虚無僧は「半僧半俗」。これでは「半分そう(僧)であって半分“賊”」
「聖と賊の双方を往来するもの」とか、「悟りきれてない、未熟者」
とも受け取られかねない。実はそうなのだが。
「非僧非俗」とも云う。「同じ意味」と説かれているが、そうだろうか。
「僧に非ず、俗にも非ず。そのどちらでもない」というのだから、
「半僧半俗」とは、似て非なるもの。
その「僧でもない俗でもない」生き方こそが虚無僧なのだ。
最近、「虚無僧は“僧”ではない。“俗”でもない生き方」と考えるようになった。
「仏教だとか禅宗の一つ」だとかにこだわる心を捨てた。そしてまた
「俗に属せず」、「俗人ではない存在」でなければならない。
今日の占い。「仏に近づけば近づくほど、己れの至らなさが見えてくる」。
そうなのだ。虚無僧とは、己を捨てて、謙虚に、下に下に下がる生き方。
世塵の最下層で生きる「聖」なのだ。