テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

そこにも、ここにも、すごい味。

2018-05-21 22:04:30 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 いまだにィ~しんじィられませんッ!」
「がるる!ぐるるがるるる!」(←訳:虎です!白日夢みたいだ!)

 こんにちは、ネーさです。
 どうやらイニエスタさんは本当にJリーグでプレイするらしい……??
 はぁ~…ただひたすら溜め息です。
 ついでと申してはナンですが、
 ブッフォンさんも呼んでくれないかしら~と妄想しながら、
 さあ、そろそろ読書タイムですよ。
 本日はこちらの御本を、どうぞ~♪
 
  



         ―― 日本のすごい味 ――



 著者は平松洋子(ひらまつ・ようこ)さん、2017年9月に発行されました。
 『おいしさは進化する』と副題が付されています。

 以前に御紹介しました平松さん著『日本のすごい味 土地の記憶を食べる』の、
 姉妹編、とも言うべき御本ですね。

「こんかいィも、おいしィものォ、さがしィまスゥ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:15の探訪記!)

 『土地の記憶を食べる』編と同じく、
 平松さん、TVドラマの刑事さんのように
 足で《味》を稼ぎます。

 御本の表紙になっているお写真は、
 『鰻蒲焼き』。

 もはや絶滅危惧種に指定されているニホンウナギですから、
 東京の《五代目 野田岩》さんのご主人・金本さんは、
 先ずはどうやって入手し、
 どんな覚悟をもって調理台に向かい、
 どう調理してお客さまに供するのか、
 工夫と創意を怠らない――

 と、こんな風に書いてしまうと、
 ものすご~く重厚なドキュメンタリーみたいですが、
 平松さんの筆は重苦しくはならないんです。

「いちごのォ、けーきィ!」
「がるるぐる!」(←訳:岩手の駅弁!)

 そう、この御本で取り上げられているのは、
 東京・神田淡路町の《近江屋洋菓子店》さんの
 いちごのショートケーキや、
 北海道・帯広市の《六花亭》さんの
 マルセイバターサンドなど――

「あッ♪ たべたことォありまスゥ!」
「ぐるるがる~!」(←訳:大好物だよ~!)

 と、私たちにも親しみ深い“美味しいもの”たちです。

 他にも、
 食べたことはないにしても
 耳にしたことはきっとあるでしょう、
 秋田の《しょっつる》、
 東京の《江戸前のお寿司》、
 岩手の《駅弁(うに弁当)》……

 あら、でもこれは初耳だわね?

「ふァ? こんにゃくゥ??」
「がるぐるるぅるがっる!」(←訳:凍みこんにゃくだって!)
「これはァ……あぶらげッ??」
「ぐるるがるるる!」(←訳:LLLサイズの!)

 茨城県天下野町《中嶋商店》さんの
 『凍みこんにゃく』……?

 新潟県長岡市《毘沙門堂本舗》さんの
 『栃尾のあぶらげ』……?

 どちらもこの御本で初めて
 その存在を知った“美味しいもの”ですけれど、
 お写真を拝見しただけでもね、
 もう充分に分かります。

 これは美味しい、
 絶対の絶対に美味しいに決まってる!

「おなかがァ~!」
「がるるるる~!」(←訳:空いてきた~!)

 毎週土曜日、
 TVで『孤独のグルメ』を観ては
 ハラが減ったなぁと呟いている方々に
 特におすすめしたい《食》のエッセイ本です。
 食いしん坊な活字マニアさんは
 ぜひぜひ、一読を♪
 
 

 
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それは、水の国から。

2018-05-20 22:20:52 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ありがとうぅ、ぶッふぉんさァ~んッ!」
「がるる!ぐるるがぅるるる!」(←訳:虎です!我らがキャプテン!)

 こんにちは、ネーさです。
 ホームスタジアムでのリーグ最終戦は、
 GKジャンルイジ・ブッフォンさんのユヴェントスでの最後の試合でもあり、
 満員の観客さんも選手さんたちも涙、涙……
 トリノの街を沸かせたパレードに参加したかったわぁ~と目元を拭いつつ、
 さあ、今日も読書タイムです。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♫ 

  


        
        ―― シェイプ・オブ・ウォーター ――



 著者はギレルモ・デル・トロさん、ダニエル・クラウスさん、
 原著は2018年に、画像の日本語版は2018年3月に発行されました。
 英語原題は『THE SHAPE OF WATER』、
 第74回ヴェネツィア映画祭で金獅子賞を受賞、
 第75回ゴールデングローブ賞では監督賞と作品賞、
 第90回アカデミー賞では作品賞・監督賞・作曲賞・美術賞を受賞、
 先ごろ日本でも公開された米国映画『シェイプ・オブ・ウォーター』の
 公式ノベライズ小説です!

