先日の朝、私は某所の始発のバスだった。私のバスの乗客は10名ほどで、行き先の異なる次発のバスを5~6名が待っていた。そこは“駐車場から道路へ出るような感じで発車する”ことになるので、私は扉を閉めてから左右の安全確認を… すると、右方20mくらいのところにある看板の陰から、一人のお婆さんが現れて手を挙げたのである。
いつものように反射的に扉を開けるよりも早く、その時の私の頭の中では「あの歩き方を見ると、まだ1~2分かかりそう」「始発なんだから、ノンビリやっているわけにはいかないだろう」「早朝は運行時間にも余裕がない」「右から来るお婆さんには、このバスの行き先が見えていないから、時々ある“待つだけ無駄”になるかもしれない」等々の考えが巡り、そのまま発車してしまった…
そして今回、同じ場所からの同じ行き先のバスで… またもや発車時刻になって、同じ方向から一人のお婆さんが現れて手を挙げたのである。ただし、時間は午後1時過ぎ… その時の私は「この前のお婆さんと同一人物かどうか分からないけれど、今回は昼間だし… このまま待とう」と思った。
そして、そのお婆さんが「すいません、ありがとう」と言いながら乗り、私は着席を確認してから発車したのだが… 予想通り1分以上遅れてしまったので、私は「やはり始発などの場合は待たない方が正解なのかもしれない」と、先日の自分の判断を肯定した。
が、昼間の場合は… いぃ~んです! この程度の“遅延要素”とは頻繁に遭遇するので、そこでお婆さん一人を待つくらいどうってことないのである。そう思っていれば、途中でモタモタされても“親切な応対”ができるというもので…
もしも、遅れたバスに対して「どうして遅れるんだぁ~!」と怒鳴る人がいたら… 「バスが遅れてるんじゃない! 遅れるような時間に設定してあるんだぁ~!」と映画の主役っぽく言ってみたいけど… 確実に苦情だな。ハハハ…