中国は、念願のAIIBの格付けが取れたので、舞 い上がって、お祝いで、ブータンへ侵略を開始したのでしょうか。
それとも、インドのモディ首相が訪米で日米印の印度洋での合同訓練が決まったことに対する嫌味でしょうか。
いずれにしても、どうしようもない国ですね。こんな国を延命させようと画策する欧米や企業には、ほんとうにがっかりさせ られます。
とは言いながら、そのアメリカも未だにトランプさんが金に転ぶおそれがありそうなだけに不安です。
宮崎さんが、長期の取材から帰られて、早速中国の記事を上げてくれています。
宮崎正弘の国際ニュー ス・ 早読みより 平成29年(2017)7月1日(土曜日) 通算第5335号
宮崎正弘 の国際ニュース・早読み <中国軍、またもブータンの一部を侵略。インドが防衛に
中国軍、またもブータンの一部を侵略。インドが防衛に
インド洋も南シナ海に続いて「中国洋」と化けるのか?
インドは北京で開催されたAIIB(アジアインフラ投資銀行)フォーラムを正式にボイコットした。
モディ政権の中国外交は一貫して経済と分離し、強硬である。
インドの中国に対する不信は高まることはあっても鎮まることはない。
陸地に於いて中国軍はインドとの国境地帯を蚕食しつつ、こんどはインドの事実上の保護国であるブータン王国のドクラム高原の 一部に道路を建設中だ。
ブータンの領土を掠め取ろうとして軍事行動を本格化させている。
インドはバングラデシュの北側を領有し、東インドを繋げる「シリグリ回廊」(シッキム、ブータン、チベット三角地帯)の分 断を図るのが中国の長期的な軍事目的である。インドが激怒するのは当然だろう。
中国は「1962年戦争を思い出し、歴史の教訓に学べ」などと、傲慢で命令口調の態度を変えず、インドとの境界線を前進さ せてきた。「サラミ戦略」ならぬ「キャベツ戦略」である。中国はシリグリ回廊の495平方キロが「歴史的に中国領土だ」と根 拠のない主張を平然と続けている。そのうえで、「インドは軍隊を撤兵させよ」と言うのだ。
1962年のインド中国国境紛争は、シッキム高原の侵略を狙って中国が軍を進め、アクサイチンを軍事占領し、インドから シッキムを奪った(そのときまでシッキム王国は存在していた)。ちょうどキューバ危機の最中、世界は、この国境紛争を小さな 出来事として注目しなかったが、インドはこのときの屈辱感から核武装への道を決断した経緯がある。
インド陸軍は第十七山岳師団をシッキム地方に駐屯させており、そのうちの三千名は中国軍が展開する係争地で臨戦態勢にあ る。
中国軍はすでにチベット側に35トン戦車を待機させており、同時にブータンの領土に建設中の道路は40トンの戦車が通行可能 だという(アジアタイムズ、6月29日)。もちろん、ブータン王国は中国に撤兵を要求している。
「世界一幸せな国家」(GHP)というブータンはまともな軍隊を保有しておらず、事実上、インドの保護下にある。
▲インド洋が「中国洋」となる日が近い?
海洋もまた中国海軍の野心的進出に脅かされている。
インドが警戒するのはインド洋における中国海軍の進出であり、すでにミャンマーの西沖に広がるアンダマン諸島には中国が レーダー基地を敷設した。
バングラデシュにはチッタゴン港の浚渫を提言し、インド洋の南東に浮かぶスリランカにはハンバントタ港に既に中国海軍潜水 艦が寄港し、南西のモルディブには、中国が鳴り物入りのチャイナタウン。そしてインドを西側に挟む敵対国家パキスタンのグア ダール港の建設を加速している。
このためインドは米軍との軍事同盟を強化し、日本、オーストラリアを加えた四ケ国で共同軍事演習を展開してきた。
南インド洋には豪のほか、フランスも幾つかの島々を領有しているため、軍事的脅威を目の前に、日米豪印の四カ国の軍事協力体 制に加わる用意があると言われる。
もっと驚くべきは中国の長期的な海軍突出野心である。
ジブチの米軍基地に隣接する場所に中国は一万人規模の軍事基地を建設中で、これは中国が海外に駐屯させる最初の外国駐屯軍 事基地となる。
この「海のシルクロート」とかいう経済プロジェクトの裏側が中国の地球的規模の軍事突出プランであることは、世界の常識であ る。
インド軍事情報筋の分析では、ジブチを拠点化したあと、中国はマダガスカル、モーリシャスの島嶼を狙い、最終的にはディエ ゴガルシアにある米軍基地への牽制も伺うだろうとしている。
アメリカは、どちらに転ぶか油断できませんが、せめてインドは日本と末永く中国包囲網を付き合って欲しいものです。
米印の両方に見放されると、今の日本では消滅の危機じゃないでしょうか。それまでに独立していればまだしも、今のままの平和ボケではどうにもならないでしょう。
それでも、平和ボケを続けますか!