現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

鈴鹿市神戸の龍光寺「寝釈迦祭り」

2011-03-13 21:46:56 | 虚無僧日記
3/13 Yさんの招きで、鈴鹿市神戸(かんべ)の龍光寺に行ってきた。
龍光寺が所蔵する「釈迦の大涅槃図」のご開帳で、「神戸の寝釈迦
祭り」というお祭りだった。

神戸(かんべ)は、鈴鹿の豪族で、織田信長の伊勢平定で、三男の
「信孝」を養子に迎えた。神戸(織田)信孝は、お市と柴田勝家との
婚儀を勧めた人物であり、秀吉が勝家を滅ぼした時、秀吉によって
自害させられた。秀吉は信孝の妻子も殺している。

天澤山龍光寺は、なんと、京都東福寺派の禅寺。東福寺は虚無僧の
本山でもある。これは“ 呼ばれた ”。

しかも、応永30年(1423年) 称光天皇の勅願寺とのこと。称光天皇は
一休の弟で、一休の推薦で 12歳で 101代天皇になられ、28歳で崩御
された。在位わずか16年。

「釈迦の涅槃図」は、江戸時代のものだが、京都東福寺の画僧、
吉山明兆(きっさんみょうちん)が描いたといわれる 16畳敷もある
大涅槃図。普通、涅槃図では描かれない「猫」が描かれており、
問題となったことから、龍光寺の「涅槃会」が有名になったとの
こと。タブーを破るのも、人気を集める手か。

本堂で「涅槃図絵説法」を聞き、寺宝の書画や秀吉の朱印状、
「魔鏡」などを見、精進料理もご馳走になる。県指定文化財で
普段は非公開の「坐忘亭」では、村田珠光の流れを汲む「珠光流」の
呈茶。村田珠光も一休と関わりがある。

参道には 200軒もの露天がならび、大勢の善男善女が参拝し、
すごい賑わいに 驚いた。

NHKスペシャル 『巨大地震』

2011-03-13 21:09:01 | 虚無僧日記
昨年(2010)1月、NHKスペシャルで 『 メガエイク (巨大地震) 』
シリーズで放映していた。今まで体験したことのない、長時間の揺れ、
巨大津波を 最新のCGを駆使してリアルに描き出していた。

今回の大津波は、すでに予想されていたのだ。それは、今まで
「地震の無い地域」とされていた地域にも起こり得るとしている。

「アメリカでも、今まで地震の無い地域と云われていたシアトルなど
アメリカ北西沿岸部の都市も、M9の巨大地震の脅威にさらされる」と
予告している。アメリカは、今日本の救援に向かっているが、次は
アメリカだ。

「長周期地震動」は、高層ビルを簡単に崩壊させる。長周期地震動に
よって、湾岸部などでは液状化被害が拡大し、建物の基礎や地下の
ライフラインに深刻な被害を与えることも。

「巨大地震は 30年以内に99%の確率で起きる」とも想定されていた。

「これは大変だ」と驚き見たものだが、その警告が、全く無視され
てきたわけだ。 覚悟だけは してきたつもりだが、現実には、どう
対処したらよいのか、あきらめ状態だ。


大同 (806) ~貞観 (869) 年に何かが

2011-03-13 18:06:59 | 虚無僧日記
福島県の会津磐梯山は「大同元年 (806) に大爆発を
起こし、溶岩流が川を塞き止め、猪苗代湖ができた。
その鎮護のために、磐梯山麓に恵日寺が、会津盆地の
中央には勝常寺が建立された」というのが 定説に
なっている。

だが、地質調査の結果では、火山灰や土石流は確認
されていないのだ。『恵日縁起』では、「大同元年、
磐梯山は病悩山と呼ばれ、天地の振動が続き、湖の
水があふれ、一夜にして村々が水没した。 雲は低く
垂れ込め、日照がなく、作物は不作となって飢饉と
なった」と記述されている。

この「一夜にして村々が水没」という記述から、
「磐梯山が噴火した」と、現代人が勝手に思い込んで
いるのだ。それは、磐梯山は 明治21年の大爆発で
土石流が村々を埋め、川わ塞き止めて、桧原湖、
小野川湖、秋元湖、五色沼が現出したことからの
連想にすぎない。『 縁起 』では「磐梯山の噴火」
とは書いておらず、「大地震」があったと読める。

『恵日縁起』は、江戸時代の作文だが、こうした
寺社の縁起類では、「大同年間の創建」とするのが
実に多い。「大同年間創建」というのが縁起の決まり
文句のようになっている感がある。

