戦後教育の歪が積み重なって、今の日本には昔の日本の良さが無くなってしまったと何度も書いてきましたが、それじゃお前は何をしてきたのかと言われると返す言葉もありません。
そんな自分の不甲斐なさを何時もの草莽崛起ーPRIDE OF JAPANで思い知らされました。
・・・略
親学とは何か
親学の理念は「人間の本性に基づいて、親が子を導き育て、子は親を見て成長するといった親子の絆の根底に立ち、親としての責任を果たし、人間としての人格の完成を目指す」ことにあると述べている。そしてその一番大切なものは「親子の愛の絆」であるといっている。
この理念に基づき親学の基本的な考え方を次の三点に纏めている。
1)教育の原点は家庭にあり、親は人生の教師として教育の第一義的責任を負うことを深く自覚する。
2)胎児期・乳児期・幼児期・児童期・思春期という子供の発達段階に応じ、家庭教育で配慮すべき重点は異なっている。
3)父性と母性の役割を明確にする。昨今、父性・母性という言葉に抵抗感を持つ勢力が力を増しているようである。「母性という表現は、性による固定的な役割分担を強制するもの」という批判があるが、本質を踏み外した意見である。
気をつけるべきは、父性=父親・男性、母性=母親・女性ではない点である。子供に対し男性である父親が母性的にかかわる場面や必要性もあり、同様に女性である母親が子供に父性を持ってかかわる場合もあるということである。大事なことは男女の特性を、お互いに認め協力し、健全な子供が育つような家庭環境を整えることである。要は夫婦間の理解と協力が子供の成長に欠かせないということである。
親学から見た日本の家庭の現状
教育の原点が家庭にあり、親が第一義的に責任を負っていることを自覚している親は少数派のようである。特に若い親ほど教育は学校や社会に責任があると考えているのではないか。
また親学の基本的考え方の第二点、子供の成長は一様でなく発達段階により必要なことが異なっており、さらに臨界期があることを、どれだけ理解しているか。現状では理解している親は少ないようである。
さらに第三点にいたっては、男女平等の家事・子育てが理想的だとされているのが現状のようである。子育ても夫々二分の一というのは男性・女性が持つ夫々の優位性を否定することになり、子供にとってはあまり望ましくなく、むしろ親の勝手で迷惑だということになる。・・・中略
親学の普及が日本再生の鍵
親学の一端しか紹介できなかったが、次の世代を担う子供たちが健全に育てば日本の未来は明るい。そのためにはまず親が親学を学び、よき親にならねばならない。健全な子供が育つよう家庭の環境を整え、より良い環境の中で、昔から伝わる世界に誇るべき日本の伝統を子供たちに伝えるのは親の責任である。
親たちのたゆまぬ努力により立派な人間が社会に送り出されれば、日本は自然と良くなるのである。筆者も残りの人生は限られているが、親学を普及させ日本の社会を健全なものにすることに微力を尽くしたいと願っている。 (文責:大谷)
この親学を持ち出されると本当に何の反論も出来ません。子供を親としての自覚を持って育ててきたかと言われれば、終盤にさしかかった自分の人生も大して誇れることもなく過ごしてきたという反省しかない私にとっては答えるすべもありません。
戦争に敗れて価値観が180度変わってしまった私の世代の親たちも子供に対する接し方に戸惑いを覚えたはずですが、かろうじて戦前の名残でその空気を我々世代に伝えたような気がします。しかし、私の世代はその残り香程度さえ子供たちに伝えてこなかったような気がします。ましてやその下の世代となると殆ど国が違ったと言っても言いすぎじゃないほど昔の香りはなくなってしまったのじゃないでしょうか。
それこそが今の日本が是ほどまでに狂ってしまった原因だと思います。60年以上かかって崩れたものを立て直すにはやはり相当の年月がかかるとは思いますが、この「親学」が実行されれば望みはあるでしょう。
しかし、この「親学」を誰が教えるのか、これは相当に難しそうです。親と教師の両方を変えることしか再生の道はないのは確かですが、その力が今の日本に残っているのでしょうか。
かなり疑問です!