写真撮影日:2017/5/30
「都江堰」は秦国の地方長官であった李冰(りひょう)が造った。
上:全景を一望できる観景台から 飾りのカーブがビミョーで面白い
さてさて中国四川省の旅の報告もちょっと間延びしてしまいました。ま、いつものことだけど、急がないと・・・。
5/30:5日目は「成都⇒都江堰⇒成都観光⇒夜:変面などの川劇」です。四川平原の中央に位置する成都は、なんと2300年の歴史を持つ古都です。奈良の古都歴史1300年と比べると、さすがに古いなあ! 有名な「三国志」に登場する英雄・諸葛孔明らの歴史的史跡も多く残ります。
成都は別名「天府の国(てんぷのくに)」と呼ばれ、「神様が豊かな資源や産物を授けたくに」という意味です。また「錦城(きんじょう)」という別名もあります。名産の絹織物「蜀錦(しょっきん)」が2000年前の唐時代から作られていることに由来しています。蜀錦は、縦糸で色を付け、横糸で模様をつけていく工芸品で、多彩な模様と鮮やかな色が特徴です。「錦」の漢字がついた地名はとても多いのです。
成都郊外にはこれも古く、2260年前の戦国時代に造られた「世界遺産・都江堰(とこうえん)」があります。この広大な水利工事跡は、現在でも現役として機能しているそうです。施設により岷江(みんこう)の水を分水して成都平原を潤し、さらに水害防止や水運・灌漑に活用しているのです。それにしても今でも水流は激しいのだから、古代にこうした施設を造るのは大変なことだったでしょう。
この岷江は長江の支流で、水量は多いもののすでにかなり濁っています。というか、上流である九寨溝の入り口周辺の川でさえ、すでに水は濁っていたので、「美しい清流」と言えるのは山頂近辺だけ、ということになりますね~。いったいこれはどうして?
一般に「粘土質の土・砂粒子が細かいので水が濁りやすい」と言われ、中国の川って、長江も濁っていますが、特に黄河は黄砂で濁りすぎて飲料水に使えないので、もう見放していると聞いたことが・・・。
まあ確かにチベット高原の岩石がむき出しになった急峻な山々を見ると、大量の土砂が流れ込むだろうと推測できますが、単に土砂の細かさだけが原因なのかな? だって土はどこにでもあるわけだし、ナイル川もアマゾン川も中国の川ほどではない、とも聞きますね。
気候が厳しいので高山地域の緑化も難しいのかもしれないですが、寒いところでもそれに適応できる植物の種類はあるでしょう。結局のところ樹木を使うだけ使って、保全するという意識がなかったのかな?
*** 明日に続く ***
都江堰:この人工島「魚のくちばし」で分水している
川をまたぐ「吊り橋」も満員だとちょっと怖い
こちらは以前の「吊り橋」ですが、どこか風情が・・・
ガイドさんは、中国北部・中朝国境付近の吉林省出身(たしか・・)。
仕事で日本にくる機会も多いのだとか。
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