 ……と紹介したいことろなのですが。

「ふつーじゃないィでスゥ!」
「ぐるがるるるぐる!」(←訳:全然違うんだこれ!)

 先ず、手に取っていただければ、分かります。
 厚さは、約3センチ。

 この厚さに加えて、
 文庫にして590ページ分が、
 ぎっちり、きっちり、活字で埋まっています。

 これはもう、本気です。
 デル・トロさんが“映画監督”としてではなく、
 作家ダニエル・クラウスさんとともに
 “小説家”として本気で執筆に臨んだのだということが
 掌にずしりと伝わってくる重さです。

「ものがたりィのォ、おもみィ!」
「がるるぐる!」(←訳:内容の重み!)

 物語の大筋は、
 映画『シェイプ・オブ・ウォーター』と
 明らかな差違があるわけではありません。

 しかし、こちらの小説版『シェイプ・オブ・ウォーター』では、
 登場人物たちの心情、
 舞台となった1960年代のボルチモアの様子や、
 当時のヒット曲、映画、ファッションなどが
 詳細に描き込まれていて、
 映画を観た後でこの御本を読めば、
 そこに新たな発見が……?

「たぶんッ、ありまスゥ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:絶対にあるよ!)

 1962年、冷戦時代の米国――

 都市ボルチモアの研究施設で
 清掃員の仕事に就いているイライザ・エスポジートさんは
 美しい靴が大好きで、
 ショーウィンドウに飾り付けられた最新流行の靴にうっとりしながら
 今日も職場行きのバスに乗ります。

 いえ、いまイライザさんが履いているパンプスも相当にステキで、
 おカタい研究施設内では人目を引いてしまうデザインなのですが。

 その日、
 イライザさんの靴よりも
 はるかに研究所員たちの耳目を惹きつける或る“モノ”が
 施設内の一室に運び入れられてきました。

「うッ? およいでるゥ?」
「がるるぐるぅ?」(←訳:エラがあるぅ?)

 やがて、水の中に。

 イライザさんは見つけます。
 彼女の音楽を。
 彼女の光を。
 彼女の未来を。

「おどりましょゥ!」
「ぐるがるぐっる!」(←訳:手に手をとって!)

 デル・トロさんが子どもの頃から思い描いていたという、
 水の国の夢ものがたり。
 
 映画好きな御方はもちろん、
 全活字マニアさんにおすすめしたい《少年の夢》を、
 皆さま、ぜひ♫

 


 
 
 
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香る、美のかたち。

2018-05-19 22:07:38 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ほんとにィほんとォ、でスかァ??」
「がるる!ぐるるるる~る!」(←訳:虎です!信じられな~い!)

 こんにちは、ネーさです。
 イニエスタさんは本当にJリーグを選択するのでしょうか?
 本当に日本へやって来るんでしょうか?
 海外サッカーファンとしてはどうにも気持ちが落ち着きませんけど、
 何はともあれ、さあ、週末です♫
 本日は読書をサボって、こちらの展覧会情報を、どうぞ~!
 
  



         ―― 岡本神草の時代 展 ――



 千葉県千葉市の千葉市美術館にて、
 会期は2018年5月30日~7月8日(休館日は6月4日、18日、7月2日)、
 『The age of Okamoto Shinso』と英語題名が付されています。

「ふむむゥ! にほんがァ、でスねッ?」
「ぐるがるる~…」(←訳:でもコレは~…)
「こせいてきィ~!」

 個性的というべきか、
 クセがあるというべきか、
 ↑上の画像の、チラシ(フライヤー)表面の画『口紅』を描いたのは――

  

 岡本神草(おかもと・しんそう)さん(1894~1933)。

 明治27年、神戸に生まれた神草さん(本名は敏郎さん)は、
 ええ、個性的な画風ではあっても
 決してキワモノではないんですよ。

 『口紅』(1918)は、
 第一回国画創作協会展(国展)で入選し、
 それを機に神草さんは一気に人気画家さんになりました。

「これもォ、かわッてるゥのでスゥ!」
「がるぐるる……?」(←訳:この構図は……?)

