29日㈭、文化庁からの補助金を受けて実施している「京都森の寺プロジェクト」で、正暦寺所有の「絹本著色仏涅槃図」を撮影するために、奈良国立博物館へ行った。
明治時代に国の重要文化財に指定されており、正暦寺では管理が難しいため、奈良国立博物館に預かっていただいている。
今回のプロジェクトでは、これを高解像度カメラで撮影してレプリカを制作し、それを正暦寺に常時展示すると共に、外国人観光客向けの多言語解説をした看板やパンフ、ホームページを作ることになっている。
私は正暦寺の檀家総代を務めており、玉川弘信住職と共に撮影作業の様子を見学した。実物の「絹本著色仏涅槃図」を観るのは初めてのことで感動した。
パナソニック製のカメラは2億画素での撮影ができるそうで、肉眼で観るよりも精巧に美しく映っていた。
撮影には、京都市南区にある㈱サンエムカラーという印刷会社にお世話になった。このレベルの撮影から印刷までを一貫してできる企業は日本でもほとんどないそうだ。
撮影は最新機器でも、最終的には職人の目と勘で現物に近づけていかれるそうだ。
「絹本著色仏涅槃図」が入っていた木の箱も撮影しておられた。
撮影前に時間があったので、興福寺の国宝館を見学した。毎年綾部にお越しいただいていた美術史学者の金子啓明さんが以前、ここの館長を務めておられたのを知っていて、一度、行きたいと思っていた。
2009年に金子さんが手がけられた東京国立博物館での「国宝 阿修羅展」は日本美術展では最高の94万人を超える入場者数を記録している。
国宝館では阿修羅像の尊顔を拝むことができたし、他でも美術や歴史の教科書で観る仏像等がたくさん、これでもか!というくらいの国宝があった。
また奈良国立博物館では、ちょうど「正倉院展」が行われており、そちらの展示も観ることができた。奈良時代の宝物がたくさんあり、たいへん目が肥えた一日となった。
30日㈮、朝から京都へ。今日は月末だからか、京都市内が渋滞していた。
12時半から自民党府議団会議。その後、自民党府議団での議会改革検討委員会、「妨害運転」「あおり運転」への処罰法改正の勉強会に出席し、15時からは決算特別委員会の採決があった。