現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

ドイツ人の禅僧「ネルケ無法」師の忠言

2014-03-14 21:07:53 | 虚無僧日記
中日新聞 3/8 「今 仏教を問い直す」(下)「ネルケ無法」

前回の続き

「日本の仏教は“葬式ビジネス”であって“宗教”と呼ぶに
値しない」と。いやこれはドイツ人のネルケ師が言っているの
ではなく、日本人の中でもよく言われていること。
 
「お寺の子に生まれたから、坊さんになる」これでは、本来の
「出家(家を出る)」とは正反対の「家業を継ぐ」ことに。

ネルケ師は、仏教を学びに来日し、坊さんになるための育成機関で
二年間学んだが、驚いたことに、そこでは「葬儀」については
何も教えてもらえなかった。僧堂でも「葬式法要は仏教だはない」と
弁えているのだ。「葬式」はアルバイトで「仏教の修行」とは別
なのだ。そのアルバイトが、いつのまにか本業になって、「修行
(座禅)なんかしている暇はない」と。

これでは、僧堂で座禅をしているのは外国人だけになってしまう。
「座禅なんて外国人のためにある」てなことに。

オーストラリアに帰って「禅ホスピス」を立ち上げた人がいます。
末期ガンの患者に寄り添って、“同じ船に乗る”という菩薩行。

これが日本だと、病院に行けば「縁起でもない、まだ死んでも
ないのに。どうして坊さんが!?」と云われてしまう。

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たしかに、ニューヨークでもモスクワでも、ヨガとともに「座禅」
ブーム。会員制で「空き待ち」状態。そして、尺八は禅ミュージック
と思われている。(違うのにね)。瞑想(メディテーション)の
BGMとして使われています。こうして、仏教はどんどん姿かたちを
変えて伝播していくんですね。