 上から2番目の画像は、
 『拳を打てる三人の舞妓の習作』(1920年)。

 かつては部分的に画が切り取られていましたが、
 現在は画像のように可能な限りの修復を施され、
 京都国立近代美術館に収蔵されてえいる、という
 いわくつきの作品です。

  

 この展覧会は、
 昨年秋、京都国立近代美術館で開催され、
 大きな評判を得た企画展であり、
 千葉市美術館は巡回の最終会場となっています。

「わわゥ! みのがしたくゥないィならばッ!」
「ぐるるるるぅ!」(←訳:行かなくちゃ!)

 昭和8年(1933年)、
 38歳の若さで世を去った神草さんの、
 素描、下図、資料など約100点の他、
 同時代を生きた甲斐庄楠音さん、
 師の菊池契月さんの作品も出展されます。

 講演会やギャラリートークなども予定されいますので、
 美術館HPをご参照の上、
 アート好きさんは、ぜひ、お出掛けを♪




    では、ここで美味しいオマケ画像も!
   
    『不二家』さんの
    《LOOK 2つのミント 食べくらべ》は、
    ショコラ好き&ミント好きさんにおすすめですよ。
    「けッこうゥ、きいてるゥのでスゥ!」
    「がっるるぐるる!」(←訳:くっきりミント!)
    5月って、予想以上に体力を消耗しやすい季節ですね。
    少しの間でもリラックスして、
    どうか皆さま、穏やかな休日を♪

    
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― 暗渠の燈火 ―

2018-05-18 22:30:46 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うわわァ、おどろきィ~でスゥ!」
「がるる!ぐっるるるるる!」(←訳:虎です!カッコいいねえ!)

 こんにちは、ネーさです。
 先日のこと、JR八王子駅の連絡通路ですれちがったのは、
 プロバスケットリーグ《八王子トレインズ》所属の選手さんたちでした。
 なんたる身長!なんたる筋肉!手足の長いこと!
 NBLの選手さんもあんな感じなのかしら~♪と二度見いたしましたが、
 そう、駅とは不思議な出会いがある場所です。
 本日の読書タイムも、
 《駅》が軽からぬ意味を持つ物語を、さあ、どうぞ~!

  



           ―― おもかげ ――



 著者は浅田次郎(あさだ・じろう)さん、2017年11月に発行されました。
 井筒啓之さんによる鮮やかなブルーの表紙画は、
 いったいどこを描いたものか、
 御本を手にすれば判る、でしょうか――

「これはァ……ちかてつゥ?」
「ぐるるるがーるるる?」(←訳:メトロのホームかな?)

   国鉄はJRに変わっても馴染めたが、
   東京メトロはいつまでたっても『チカテツ』だ。

 と、胸の内で呟くのは、
 竹脇正一(たけわき・まさかず)さん。

 その日その時、
 メトロの車両内で竹脇さんが
 ピカイチに目立ちまくっていたのは間違いありません。
 上等なスーツに、
 腕には大きな花束。

「ふァいッ! めだちィまス!」
「がるぐるるぅがる!」(←訳:でも捨てちゃダメ!)

 ええ、お花を捨てるなど思いもせず、
 電車に揺られていた竹脇さんだったのですが。

 ふっと、立っていられなくなりました。
 バーを握ったまま、身体はずるずると下方へ――

「おじさんッ、しッかりィ!」
「ぐるがぅる!」(←訳:車掌さぁん!)

 居合わせた周囲の人びとに援けられ、
 意識を失った竹脇さんは救急搬送されます。
 集中治療室に運ばれて、
 奥さまに付き添われ、
 家族、友人、知人さんたちが
 彼の枕元を訪れては、涙、また涙。

「びょういんッ、だもんねェ~…」
「がるるぅるるる~…」(←訳:泣いちゃうよね~…)

 一方、そのころ。
 竹脇さんの意識は、というと。

 かろやかに病室を離れ、旅の途にありました。

「うゥッ?」
「ぐるる?」(←訳:まさか?)

 黄泉路への旅か、天国への旅路か――
 ってことではなくて。

 はるかな過去へ、なつかしい過去へ。
 重苦しくも、苦々しくも、
 忘れたふりをしていてもやっぱり忘れられない、
 ついそこの昨日、遠い昨日へ。

「ちょッとォ、おじさんッ!」
「がるるるぐるる~!」(←訳:かろやか過ぎる~!)