平安遷都が794年だから「大同元年(806)年」は
それから「12年後」だ。

茨城県の雨引千勝神社、早池峰神社、赤城神社、
福島県いわき市の湯の嶽観音。香川県の善通寺を
はじめ、四国遍路八十八ヵ所の1割以上が「大同2年」
である。

清水寺、長谷寺、富士山本宮浅間大社は「大同元年」。
秋田県の阿仁鉱山や尾太鉱山、高根金山、吹屋銀山など
各地の鉱山の開坑。

那須連峰の茶臼岳旧火山、尾瀬ケ原の燵ガ岳、蔵王
刈田岳の噴火。また温泉の由緒も、大同年間とする
ものが多い。

仙台地方には「秋風や大同二年の跡を見ん」という
俳句まであるそうで、「大同年間は天変地異が相次いだ
年」と、江戸時代の人は 認識していたようだが、実は
これらの証拠は全くと云っていいほど 見つかっていない
のだそうだ。

但し、その前後、富士山が、800年(延暦19年)、802年
(延暦21年)に噴火しており、さらに、60年後の 864年
(貞観6年)に「貞観大噴火」を起こしている。

その5年後の 869年 (貞観11年)、仙台平野が水没
するという大規模津波が記録されており、地質調査でも
その痕跡が確認された。

なぜ「大同年間」が、一大変革の年と認識されるように
なったのか。どうやら「坂上田村麿の蝦夷地平定」に
よる中央政権の東国支配、そして弘法大師空海が唐から
帰国して、真言密教を広めた伝承との関連が想定される
のだ。




1000年に一度の巨大地震

2011-03-13 09:35:25 | 虚無僧日記
MHKで、昨年「巨大地震」という特集をしていた。
今までの地震とは比較にならない、これまでの理論では
説明できない、全く別の地殻変動で、「巨大地震」が
起きると。

そして今朝の新聞で、平安時代の初め「貞観」年間に、
富士山が爆発し、東北でも、日本国内史上最大の地震と
津波が起きていたのだ。今回の大地震は「1000年に一度の
貞観地震&大津波と 同じ構造で起きたと。

そうなのだ。この時、福島県の会津地方でも地震が相次ぎ、
猪苗代湖ができたのだ。

「猪苗代湖は平安時代の初め、磐梯山の噴火で塞き止められて
できた」と俗に言われているが、私は中学の時の夏休みの
宿題で、湖岸の周囲をめぐり、また古い記録から、この説を
否定した。猪苗代湖は、「1年以上続く地震によって 陥没
してできた陥没湖だった」というのが結論。

あの私のレポートの正しさが、今漸く日の目を見るか?。
あのレポートとってないか。ザンネン。


3/12 大災害の中 「実践倫理」の大会

2011-03-13 08:33:41 | 虚無僧日記
3/12「実践倫理宏正会」の「東海地区春季大会」が挙行された。

「会長先生は まだ みえてないらしい」との噂が飛び交う中、
「会長先生ご登壇」に、皆 ほっとする。

来賓の国会議員の先生方は お二人のみ。国会議員も 一団体の
式典のために 名古屋まで出向くことが「是か否か」、苦渋の
判断を迫られたことだろう。

万難を排してみえた国会議員お二人の挨拶は、「大震災の対策」の
こと一辺倒。これに対して、上広会長は、震災には一言も触れず、
淡々と用意された原稿を 読み上げる。槍が降ろうが 地震が起き
ようが 動じない心を養うのが、この会の目的だからか。

「どんな苦境にあっても、倫理の普及という目標をもって、実践に
励めば、日々を 元気に 楽しく 美しく 過ごせる」との内容。

後で、聞いた話では、会長は新幹線に乗られて、新横浜あたりで
地震に遭われ、8時間かかって、昨夜10時58分に 名古屋に着かれた
そうな。“ おつかれ ”でござったか。いや、大会前に、このような
災害が起きるのも、天の采配、天からのお叱り。つまり、会員の
倫理実践普及が伴わないからだと説く。会員が増えず、じり貧の
当会の現状に、会長は顔を曇らせておられるのだと。


午後からは「真如苑」の集会。こちらは、前日に パソコンへの
一斉配信で「中止」が呼びかけられていた。阪神大震災の教訓で、
「災害に遭われた方々へ 救いの手を差し伸べるのが 宗教団体と
しての勤め」と、救援活動に全力を 傾けるとのこと。

「相和」の実践倫理と「和合」の真如苑。似たような目標を掲げ
ながら、対象的な対応。二つの団体に、片足ずつ突っ込んで、
比較して 見ている私である。