現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

日本の仏教は日本独自のもの

2014-03-03 21:25:59 | 虚無僧日記
中日新聞 3/1 文化欄、立川武蔵の「ブッダをたずねて」101回
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平安時代、日本独自の自分流の仏教が生まれた。
そのチャンピオンが「最澄」と「空海」。この二人は
中国やインド仏教を学びながら、日本の文化・伝統に
合うように仏教を作り替えた。今日の日本仏教には、
インド仏教の理論や実践形態は 驚くほど少ない。

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と、そこまで言い切っている。以前にも「日本の仏教の
中に、釈迦本来の仏教は、1割もない」と 聞いた。

さて、その同じページに、ドイツ人の禅僧「ネルケ無法」師が
「今仏教を問い直す」と題して寄稿している。

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「仏教なんて要らない、葬式なんか要らない」という人が
増えて、お寺の存在が危ぶまれています。では、

もし、この国から、寺も坊さんもお墓も、仏の教えも
すべてが一夜にして無くなったら・・・・・。 金閣寺も奈良の
大仏もすべて無くなったら、この国はどう変わるのでしょう。

葬式まで誰も気づかないかもしれません。その時初めて
日本人の心に、ポカーンと大きな穴が開くのではないで
しょうか。

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と問題提起。「ネルケ無法」師は曹洞宗の僧。大阪城公園で
ホームレス雲水をし、2002年、檀家ゼロの山寺の住職
となって自給自足の生活。

「釈迦が 2500年前に実践しようとしていたことを、現代に
沿った形で教えることこそ、お坊さんの使命」と。

いやはや、尺八も空手も、仏教までもが、外国人に
教えられる日本になりさがったか。この先、次号が
楽しみ。

また「まさかあの子が!?」

2014-03-03 20:26:43 | 社会問題
中3殺害容疑、三重の高3逮捕 「金目当て」供述(朝日新聞) - goo ニュース

またまた「まさかあの子が!?」「優しくて良い子」「クラスの
人気ものだった」という新聞の見出し。

昨年8月、三重県朝日町の空き地で、中学3年の女子生徒が
殺された事件。変質者か、金目当ての浮浪者か、いずれにしろ
“おっさん”だろうと誰もが思っていだたろうに。警察の地道な
捜索で、近くに住む少年(18)が逮捕された。1日に高校を
卒業したばかり。一番 驚いたのは家族だろう。

クラスでからかわれたり、こづかれたり、いじめに遭っても
反抗することはなかったという。そんな良い子が 何故?と
思う。

(社)実践倫理宏正会の会報『倫風』3月号「倫風宏話」に、
「やり返さない勇気」と題して、南アフリカ共和国の元
大統領ネルソン・マンデラ氏と、メジャーリーグ初の黒人
選手ジャッキー・ロビンソンを紹介して、筆舌に尽くし
難い差別を受けながら、「やり返さない勇気」を貫いた
すばらしさを説いています。

しかし、これを読んだMさんは「抵抗しなければ、相手を
ますます増長させ、犯罪を犯させることになる」と。

そしてまた、今回の事件の少年は、抵抗しないことによる
ストレスが増長し、全く何のかかわりもない他人に危害を
及ぼすことになったのだろうか。

人と人の関係は、ますます難しい時代になった。