 一見マジメな文芸作品を装いながら、
 それはあくまで仮の姿。

 羊の皮をかぶった狼のように、
 第二章以降の展開は
 ほとんどSF路線を走ります。
 いえ、突っ走ってます。

「ぼうそうゥ、しないでねッ、おじさんッ!」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:のんびり行こうよ!)

 竹脇さんの意識――魂は、
 旅の車窓にどんな風景を見、
 何を想うのか。

 彼の乗っている列車は、どこへ着くのか。

 じっくりゆっくり読みたいけれど、
 いつの間にか
 猛スピードで読みふけっているのに気付かされる
 極上の“ものがたり”、
 全活字マニアさんにおすすめです。
 ぜひ、一読を♪


 
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~ 無人のはて ~

2018-05-17 22:17:38 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでスゥ!
 ふゥ~…しんきょうゥ、ふくざつゥ~…」
「がるる!ぐるるるがるるる!」(←訳:虎です!とうとうこの日が!)

 こんにちは、ネーさです。
 伊代表の、そしてユヴェントスの守護神ジャンルイジ・ブッフォンさんが
 先ほど今季限りでの退団を発表しました。
 ファンとしてはただただ感謝……けれど寂しさも増すばかり。
 ついため息しそうになりますが、
 そんな時には、いま評判の↓こちらのフィクション作品で、
 充実の読書タイムを、さあ、どうぞ~
  
  


 
        ―― 世界の終わりの天文台 ――



 著者はリリー・ブルックス=ダルトンさん、
 原著は2016年に、画像の日本語版は2018年1月に発行されました。
 英語原題は『GOOD MORNING,MIDNIGHT』、
 加藤直之さんによる美しい表紙画からもお分かりでしょうか、
 これは“地球と宇宙”のものがたり……。

「ふむむッ! えすえふゥ、でスねッ!」
「ぐるるるがぅるるるるぅ?」(←訳:幻想小説じゃないかなぁ?)

 それは、はるかな未来――ではなさそうな、
 ちょっと先の未来でしょうか。

 老天文学者オーガスティン(略称はオーギー)・ロフタスさんは、
 或るひとつの決心をしました。

   わたしは乗るつもりはない、
   故国への輸送機などに乗りはしない――

「ほッ、ほんきィでスかッ??」
「がるぐるるー!」(←訳:よく考えてー!)

 それは“最後の船”だと思われました。

 最後の救難ボートの、最後の一席。

 北極圏の天文台で観測と研究に明け暮れる科学者たちを、
 故国へ運ぶため、
 空軍の輸送機がやって来たのです。

 救援隊の隊長の言葉に従い、
 学者さんたち急いで荷造りして、
 故国への帰路に就いたというのに。

 オーギーさんだけが搭乗を拒否しました。

「わわッ! ひこうきィ、とびたッちゃッたでス!」
「ぐっるぅっるるぅ!!」(←訳:行っちゃったよぉ!!)

 ひとつの決心が
 オーギーさんの人生をも決定しました。

 北のはて、
 世界の極北の天文台に、ひとりぼっち。

 いえ、天文台にひとりぼっち、なんてものじゃありません。

 世界は――この天文台以外の世界では、
 何かただならぬことが出来(しゅったい)し、
 人類は滅びてしまった……?

 無線は完全に沈黙しています。
 どの周波数も、通信衛星も、
 わずかなノイズ以外は無音――応答なし。

「ううッ、うそでスよねッ??」
「がるぐるぅるる!」(←訳:いや嘘じゃない!)

 オーギーさんの境遇から連想されるのは
 《もしも無人島で》の問答です。

 もしも無人島へ一冊の本を持って行くのなら、
 あなたは何を選ぶ?

 無人島へ持ってゆくのに選ぶのは、
 マッチとナイフ、どちらがいい?

 ……それとも。

 もしも、無人島への旅に
 誰かひとり連れていっていいと言われたら、
 あなたが選ぶのは……?

「あれれッ?」
「ぐるるるるっ!」(←訳:もしかしてっ!)

 北のはての天文台は、
 絶海の孤島、無人島、なのでしょうか。
 オーガスティンさんは本当に
 “最後の船”に乗りそこねた
 “人類最後のひとり”だったのでしょうか。

 飛び立つ輸送機を見送った後、
 オーガスティンさんが発見したのは――?

「ありえないィよねッ??」
「がるぐるるるる!」(←訳:いや有り得るよ!)

