習皇帝の政敵一派撲滅が未だに動いているようです。中国のインサイダー取引のチャンピオンが突然拉致されて今度懲役13年会社に罰金だそうです。
宮崎さんが取り上げてくれています。金の亡者達の争いは凄まじいですね。何とも嫌な世界です。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和四年(2022)8月22日(月曜日) 通巻第7434号 <前日発行>
肖建華に懲役13年、会社に81億ドルの罰金
中国の金融秩序を破壊したトカ。インサイダー取引のスケープゴート
中国のインサイダー取引のチャンピオンだった肖建華は江沢民派の資金源にもなったという。
香港を舞台に派手に繰り広げられた金銭ゲームの中枢にいた肖建華は2017年1月に香港の豪華ホテルから拉致され、五年間消息がなった。カナダ国籍を持っていたため、カナダ政府が屡々安否を確認してきた。
8月19日、中国の裁判所は肖建華に懲役13年、彼が率いた明天証券に81億ドルの罰金を科した。中国金融界の安定を破損させ、多くの投資家が被害に 被ったというのが罪状だった。明天証券グループの九社は国有化され、またカネの引き出しとして駆使した包商銀行も国有化された。
これで中国バブルの「四悪」とされた海航集団と安邦保険は倒産、生き延びたのは大連万
達集団一社だけとなった。
この類いのボンジスキーム(ネズミ講)、或いは金融詐欺は、デリバティブ金融商品の複雑な投資スキームがあって犯罪の立証が難しい。
過去、資本主義の本場アメリカでもエンロン、ワールドコム、そしてアルケゴスという『三大金融詐欺犯罪』があった。
エンロンは石油先物取引などエネルギーや天候の金融商品で、デリバティブ商品として混ぜてしまうので被害は国際的に広がる。州の年金や日本の投資集団も ひっかかった。エンロンは本社見学をするとずらっと並んだコンピュータで社員たちが懸命に取引していた(あとで、これは演技と判明した)。
エンロンは不正商法がばれて破産、被害総額は160億ドルだった。
ついで「ワールドコム事件」が2002年7月、被害総額は410億ドルとなった。
直近は投資集団「アルケゴス」だろう。
ボンジスキームの実態を隠し、複雑はデリバティブ商品をまぜあわせて成績を上げ、一時は全米の有名人も投資していた。
往時、レバレッジによる取引は邦貨換算で11兆円、21年3月に倒産したが、被害額は360億ドルだった。
ねずみ講も日本では想像も出来ないスケールの大きさですね。やはり世界は腹黒い。
それにしても、マネーゲームの禁止こそが世界を救うのじゃないでしょうか。