現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

愛知高校 グリークラブ

2011-03-29 20:38:23 | 虚無僧日記
昨日の「愛知高校グリークラブ」のコンサートに感動して、
「愛知高校」について検索してみた。

「愛知学院大学」の付属高等部。曹洞宗系の私立学校
とのこと。どおりで 礼儀作法が見事だった。

2チャンネルの書き込みでは、「しつけは 名古屋でも
一番厳しい」とか。女子のスカート丈は全員膝まで。
化粧は厳禁。男子は紺色のブレザーに グレーのズボン。

公立高校の女子は 超ミニスカートで、茶髪に付けまつげ、
「キャバクラ嬢」と言われるほどのケバイ化粧。男子は
解襟に腰パンが当たり前になっているのに、今時、こんな
学校もあるのかと 感心した。

部活動の紹介では、「生活姿勢・学習習慣・言葉遣い・
目上の人間への気遣い・来客への心遣いなどを 特に
大切に考えています」と。
なるほど、昨日のコンサートでは、会場の入口の外にも
学生が数人 立ちならび、来客を迎え入れていた。
その姿勢からも「これは何か違う」と感じられた。

そして、「高い専門性」を追求し、有名な音楽家を招いて、
直に指導を仰いでいるのだ。

昨日のコンサートでは、指揮者として 大阪から 高嶋昌二氏が
招かれていた。

愛知高校の吉田稔先生の指揮もすばらしかったが、高嶋氏は
また全然違う趣で、圧巻だった。指揮者と生徒たちが、完全に
一体となっていた。指揮者の「気」が聞き手にも伝わり、
その華麗な動きに見とれ、こぶしを振り上げ力強く突き出す
時には、感動で涙が出た。

その高嶋昌二氏は、音楽大学を出ていない。京都大学文学部卒で
淀川工業高校の国語の教師だった。そして、初心者ばかりの
男子高校生を率いて、関西代表として全国コンクールに17回
出場し、金賞11回、銀賞4回。特別賞7回という輝かしい
入賞歴だ。

この指揮者あって、また 仏教に裏打ちされた宗教的指導も
あって、あれだけの感動的なコンサートができたのだと、
あらためて納得した。


こんな時だからこそ

2011-03-29 10:34:08 | 虚無僧日記
3/28(月) 愛知高等学校・グリークラブの「第7回定期
演奏会」が、愛知県芸術劇場コンサートホールであった。

受付に入る前から、雰囲気が違った。来客を出迎える
姿勢から「これは、何か違う」と 思わせるものがあった。

そして、幕の無い舞台。学生が登場し、舞台上に整列
する姿も 凛々しく 美しい。壇上では、身動きひとつ
しない。そして指揮の先生が登場。学生のキリッとした
不動の姿勢とは 対象的に、パントマイムのような
動きで どこかユーモアがあり、会場を和ませる。

そして、指揮に合わせての 第一声で、唖然。発声も
ハーモニーも実に美しい。

あらためてプログラムを読んで知った。愛知高校の
グリークラブは、創部されてまだ8年。しかし、
3年目には 愛知県、中部大会「 金賞 」を 経て、
全国大会で「 銀賞 」。以来、毎年、NHK主催の
コンクールはじめ、数々のコンクールで、愛知県や
中部地区の代表に選ばれるほどのハイ・レベル。

ドイツ語、イタリア語、みな暗譜。日本語の曲では
笑いも 涙もあり。難しい「現代音楽」の曲も サラリと
歌いあげることに 目を見張る。

最後に、指揮をされた音楽の先生も、感極まって、
涙をこぼしながら 挨拶された。

「3月20日に全国大会が福島で行われる予定でしたが、
それが震災で中止と決まった時、子供たちは 誰一人
『せっかくここまでやってきたのに 悔しい』とか、
『残念』といった言葉を口にしませんでした。
『こんな時だからこそ、自分たちに何ができるか』と
相談して、プログラムも一部変え、今日に臨みました。
そして一曲一曲祈りを込めて歌いました」と。
もう、聴く人も 感動 感動で 涙 涙。

コーラスで、こんなにも 聴衆を泣かせもし、笑わす
こともできるコンサートを、私は 未だ 見たことがない。

考えてみれば、4月に入部してきたド素人の一年生が、
1年でプロ級の発声を身につける。そして3年で
巣立っていくのだ。3年間の青春に賭ける彼らの情熱と、
それを率いる「 熱血先生 」の ヒューマン・ドラマは、
今まで 何回か テレビでも 放映されたそうな。

「涙、涙の 感動を ありがとう!」とアンケートに
書かせていただいた。


花見も中止!?

2011-03-29 09:09:24 | 虚無僧日記
毎朝 ラジオ体操をしている 那古野神社の桜の蕾も
日に日にふくらんできた。開花も近い。
ところが、「敷物を敷いて、酒類を持ち込んでの
飲食は禁止」の張り紙。神域だからか、ゴミを
散らかされ 困るからか、それとも、東北の被災者
のことを思って、騒ぐのを自粛せよという意味か?。

「慶応三田会」の観桜会も「福島県人会」の花見
ツアーも「中止」の知らせが来た。イベントは、
何もかも中止。尺八の仕事もサッパリ無くなった。
いいのか 悪いのか。

そんな中、昨日の甲子園・高校野球。「こんな時に
野球なんかやっていいのか」と自問しながらも、
「こんな時だからこそ、郷土のために頑張る姿勢を」と、
出場した東北高校。多くの声援を受けながらも、
大垣日大に7-0で完敗した。相手は 優勝候補校
では 仕方ない とは言え、東北人の私としては、
“ 見るも無残、情けない ”と思ってしまう。

でも、今朝の新聞各紙は、敗れた東北高校の方の
写真を大きく掲載していた。中日新聞のコラムでも、
「今、被災地で一番必要なのは、食料、水、医薬品
等だが・・・」との前置きで、ボルテールの「余計な
ものこそ、とても必要なのだ」という言葉を引き
合いにして、「彼らが必死で試合している姿が、
どれほど、被災地の人々の励ましとなったか」と。