 SF的な設定ではありますが、
 ミステリアスな要素も強いので、
 この物語がどう千変万化してゆくかは、
 どうか、読み手の皆さま御自身の眼で
 追っていってくださいね。

 派手ではない、かもしれません。
 けれど、幾重もの波紋と余韻を与えてくれる
 味わい深い作品です。
 ぜひ、一読を♫

 
 

 

 
 

 
 
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― 幕末《暁》画師伝 ―

2018-05-16 21:59:19 | ミュゼ
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 もォ、はんそでェでス!」
「がるる!ぐるるるがる!」(←訳:虎です!サンダルです!)

 こんにちは、ネーさです。
 真夏じゃん!な暑さのため、ええもう、
 今日から半袖です。足元もサンダルです。
 明日からは籠バッグも稼働させます。
 そして熱中症を予防すべくアイスクリーム2個をパクつきながら、
 さあ、週の半ばの本日は、
 読書をサボり、こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪

  



          ―― 暁斎 暁翠 伝 ――



 東京・八王子市の東京富士美術館にて、
 会期は2018年4月1日~6月24日
 (月曜休館、ただし祝日の場合は開館して翌火曜日が休館)、
 『先駆の絵師魂!父娘で挑んだ画の真髄』と副題が付されています。

 応挙さんや若冲さん、
 芦雪さん蕭白さんたち江戸中期の画家さんが再評価され、
 人気を拡大してゆくのにつれて、
 ええ、このところ、
 江戸後期の画家さんも注目の度合いを増す一方、ですね。

「このおかたァはァ、れじぇんどォでスゥ!」
「ぐるるるがるっるる!」(←訳:凄まじい絵師っぷり!)

  

  河鍋暁斎(かわなべ・きょうさい)さん(1831~1889)。

 幕末から明治の前半にかけての、
 関東の画壇をリードしたひとりの英傑、というべきか、
 鹿鳴館を設計したジョサイア・コンドルさんの師でもあった、と
 紹介すべきでしょうか。

「こころォやさしいィ~おかたァ、でしたでス!」
「がるるぐるっるるる!」(←訳:お顔は怖かったけど!)
 
  

 そして、暁斎さんの長女の、

 河鍋暁翠(かわなべ・きょうすい)さん(1868~1935)。

 やわらかで色彩豊かな、
 美人画、小児画を得意としつつも、
 父・暁斎さんと同様に
 ユーモアを湛えた動物画も描いたという暁翠さんの作品が、
 この展覧会ではクローズアップされています。

「おやこォで、きょうえんッ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:珍しいかもね!)

 河鍋家伝来・河鍋暁斎記念美術館所蔵の作品、
 そして
 榮太楼總本舗さん所蔵の伝説の名作
 『枯木寒鴉図』も出展されるこの展覧会、
 6月3日には
 画家・山口晃さんと
 河鍋楠美さん(河鍋暁斎記念美術館館長)が講師となる
 記念講演会も開催されます。

 イベントの詳細については
 美術館HPをご参照の上、
 都心からはちょっと遠いんですけど、
 アート好きな皆さま、
 ぜひ、お出掛けくださいね~♪
 

   

    ではここで、早くも夏バテの予感ヒシヒシな今日のオマケ画像も!
   
    『リンツ』さんの
    《リンドール ココナッツ》と、
   
    同じく、《リンドール シトラス》!
    「よォ~くゥ、ひやしてからァ~」
    「がるる!」(←訳:パクリ!)
    意外にも《シトラス》が美味しゅうございます♪
    ホワイトチョコとライムの風味がベストマッチ!
    ショコラ好きさん、実食されたし~♫
    
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目線は、いつも。

2018-05-15 22:19:34 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 こころはァ、しんみりィ~…」
「がるる!ぐるるるぅ~…」(←訳:虎です!寂しいよぅ~…)

 こんにちは、ネーさです。
 今日15日、三鷹のジブリ美術館にて
 高畑勲さんを送る会が催されました。
 ニュース画像でその様子を拝見し、
 高畑さんの功績の大きさをあらためて思い知らされます。
 高畑さん、貴方は私たちを導いてくれた清らかな星でした。

「こころからのォ、ありがとうゥをォ!」
「ぐるるるるがるるる!」(←訳:ありがとうパクさん!)

 涙を禁じ得ない今日という日ですが、
 こんなときにこそ!
 涙も笑いも嘆息も詰めこんだ読書タイムを、
 さあ、こちらの御本で、どうぞ~!

  



       ―― 激震!セクハラ帝国アメリカ ――



 著者は町山智浩(まちやま・ともひろ)さん、2018年3月に発行されました。
 『言霊USA2018』と副題が付された時事エッセイ集は、
 週刊文春2017年3月9日号~2018年3月1日号に掲載された
 《言霊USA》に加筆・修正をしたもの、ですが。

 御本の題名に惑わされ手はいけません。
 町山さん、けっこうマジ、いえ、真面目です。
 ごくごく真面目に論じています。

 世界の“いま”を。

「ややこしィ~せいじィもォ!」
「がるるぐるる!」(←訳:つらい現実も!)

 米国で暮らしている町山さん、
 一流の映画評論家さんであり、
 一流の論客さんでもあります。

 この御本でも、週刊文春誌上でも、
 米国と世界各国の政治・経済・文化の情報を
 シビアに、かつ公正につづる文章は、
 ヘタするとどこかの国のどこかの省庁から
 めいちゃくちゃ睨まれるんじゃないかしらと
 思ってしまうくらい“まっとう”です。

 そして、その“まっとう”であることが、
 現代に於いてどれほど困難であることか……。

「だッてェ、あのォだいとうりょうゥさんッでスもんッ!」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:すべてに馬事東風!)

 そう、毎週のように町山さんにネタにされるのは、
 あの大統領さん。

 町山さん御自身も、こう歎いておられます。

   毎週毎週トランプのことは書きたくないんだけど、
   次々とバカなことをやるので
   書かないわけにはいかない。

   でも、それが多すぎて週刊では追いつかない。

「たへんでスねェ~…」
「がるるるるる~…」(←訳:忙しいんだ~…)

 日本にいる私たちには分かりにくく、
 どうもピンと来ない米国の政党政治、
 政治家さんやセレブさんたちの言動の裏にある真意、
 歴史的な背景、
 TV界や映画界の最新動向も、
 町山さんが解説してくれちゃうと。

「そうかァ、なるほどォ~!」
「ぐるるるがるるぐるるるるるる!」(←訳:そういう意味が隠されてたのか!)

 しかも、引用/解説されている英語のフレーズが、
 教科書には決して載っていない、ってヤツですから。

 そして、町山さんの文章とともに
 衝撃度を盛り上げているのが、
 澤井健さんの本文イラストですから。

「ときどきはァ、いらすとのォほうがッ!」
「がるるぐるるるるぅ!」(←訳:怖くてうなされるぅ!)

 ここで説明し過ぎてしまうと
 初めてこの御本を読む方に申し訳ないので、
 多くを語れませんが、
 私ネーさのおすすめは
 本文99ページ
 『芸術とやらが政治的発言になって
  それが事態を変えたことがあったか?』。

 大統領批判が辿りつくのは、
 究極のシェイクスピア論――と来てはもう、
 拍手を送るしかありません。

 そう、そういう《事情》が
 ほんの一言二言の中にひそんでいるんですね!

「いつもォ、かんぷくゥ!」
「ぐるがるるるるぅ!」(←訳:極上クオリティ!)

 どうか皆さま、
 先入観なく、ぜひ一読を!

 
 
 
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~ 《もりやすじ原画展》 ミニレポ-ト ~

2018-05-14 22:14:13 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでェ~スッ!
 ゆうしょうゥ~しましたでスよォ~!!」
「がるる!ぐるるる!」(←訳:虎です!7連覇だ!)

 こんにちは、ネーさです。
 はい! 我らがユヴェントス、リーグ優勝を遂げました!
 長く苦しいシーズンでしたけど、
 選手さんスタッフさんたちチームの全員を讃えたいわ!
 7連覇おめでとう!!!
 では、お祝い気分の本日は、ちょっと変則的?に、
 読書タイムと展覧会情報をダブルで、さあ、どうぞ~♪

  

 まずは、↑こちらの画像を御覧いただきましょう。
 東京・武蔵野市の吉祥寺の、
 BOOKSHOPを兼ねたギャラリー『一日』さんの店内です。

 お店の方に許可をいただいて撮影した、この、↓この画像の――
 
  

 ↓この女の子に、見憶えはありませんか?

「あッ?!?」
「ぐるる!」(←訳:彼女は!)

  

 そして、↓下の画像の、オシャレなネコさんにも!

「ああッ! このォにゃんこォはッ!」
「がるるぐるるがるる!」(←訳:長靴をはいた猫さん!)

