テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 旅と、ニャンコと、《売茶翁》 ~

2021-08-27 22:00:13 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 とォ~けェ~ちゃうゥ~!」
「がるる!ぐるる!」(←訳:虎です!超残暑!)

 こんにちは、ネーさです。
 8月終盤にしてはキツ過ぎる残暑……
 アイスクリームで元気を補給しながら、
 さあ、の~んびり読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  


 
   ―― 占い日本茶カフェ《迷い猫》 ――



 著者は標野凪(しめの・なぎ)さん、
 2021年3月に発行されました。
 『Fortune-telling japanese tea cafe』
 と英語題名が付されています。

 カフェ――
 というと、小粋な外観とメニューの、
 『ドゥマゴ』『アンジェリーナ』『ラデュレ』等の
 名前が思い浮かびますが、
 そんなお店とはちょっと違って。
 
  “旅するカフェ“ 

 だって有るんです。

「ももッ、もしかしてェ~?」
「ぐるるがる?」(←訳:お店が動く?)

 如月(きさらぎ)たんぽぽ さんは、
 日本茶カフェのオーナーさん……でした。

 以前は、東京都内の
 昔ながらの石畳の残る街で、
 古い民家を借りて、
 カフェを営んでいたのです。

 その建物が老巧化のため
 取り壊されることになり、
 新しい場所を、と探してみたものの、
 頃合いの物件が見つかりません。

 そこで、たんぽぽさん、考えました。

「ばしょがァ、ないィのならァ~…」
「がるるるるぐる?」(←訳:出向くのはどう?)

 《出張カフェ承ります。
  どこへでも
  お道具箱ひとつで参上します》

 自分のお店のSNSに
 こう書いてみたところ、
 依頼がちらほら舞い込んできたではありませんか♫

「むふふゥ! やってみるものォでス!」
「ぐるるぅがる!」(←訳:旅カフェ開始!)

 出張日本茶カフェを
 旗上げしてから3年、
 たんぽぽさんのカフェは
 少しずつ知られるようになってゆき。

 今日はなんと、
 福岡市にあるギャラリーへの出張です。

「おみずゥ、よしっ!」
「がるうるぐるるるがる!」(←訳:お茶とお菓子もよし!)

 ただお茶を供するだけではなく、
 招かれた市や町で作られる
 銘茶・銘菓と、
 その土地のお水で
 お茶を淹れる。

 そして、
 お茶を淹れながらお喋りをして、
 望まれれば
 占いもする。

 福岡へ、
 仙台へ、
 島根へ、
 奈良へ、
 静岡や東京で。

 出張しては
 お茶を振る舞うたんぽぽさんの、
 頼もしい相棒は
 ハチワレ猫の、つづみ くんです。

「ふァ? にゃんこがァ、あいぼうゥ?」
「ぐるがるるる?」(←訳:猫も旅するの?)

 お家に籠もるより、
 たんぽぽさんと一緒に旅をするのが
 大好きだという、つづみくん。

 実は、たんぽぽさんの旅には、
 もうひとつ、目的があります。

 或るモノを探して。

 旅をして、ゆく先々で訊ねてみれば、
 それを見つけることが出来るかもしれない。
 在り処を知っているに会えるかもしれない。

「みつかるとォ、いいなァ~…」
「がるるぐるる~…」(←訳:探訪の旅かあ~…)

 江戸時代、
 茶の世界にその人ありと謳われた
 売茶翁(ばいさおう)へのオマージュと、
 現代のお茶の知識を織り込まれた
 たんぽぽさんの旅暮らし。

 読んでいると
 無性にお茶が恋しくなる物語は、
 お茶好きな御方に、
 占い好きな方々にも、
 おすすめですよ。
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪
 


 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする