
 池田屋襲撃ルート図とか、
 金門の変の攻防MAPとか、
 よくぞここまで解析を、と
 私ネーさ、感心してしまいました。

 あ、写真資料はね、
 さすがに限定的ですけれど……。

「あのォゆうめいィなァ~!」
「ぐるるるるがるぐる!」(←訳:土方さんの肖像写真!)

 本文は、

 第1章『京都の新選組 十五大事件』
 第2章『新選組大解剖』
 第3章『落日の新選組』
 第4章『幕末史』

 という構成で、
 ああ、第3章から後……
 近藤さんを喪った土方さんの、
 孤軍奮闘とも言える北上の日々が
 読んでいてつらい……。

「おいつめェられるゥ~!」
「がるぐる……!」(←訳:戦況不利……!)

 歴史にIF(もしも)はない、
 とされるものの、
 想像せずにはいられません。

 もしも、幕府が倒れなかったら?

 将軍慶喜の下、
 直属警備隊としてか、
 徳川の軍組織の一員としてか、
 《新選組》は存続していったのか。

 新たな政治体制の中で、
 彼らの軍事能力が
 活かされる日が来ただろうか。

「むむゥ! それはァ~…」
「ぐるるるがる!」(←訳:解答不能です!)

 好奇心とイマジネーションを
 きりきりっと刺激されるMOOK本は、
 図版資料が多いためでしょうか、
 文章中心のノンフィクション本よりも
 全体像を理解しやすいかもしれません。

 《新選組》好きな方々、
 歴史マニアさん、
 そして『青天を衝け』ファンの方々に
 おすすめの一冊ですよ。
 本屋さんで、図書館で、
 ぜひ、探してみてくださいね~♪
 
 

 
コメント
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