  

 はい、こちらの展覧会は、



    ―― もりやすじ原画展 もぐらのスタジオ ――



 実は、展覧会の会期は2018年5月3~14日、と
 今日14日が最終日だったのです……
 申し訳ありません、早くに知っていましたら、
 展覧会情報のコーナーでお報せできたのですけれど、
 私ネーさも、つい昨日知ったばかりで(涙)……

 なので、原画展はもう終了してしまいましたが、
 せめて、せめて皆さま、
 ↓画像だけでも皆さまの御目に!
 (もちろん原画の撮影も許可をいただきました♪)

  

  

  

  

 アニメ好きな御方ならば、
 あっ知ってるー!と叫ぶこと間違いなし!の、
 このタッチ、この線と表情――
 描いたのは、

 もりやすじ さん(1925~1992)。

 本名は森康二(もり・やすじ)さん。
 現代日本のアニメーションの“父”のひとり、ともいうべき
 偉大な映像作家さんであり、
 また絵本作家さんとしても活動された御方です。

 もりさんが手掛けたアニメ作品は、
 『白蛇伝』(原画)、
 『太陽の王子 ホルスの大冒険』(原画)、
 『長靴をはいた猫』(作画監督)、
 『どうぶつ宝島』(作画監督)、
 『マジンガーZ』(原画)、
 『アルプスの少女ハイジ』(オープニング原画)
 などなどなど、もうスゴすぎるでしょ?

「ふァ~…」(←ため息)
「ぐる~…」(←ため息)

 原画展は終わってしまっても、
 もりやすじさんの業績を偲ぶことはできます!
 一筆箋、ピンバッジといったグッズが、
 anido.comさんから発売されているんですよ。

  

 そして、書籍では、
 ↓『もぐらのスタジオ もりやすじ画集』(税込¥8,640)

  

 ↓『もぐらノート もりやすじ画集2』(税込¥5,040)

  

 他には
 『もりやすじの世界展 図録』(税込¥2,160)
 もanido.comさんから刊行されています。
 原画展の会場では書籍は売切れ&入荷待ちの状態でしたが、
 ネット書店では取り扱われているそうです。
 
 いずれの御本も
 アニメ愛好家さんだけでなく
 アート好きさんにもおすすめしたい記念碑的な傑作です。
 どうか皆さま、ぜひ一読を♪

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オールディズで、グッデイズ。

2018-05-13 22:13:07 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ははのひィはァ……うゥ~んとォ?」
「がるる!ぐるがるる?」(←訳:虎です!何を贈ろう?)

 こんにちは、ネーさです。
 Happy Mothers's DAY!な今日5月13日は、
 街にカーネーションのお花があふれていましたね♫
 しかし、ネーさ母の希望は《お花よりも日傘がいい!》……
 ふぅ、ヒトの好みってそれぞれだわ~と振り回された一日の、
 しめくくりの読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~!
 
  



       ―― タラント氏の事件簿 [完全版] ――



 著者はC・デイリー・キングさん、
 画像の日本語版は2018年1月に発行されました。
 1935年から1979年にかけて本国アメリカで発表された
 ミステリ作品12編から成る短編集です。

「いきのォながァ~いィ、みすてりィ!」
「ぐるがるるるる~!」(←訳:人気なんだよね~!)

 謎めいた紳士、トレヴィス・タラントさんを探偵役に、
 そして語り手の私=ジェリー・フィランさんを相棒役に配した
 《探偵タラント》シリーズは、
 古き佳き時代のミステリを愛好する活字マニアさんには
 よく知られた“名探偵もの”です。

 ただ、同時代の他の名探偵さんたちと
 タラントさんを比べる時、
 おやっ?と思わされるのは……

「はーどんぼいるどォ、じゃなくてェ~」
「がる!」(←訳:怪奇!)

 探偵タラント氏が誕生したのは、
 1934年のこととされています(初出誌は不明)。

 そのころ既に、
 ダシール・ハメットさんは『マルタの鷹』を発表していて(1930)、
 ミステリを専門とする米国の雑誌には
 数多くのハードボイルド小説が掲載されていたのですが、
 著者・キングさんが描いたのは、
 ハードボイルドよりも、
 《怪》を重視した作品でした。

 たとえば。

 真っ暗なメトロポリタン博物館で
 一夜を明かす……

 古写本の呪いと闘うために……。

「えッ? のろいィ??」
「ぐるるるがるー!」(←訳:そんなのヤダー!)

