団塊の世代のつぶやき

誇れる日本を取り戻そう

バチカン

2008年12月03日 | 太陽光発電

  第3353回でシリコンの競争が激化しそうとの記事を取り上げましたが、日本の代表的なシリコンメーカーのトクヤマが海外に工場を出すようでうす。

  EDリサーチ社より 20081128

  トクヤマ、マレーシア・サラワク州に多結晶シリコンの第2製造拠点

 トクヤマ081127日、多結晶シリコンの事業拡大のため同製品の第2製造拠点として、マレーシア・サラワク州サマラジュエ業団地に絞り、基本設計を開始することを決定した、と発表した。同社は中期経営計画において多結晶シリコンを戦略的成長素材と位置づけ、積極的に事業の強化を図っており、現在の徳山製造所(山口県周南市)における年産5200トンの能カを09年春には年産8200トンに引き上げる計画である。多結晶シリコンの需要は太陽電池向けなどで急拡大しているが、トクヤマの多結晶シリコン製造拠点は徳山製造所のみであり、リスク分散の面からも第2製造拠点の建設が急がれている。そこで084月、同社は多結晶シリコンの第2製造拠点を選定するプロジェクトを立ち上げ、国内外で第2製造拠点の選定を進めてきたが、マレーシア・サラワク州ビンツル市から北東50kmに位置するサマラジュ工業団地の海岸沿いの土地約200haが最適と判断した。今後、この地を対象にして多結晶シリコン第2製造拠点の基本設計を開始し、09年半ばには完了の見込みである。基本設計は千代田化工建設とパートナリング契約を結び進める。・・・以下略

  シリコンメーカーまでが海外へ出て行くとなると、もしかしたら日本の市場を相手にしていたのでは危ないと感じたのでしょうか。

  同じEDリサーチ社にもう一つ気になる記事がありました。

  20081128

 シャープが伊電力会社と太陽光発電の合弁会社、発電所や工場を建設

 シャープは081127日、とイタリア最大の電力会社Enel社と共同で独立発電事業(IPP)について09年春をメドに合弁会社を設立し、以降12年末までに合計189MWとなる複数の太陽光発電所を展開する、と発表した。発電所は温暖な地域での発電効率に優れている薄膜太陽電池を採用し、南イタリアを中心に設立・運営する。さらにイタリア以外の地中海地域における独立発電事業についても検討し、さらに協力関係を強化していく。一方、薄膜太陽電池の生産協業については、シャープとEnelに欧州の生産会社を加えた3社で、イタリアに年間生産能力1GW規模まで拡張可能な薄膜太陽電池工場を建設する計画である。第1次展開として年間生産能力480MWの生産体制を整え、10年中頃の稼働をめざしている。3社は薄膜太陽電池のイタリアでの生産を行う合弁会社の設立に向けて、0812月に合意文書を締結する予定。

 087月の地中海連合首脳会議で採択されたプロジェクト、すなわち2020年までに20GWの発電設備を整備することを目標とした「地中海ソーラー計画」においてイタリアは地理的に中心となる。こうした計画も視野に入れて、今後、シャープとEnelは地中海地域を含めた欧州における再生可能エネルギの戦略的拡大を図っていく。シャープは電力会社と組んで薄膜太陽電池の生産から独立発電事業までを一貫して手掛けるソーラー・ビジネス・モデルを早期に立ち上げ、太陽電池のトータル・ソリューション・カンパニーの実現に向けて取り組んでいくという。

  シャープも日本を相手ではジリ貧と考えたのでしょうか。同じように心配している方がいました。

  何時ものサイト巡路環境の世紀より

  2008.11.30

 さらに遅れる日本の太陽光事業

  11月25日のロイター電によれば、バチカンで大規模な太陽光発電の施設が設置されたようだ。 ・・・中略

 日本の官公庁や学校などでも太陽光発電施設の導入に対する動きはあるが、そのどれもが十分ではない。そのため、太陽光発電の日本国内での大きな発展は期待できず、投資が海外へ流れて出て行ってしまっている。・・・以下略

  参考:ロイター.co.jp

  バチカンに大規模太陽光パネル、再生可能エネルギー導入目標も 2008 11 26

 [バチカン市 25日 ロイター] バチカン市国で25日、大規模な太陽光発電パネルが主要な施設に設置された。バチカンでは2020年までに、使用電力の20%を再生可能なエネルギーに切り替えることにしており、カトリックの総本山でもエコ化が進んでいる。

 今回の作業で、バチカンの屋根計5000平方メートルが太陽光パネルで覆われ、年間に約225トンの二酸化炭素排出量の削減効果が見込まれるという。このうち、ローマ法王が一般謁見(えっけん)などを行う建物には、2400枚のパネルが取り付けられた。

 また、バチカンの機関紙は、同国が欧州連合(EU)の掲げる提案に合わせて、2020年までに使用電力の20%を再生可能エネルギーでまかなう計画だと報じた。

 ローマ市に囲まれているバチカンでは現在、使用電力のすべてをイタリアから購入している。

バチカン市国

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 メーカーにも見放されたら日本の太陽光発電の将来はいよいよ暗いものになりそうです。それもこれも、バカな政府がくだらない政権争いばかりしていて折角のチャンスを潰してしまったからではないでしょうか。
  この世界不況の中に、此れほど不況対策の素材として素晴らしい太陽光発電というネタを持ちながらみすみす逃がしてしまった日本の政府は未来永劫世界の笑いものになりそうな気がします。

そうでないことを願いたいものです!