現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

「国安」銘 鉄の丸鍔

2013-02-08 15:35:26 | わが家のこと
今、私の家に刀と別に先祖代々伝わる「丸鍔」がある。
直径3寸(9cm)もある円形。鉄の一枚もの。

先祖が会津戦争で使用したもので、「普段、刀には、象嵌
などの装飾がついた鍔を付けておいて、実戦の時には
装飾の無い丸鍔に付け替えて出陣した」と伝え聞いていた。
たしかに、装飾過多の鍔は、手に当たって痛く、実戦には
向かない。

以前、刀屋に見せたら「甲冑師が鍛えた甲冑師鍔です。
珍しい。ぜひ売ってくれ」と言われた。

また、早乙女貢の『会津士魂』で、佐川官兵衛が、実戦用の
丸鍔に取り替えて出陣したことが書かれていた。さすが、
そこまでよく知っているものと感心した。

「甲冑師鍔」と云われたが、銘「国安」とある。ネットで
調べたら、

「江戸初期の会津藩の鍔工。時の領主 蒲生秀行 より
『国安』の名を賜った。鍔は薄手無地。よく鉄を鍛え、
大振りで実戦的なので、一刀流の使い手に珍重された」
とあった。

その他、銀杏の模様、透かし鍔、銅に金象嵌のものと
鍔はいくつか所有している。最近、ネットで出回っている
ものの多くは、近年、鋳物で作られたもの。鍛えて作った
ものと鋳物では、全く“気”が違う。

小林秀雄 『鍔』

2013-02-08 15:35:11 | 社会問題
予備校も驚く「小林秀雄」出題…センター国語(読売新聞) - goo ニュース

大学入試センター試験の 国語で、小林秀雄の『鍔』が出題されたそうな。
「小林秀雄」については、私も名前しか知らない。昭和を代表する
“文芸批評家”だそうで、1902年(明治35)~1983年(昭和58)の人。

『鐔』は 1962年(昭和37)に書かれたもので、文芸批評というよりは随筆。
小林 60歳の作品。刀の「鍔」字も読めない、本物を見たこともない
若者には、難解だったようだ。

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人間はどう在ろうとも、どんな処にでも、どんな形ででも、平常心を、
秩序を、文化を捜さなければ生きて行けぬ。

魅力に共感する私達の沈黙とは、発言の期を待っている伝説に外なるまい。

鐔の面白さは、鐔という生地の顔が化粧し始め、やがて、見事に生地を
生かして見せるごく僅かの期間にある。その間の経過はいかにも自然だが、
化粧から鐔へ行く道はない。

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たしかに難解だ。こんな文章の読解力まで、今の高校生に要求する
必要があるのだろうか。逆にこれが解けるとしたら、今の高校生って、
こんなにレベルが高いのかと驚き感心する。

私個人としては、「鍔」とか「時宗・遊行僧」「田辺尚雄」「説教琵琶」と
知ってる“ワード”がいくつも出てきてうれしい。だが、問題を見て
驚く。本分の理解力を問うのだろうが、あまりにも「受験テクニック」が
要求される出題ではないか。本分を理解し得ても、問題が解けるか否かは
また別問題。そのギャップに驚く。


自転車破損で265万円!?

2013-02-08 10:23:37 | 社会問題
市道の不備で高級自転車破損 市の賠償金138万円ナリ(朝日新聞) - goo ニュース

自転車の自損事故をめぐって 道路整備に不備があったとして、
千葉県東金市が自転車の所有者に138万5千円の損害を
賠償することがわかった。

事故があったのは、昨年8月19日。40代の男性が、
自転車で市道を走行中、道路の端にある 集水ますと
側溝の間の幅5センチ、長さ60センチの溝に はまって
転倒し、車体が破損した。壊れた自転車が 特殊な手作り品で、
査定価格は265万円。けがはなかったという。

市と男性の過失割合は「6対4」に決まり、減価償却分を
除いた138.5万円が賠償額となった。

市はこれだけに留まらず、今後、このような溝を 全部
“ふさがねば”と“ふさぎこんでいる”。“ふざけるな”と
言いたいようなびっくりニュース。

手作り自転車は全損したのだろうか。車なら「修理代」で
よいはずだ。自分で修理できないのだろうか? 

以前にも、公園で 転んで 木の切り株で怪我をしたのは、
造園の不手際と、市に賠償を求めた判決があった。
こうなると、子供が石につまづいたのも、そこに石が
あったからとなる。

いやはや“事故責任”は“自己責任”では ないのか?

財布を拾ったぁー

2013-02-08 09:25:42 | 虚無僧日記
最近、富みに霊感が働く。「財布が落ちてる」と
思ったら、三車線道路の一番右、右折ラインに、
何やら黒いモノがあるではないか。車がビュン
ビュン通り、今にも踏みつけられそう。
車が切れた時を見計らって、飛び出して 拾って
みると「鮫皮」の立派な財布。

ドキ~ン。開けてみたら、万札が10枚ほど。
運転免許証、健康保険証、診察券と いろいろ
入っている。免許証の写真を見れば まだ若いのに、
リッチな財布。まともな仕事ではなさそう。

最近は、財布を落としたら、まず出てこないものと
諦めるのが当たり前の世の中だ。私も過去 3度
落として、一度も出てこない。このままネコババ
するかという“悪の心”も一瞬よぎる。いやいや、
いかん いかん、神仏が見てござる。

警察に届けるべきか。最近は警察も信用ならない。
過去3度拾って届けたが、落とし主が現れたのか
何の連絡もない。警察官がネコババしたに違いない。
そういう噂が多いし、事実 それで警察官が逮捕
された事件があった。

また、交番に届けると、中身を全部出して、調書を
書き、時間が かかる。名刺があるのだから、すぐに
電話してあげればいいのに、そうはしない。

それで、警察に届けるのをやめて、公衆電話を探して
掛けてみた。すると、「落として困っている。落とした
場所にいる」とのこと。再度 現場に急行。

いま時の 茶バツのド派手な若者だったが、ニコニコ顔で、
何度もお礼をいう表情がいい。ちょっと安心した。

「あのォ」と 財布を開けたので 一枚(1万円)かと
期待したら、千円札一枚。

内心 ガクッときたが、ま、今日のお布施と思えば充分。
それより、お互い気分スッキリ。良かったよかった。