 ミステリ好きさんにはお馴染みの密室の謎も、
 やはり、不気味な空気が漂います。

 ドアを叩けど、まったく応えのない
 アパートメントのペントハウスから
 大音量で響き渡るのは
 パレストリーナの鎮魂曲の、暗い調べ……

 警官とともにドアをぶち破り、
 部屋に入ったタラントさんとフィランさんが目にしたものは。

「どことなァ~くゥ~…」
「がるるるるるるる?」(←訳:おどろおどろしい?)

 この“ほの暗さ”の源は、
 著者・キングさんの異色さから来るのでしょうか。

 1895年生まれのキングさん、
 心理学を学び、コロンビア大学で修士号を、
 イェール大学で博士号を取得、
 ミステリ小説家として活躍するも
 後年は心理学の研究に専念した――という、
 ちょっと変わりダネな作家さんです。

「ふむむッ、めずらしィ~けいれきィ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:本物の博士だ!)

 心理学の博士さんと、
 怪奇の香りがする短篇ミステリ。

 現代のミステリとはひと味違うミステリを読みたい!
 とお考えのミステリ好きさんにおすすめの逸品です。
 万人向け、とは言えないかもしれませんが、
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪
 
 
 
 
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~ キュビズムと、宝石のきらめき ~

2018-05-12 22:03:34 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ほわわァ~♪ きれいなァうみィ~♪」
「がるる!ぐるるがるるる!」(←訳:虎です!気分はバカンス!)

 こんにちは、ネーさです。
 2018ジロ・ディ・イタリア第7ステージは伊本土のカラブリア州、
 海沿いの道を北上する眼福なコースでした♪
 いつか行ってみたいものよのぅ、と夢見ながら、
 さあ、今日は読書タイム……をサボっちゃう週末ですよ。
 ↓こちらの展覧会情報を、どうぞ~!
 
  



        ―― ジョルジュ・ブラック展 ――



 東京・港区のパナソニック汐留ミュージアムにて、
 会期は2018年4月28日~6月24日(水曜休館)、
 『GEORGES BRAQUE Metamorphoses』と仏語題名が、
 『絵画から立体への変容――メタモルフォーシス』と
 日本語副題が付されています。

「おおォ~♪ きらきらッ♫」
「ぐるがる??」(←訳:これ宝石??)

  

 ↑画像一枚目の、チラシ(フライヤー)表面でキラキラしているのは、
 紛れもなく本物の宝石を使用した、
 それでいてとてもアーティスティックなジュエリーですが、
 この作品の作り手さんはといえば。

 ジョルジュ・ブラックさん(1882~1963)。

 ピカソさんたちとともにキュビズムを確立させた画家さん、ですね。
 この展覧会にも、
 『静物』(1911)、
 『青い鳥、ピカソへのオマージュ』(1963)など、
 絵画作品が出展されていますけれども。

「きらきらァもォ~」
「がるるるる!」(←訳:見逃せない!)
 
  

 ブラックさんが晩年に取り組んだのは
 《メタモルフォーシス》シリーズ。

 この企画展では、
 絵画だけでなく、
 ジュエリー、彫刻、陶磁器などでも
 《造型の変容》を表現するブラックさんの作品たちが、
 日本で初めて本格的に紹介されます。

「えめらるどォ!」
「ぐるる!」(←訳:カメオ!)
「だいやもんどッ!」

 5月25日には講師に山田太郎さんを迎えるアートトーク(要予約)、
 5月19日と6月8日には学芸員さんによるギャラリートーク、
 各日先着200名にポストカードがプレゼントされる日もあります
 (5月15日、24日、29日、6月4日、11日)。
 イベントのスケジュールと詳細については
 美術館HPを参照の上、
 アート好きな方々、
 ジュエリー好きな御方も、
 ぜひ、お出掛けを~♪


 
 
    さて、今回のオマケ画像は……
   
    スーパーのレジでですね、行列してましたらね、
    えーと、すぐ横の棚にこれを見つけちゃいまして。
    「みにおんッ??」
    「がるぐる!」(←訳:ボブだね!)
   
    こちらは、『バンダイ』さんの
    《なかよしフレンズ!ミニオン》の①、
    “ボブ&ティム”。
    私ネーさ、テディベアのティムくんが大好きで♫
   
    ……まあ、ちょっと↑こちらのテイムくんは、
    ビミョー……でしょうか?
   「ぷふふッ」
   「ぐるるっ」
    では皆さま、寒暖差のキツい5月ですが、
    どうか穏やかな休日を。


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