将棋最年少棋士藤井四段の歴史的な29連勝の快進撃は、社会現象となっている。将棋教室申込者の異常な増加、休刊中の将棋雑誌の再発刊要望、出前で取る食事内容やチョコレート、対戦後の物静かで控えめな所作と重厚な言葉、凄い売れ行きのグッズ、昨年の将棋界の不祥事も完全に更け飛んでしまった。天才少年を生み出した育ち方や成長プロセスがまた注目されると思うが、1年前、プロになるための瀬戸際の対戦(それまで12勝5敗)で、ようやく勝ち実現したとのこと。その後、将棋コンピュータソフトを利用したトレーニングを薦められ超急速に実力をつけたようである。人間が育つ、特に成長期には、特異な魔力が触媒となる化学反応が起こり頭脳や体力が著しくなる。その方法も、個人によって多種多様にある。成長期における教師や本の影響度は大きいものがあるが、藤井四段の場合は、今までではなかったコンピュータソフトトレーニングが画期的な成長に繋がっているのではないかと思う。