「こんにちわッ、テディちゃでス!
わッつゥさァ~んッ!」
「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!寂しいよう~!)
こんにちは、ネーさです。
今日、朝いちばんに飛び込んできたのは、
ローリングストーンズのドラマー、
チャーリー・ワッツさんの訃報……
英国紳士ワッツさんへの敬愛と哀惜の念を込め、
本日の読書タイムは、
こちらの御本を、どうぞ~!
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―― イギリスの美、日本の美 ――
著者は河村錠一郎(かわむら・じょういちろう)さん、
2021年4月に発行されました。
『ラファエル前派と漱石、ビアズリーと北斎』
と副題が付されています。
19世紀後半、
日本の美術はヨーロッパのアートシーンに
衝撃をもたらしました。
大河ドラマ『青天を衝け』でも、
そういった場面がちょっとだけ有りましたね。
「ふァいッ! ぱりィ!」
「ぐるがる~!」(←訳:パリ万博~!)
パリ万博で、
はるか極東の島国の、浮世絵、陶芸品、工芸品等が
大きな話題となったように、
フランスのお隣りの
英国に於いても、
日本美術はアーティストさんたちの
胸をザワつかせたのでした。
えっ?
こんな描き方、アリなの?
こういう描法、していいんだ!
という具合に。
「せいいようのォ、かいがはァ~…」
「がるぐる!」(←訳:制約多し!)
制約や決まり事に縛られない、
異国の美術。
それを目の当たりにした驚愕が
どのようなものであったか、
一例を挙げますと。
本文102ページには、
当時の英国で最も人気のある装飾美術家にして、
パリ万博の出品審査員でもあった
ドレッサーさんによる
日本のドローイングを論じた文章が
引用されています。
《イギリスのアカデミックな機関では
全く許されたことない特色が
ここにはある――
すなわち、
線による輪郭描写と
黒一色の塗りつぶしとの混合である》
「ゆるされェないィ??」
「ぐるるるるる?」(←訳:塗りつぶしが?)
ええ、私ネーさも
この一文にはびっくりしまして、
手持ちの画集などを調べてみましたら、
なるほど、
中世の木版画の類では、
黒一色の塗りつぶし、って
まず見かけない……と言えましょうか。
それが一転、
“黒の効果“を求めて、
版画や挿絵の画面に
黒色が増えてくるのは、
19世紀の後半から。
日本美術から着想を得た
《ラファエル前派》の画家さんたちや
オーブリー・ビアズリーさんの
挿絵作品では、
特にその傾向が顕著ですね。
「きりりッとしてェ、かッこいいィ!」
「がるぐぅーる!」(←訳:線がシャープ!)
日本から英国へ。
そののちの、
英国から日本への、還流。
日本が異国へもたらした美、
開国によって
異国から日本へ到来した美が
日本の芸術や文学に
どれほどの影響を及ぼしたか、
著者・河村さんは
多角的に組み立て、
解析してゆきます。
近代史好きな活字マニアさんに、
《ラファエル前派》ファンの方々、
ビアズリーさんのファンの方々に、
おすすめですよ。
ぜひ、探してみてくださいね♪
わッつゥさァ~んッ!」
「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!寂しいよう~!)
こんにちは、ネーさです。
今日、朝いちばんに飛び込んできたのは、
ローリングストーンズのドラマー、
チャーリー・ワッツさんの訃報……
英国紳士ワッツさんへの敬愛と哀惜の念を込め、
本日の読書タイムは、
こちらの御本を、どうぞ~!

―― イギリスの美、日本の美 ――
著者は河村錠一郎(かわむら・じょういちろう)さん、
2021年4月に発行されました。
『ラファエル前派と漱石、ビアズリーと北斎』
と副題が付されています。
19世紀後半、
日本の美術はヨーロッパのアートシーンに
衝撃をもたらしました。
大河ドラマ『青天を衝け』でも、
そういった場面がちょっとだけ有りましたね。
「ふァいッ! ぱりィ!」
「ぐるがる~!」(←訳:パリ万博~!)
パリ万博で、
はるか極東の島国の、浮世絵、陶芸品、工芸品等が
大きな話題となったように、
フランスのお隣りの
英国に於いても、
日本美術はアーティストさんたちの
胸をザワつかせたのでした。
えっ?
こんな描き方、アリなの?
こういう描法、していいんだ!
という具合に。
「せいいようのォ、かいがはァ~…」
「がるぐる!」(←訳:制約多し!)
制約や決まり事に縛られない、
異国の美術。
それを目の当たりにした驚愕が
どのようなものであったか、
一例を挙げますと。
本文102ページには、
当時の英国で最も人気のある装飾美術家にして、
パリ万博の出品審査員でもあった
ドレッサーさんによる
日本のドローイングを論じた文章が
引用されています。
《イギリスのアカデミックな機関では
全く許されたことない特色が
ここにはある――
すなわち、
線による輪郭描写と
黒一色の塗りつぶしとの混合である》
「ゆるされェないィ??」
「ぐるるるるる?」(←訳:塗りつぶしが?)
ええ、私ネーさも
この一文にはびっくりしまして、
手持ちの画集などを調べてみましたら、
なるほど、
中世の木版画の類では、
黒一色の塗りつぶし、って
まず見かけない……と言えましょうか。
それが一転、
“黒の効果“を求めて、
版画や挿絵の画面に
黒色が増えてくるのは、
19世紀の後半から。
日本美術から着想を得た
《ラファエル前派》の画家さんたちや
オーブリー・ビアズリーさんの
挿絵作品では、
特にその傾向が顕著ですね。
「きりりッとしてェ、かッこいいィ!」
「がるぐぅーる!」(←訳:線がシャープ!)
日本から英国へ。
そののちの、
英国から日本への、還流。
日本が異国へもたらした美、
開国によって
異国から日本へ到来した美が
日本の芸術や文学に
どれほどの影響を及ぼしたか、
著者・河村さんは
多角的に組み立て、
解析してゆきます。
近代史好きな活字マニアさんに、
《ラファエル前派》ファンの方々、
ビアズリーさんのファンの方々に、
おすすめですよ。
ぜひ、探してみてくださいね♪