佐藤琢磨選手のF1参戦で久し振りに興味を持ちましたが、いくら好きとは言えども環境問題がこれだけ騒がれる時に最も燃費の悪そうなF1を何の疑問も無く楽しんでいて良いのだろうかと自分の中で疑問を持ってしまいます。果たしてF1はこのまま世の中に受け入れられたままで行くのだろうか。なんてことを思っていたらやはりF1の中でも同じような思いはあるようです。
環境の世紀より
2007.12.06 エンジンの時代を終えるF1と車の将来
・・・略
12月5日のautosportwebによれば、
FIA会長マックス・モズレーは、FIAはF1エンジンの開発の完全な停止に向けて歩みを進めると明言した。自動車メーカーがその創造力を“本当に役立つ”テクノロジーに注ぐように導くためだ。・・・エンジン設計の10年間の凍結が間近に迫っており、より環境に優しいアイデアがF1に導入されるための道を拓くことになるだろうと述べた。「F1に対する新しいアプローチの最大の要素は、エンジンに関するものだ」とモズレー。「完全なエンジン凍結も間近に迫っている。私たちはなぜそれを実行しようとしているのか? F1用レーシングエンジンは開発の極致に達していて、もはやこれ以上開発を進める必要はない。現在のF1エンジンは毎分1万9千回転で回っており、その回転数は他のどんなレシプロエンジンよりもはるかに高い。その音は素晴らしく信頼性も高い上に、驚くべきことだが、現在各メーカーが供給している部分的に開発を凍結された6種類のエンジンは性能差がほとんどない」「今後、私たちはメーカーが本当に役立つテクノロジーに資金を費やせるようにしたい。その第一弾がKERS(運動エネルギー回収システム)デバイスであり、これは2009年に導入される。これこそまさにF1が取り組むべきものだろう。なぜなら、それが実際に役立つことをどこかで実証して見せる必要があるからだ」「F1も役に立つことをやっていると、社会に対して示していく必要がある。F1のスポンサーとなっている大企業は、どこでも社内に環境保護委員会を持っており、F1チームも環境保護に貢献できることを大企業に示していかなければならないからだ」・・・計画されているKERSなどのデバイスの導入によって、F1は名実共に自動車産業の最先端に位置することになるという。「F1はロードカーと関連性を持つべきだ。自動車産業界は、自動車の効率の改善と二酸化炭素排出量の削減という大きなチャレンジに直面している。ハイブリッドや完全な電気自動車へ向かう流れの中で、エネルギーの保存は現在の自動車産業界で行われている最も重要な開発プロセスのひとつなのだ。したがって、KERSと熱回収デバイスを導入することで、F1はその最先端に立つことになる」「エンジンの回転数を毎分1万9千回転から2万回転に上げることは、自動車産業界に何の利益ももたらさない。だが、KERSや熱回収は一般市販車にも直接的な関連性がある。・・・以下略
自動車の最高峰と思われるF1のトップがこうした認識を持っていたとは知りませんでした。これはいよいよクルマの世界が変わるかもしれませんね。
エタノールも食糧問題になりそうだし案外F1が電気自動車になったりすることがあるかもしれませんね。しかし、もっと変われば馬力やスピードを競うこと自体がタブー視されることになるかもしれません。そうなると少し寂しい気もしますがそれも仕方の無いことかもしれません。
その代わりに自転車競走が今以上に盛んになったりして、そうなると学生時代は自転車をやっていた佐藤琢磨選手にチャンス到来です。尤も、もう歳を取りすぎていますか。
それにしても、そんな時代が来るとしたら、石油はもう枯渇しているのかもしれません。そのくらいでないと人間は変わらないのじゃないでしょうか。特にF1なんてのは勝ち組のスポーツですから。金持ちの道楽として残る可能性のほうがあるかもしれません。
いよいよ金持ちの時代か!