テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 夢まぼろしの、トワイライトタウン ~

2021-08-17 19:14:08 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 どろろォ~んッ!」
「がるる!ぐぅーるるるる!」(←訳:虎です!ヒュードロドロ!)

 こんにちは、ネーさです。
 夏休みも後半になって、
 8月下旬の“名物”といえば
 ……《怪談》!
 という訳で、本日の読書タイムは、
 怖~いモノ続出の
 ↓こちらの御本を、さあ、どうぞ~♪

  


 
   ―― ゴーストタウン 冥界のホームズ ――



 著者は柳広司(やなぎ・こうじ)さん、
 原案は竹清仁(たけきよ・ひとし)さん、
 2021年7月に発行されました
 『Sherlock Holmes in the Ghost Town』と
 英語題名が付されています。

「ふァ? めいかいィ~…??」
「ぐーるるがるる??」(←訳:ゴーストタウン??)

 先日は『アンブレイカブル』を御紹介しましたし、
 《ジョーカーゲーム》シリーズで大人気の作家・柳さんが、
 あららららら?
 作風をがらりっとチェンジして、
 名探偵ホームズさんのパロディ作品に挑戦?
 
 しかも、それが……
 トンデモ系!?!

「ほほほッ、ほォーむずゥさんとォ、
 わとすんはかせェがッ!」
「がる~??」(←訳:転生~??)

 猛烈な頭痛の中、
 ジョン・H・ワトスン博士は
 目を覚ましました。

   ここは、ベーカー街221B、
   勝手知ったる我が下宿……じゃない?
   そっくりだけど、
   何かが違う?

   バイオリンを弾くホームズの姿も……
   え? ええ?
   ええええっ!

「ぎゃあああァ!」
「ぐるるぅ!」(←訳:ドクロぉ!)

 これはいったいどうしたことか――
 ワトスン博士は目を疑います。

 ホームズさんの顔が、
 髑髏(どくろ)に?

 でもって、
 ワトスンさん自身も、
 黒犬に?

「げんかくゥでスかッ?」
「がるるぐるっる?」(←訳:何かのトリック?)

 面喰うワトスン博士に
 ホームズさんは説明します。

 ここは、死者の街(ゴーストタウン)。

 狼男や蛇女、
 吸血鬼、ドラゴン、
 さまざまな怪物たちが行き交う
 死後の世界……

「そうゥいわれてもォ!」
「ぐるる!」(←訳:怖いし!)

 おののき、困惑するワトスン博士とは反対に、
 ホームズさん上機嫌です。

 なぜなら、
 謎を抱えた依頼人たちが
 玄関前に行列を作っていて、
 整理券まで配られるほど。

 ここでの生活に退屈は無い。

 解くべき謎が
 数限りなくあるのなら、
 それはホームズさんにとって理想郷。

 ゴーストタウン大歓迎♪なのです。

「ふァ~…それはァ~…」
「がーるるるるぐるるる~」(←訳:ホームズさんらしいね~)

 ランナーズハイや
 クライマーズハイがあるように、
 現在のホームズさんは、
 クライムハイ状態。

 ワトスン博士は歓迎どころか、
 警戒心ばかりが膨らんでゆくのですが、
 案の定、
 異変が――
 いえ、事件が!

「むむゥ! やぱりィ!」
「ぐるるるがるる・」(←訳:アイツもここに?)

 ええ?
 これって本当に柳さんの作品?
 『アンブレイカブル』を書いた人がこれを??
 と仰天させられもしますが、
 黄泉の国の名探偵さんも
 なかなかに魅力的です。

 ファンタジーの妙味と、
 謎解きの愉しみと、
 ちょっとホラーなテイストも加えての、
 奇妙奇怪な異色作を、
 ホームズさんファンの皆さま、
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 
コメント
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