A停を定時で発車して、B停もスムーズに発車して、C停へ向かっていた。私は「B停とC停の間は2分も取ってあるから、C停の手前の信号は赤になってもいい」と思っていたのだが、青で突破できてしまった。
降車ランプが点灯していたので、とりあえず「ご乗車~」と言いながらバスを止めて扉を開けた。そして「発車時刻まで、もうしばらくお待ち下さい」と言おうとしたのだが… 私は思いとどまった。
なぜならば、C停の発車時刻を既に30秒ほど過ぎていたからである。私は「えっ!? 例の“見間違い”じゃないよなぁ? 年、月、日… 確かに30秒ほど過ぎている…」と、二度三度と“運行セット画面の時計”を確認した。
私はすぐにバスを発車させながら「おかしいなぁ… C停の手前の信号を突破したら、時間が余るはずなんだけど…」と考えていた。すると、しばらくして思い出した。C停ではなく、B停の手前の信号にガッツリと引っかかっていたことを… つまり、B停を少し遅れて発車していたのである。
う~む… 一瞬、私が“時をかけた”のかと思ってしまった… もしも、そんな能力があったら、嫌な場面と遭遇する度に「♪時を~かけるオヤジ~」と逃避して、気が付けばすべて終わってるというストレスのない人生を…
ん? 気が付けば、すべて終わってるということは… 気が付けば、会社をクビになっている!? 気が付けば、すでに死んでいる!? そんなぁ~ 気が付けば、結婚しているってならないかなぁ~?(それも、ある意味“終わってる”かもね。ハハハ…)