おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

どうなる原発の安全基準

2013年01月06日 | Weblog

 

午前6時の気温はマイナス8度。マイナス一桁だと、この冬は暖かくさえ感じます。厳しい冬ですなぁ。

スキー・スノボにもかなりいいシーズンですけど、おぢは今シーズンまだ3回しか滑っておりませぬ。ハニーさんもようやく回復の気配で、そろそろスキーに行こうかと思ってますけど、今朝は吹雪いているような。

まだ暗くて、外の様子がよくわかりませんけどね。

って、よく見ると、風が巻いているような感じで、細かな雪が降っておる。きょうはやっぱ吹雪!! ありゃりゃなことで…

理想のパターンは、前夜からごっちゃり雪が降って、朝は無風でピーカンというお天気。一シーズンせいぜい1~2度ですかね、そんなのは。

もっとも、3月になるとそんな日も増えますが、暖かいので雪が重くてダメになる。パウダーフリーク、なかなかメンドイのでござる。

さて、

1月19日号の週刊現代、古賀茂明さんの「官々諤々」は、「原発再稼働に向けた舞台装置」と題して、「一番肝心な安全基準の骨子案がまもなく取りまとめられる」ことへ危機感を募らせておる。

自民党は「原子力規制委員会の判断を何よりも優先する」と申しておる。そしてその規制委が拙速に安全基準をつくってしまえば、どんどん原発再稼動が認められる可能性が大きいのだという。

その危ない兆候がすでに出ておるというのだ。

まずはスケジュール。今年7月までに安全基準の運用が開始できるよう、今年の初旬にも骨子がまとめられるそうな。

こうしたスケジュールの管理、これが官僚のやり口でござる。大飯原発の活断層調査の時も、タイトなスケジュールにして、調査をトットと打ち切ろうとしたね、経産官僚は。

今回も同じ様にタイトなスケジュールにして、電力会社や原子力ムラに「都合のいい安全基準」をつくるということらしい。

IAEAが指摘しておるように、古賀さんは不十分なニッポンの安全基準を世界最高水準のモノに変えなければならないとしておる。そのお手本となるアメリカの安全審査指針、なんと数千ページに及ぶのだという。

これを数カ月でこなして今年初旬にまとめるなどまるで不可能。したがって、経産省から規制委に出向している原発推進の官僚が原案を作ることになるのだそうな。

ひでぇなぁ。フクシマの大事故があったのにもかかわらず、新しい安全基準の原案を、原発推進の経産官僚がつくるのですぞ!!

古賀さんも「スケジュールありきのやり方を見直すべきだ」としておるけれどねぇ…

さらに古賀さんは活断層に関する議論にも不安があるという。

日本の安全基準では、活断層の定義は5万年前以降に動いたものとされていたが、最近12万年前までに拡大した。これをさらに40万年前までに拡大する方向だそうな。

ほほぅ~!! たいしたいい方向ではないかね。

…と思ったら、世界常識の活断層とは「おおむね180万年前以降に動いたもの」だそうな。ひぇ~!!

これから40万年前以降に「改善」するってどうよ? 世界常識は180万年以降なのに。しかもついこの間まではわずか5万年前だったとは笑止千万。顔が引きつりまする。

日本の原発安全基準って一体全体なんですか??? 世界の常識からまるでかけ離れておるではないの!!

そりゃIAEAならずとも「日本の基準はおかしい」というんでないの?

つまり、諸外国では180万年前以降に動いた断層であれば、そこに原発を立地するのは不可能だということ。

しかし、ニッポンでこの国際基準に従うと、多くの原発が動かせなくなるからそれはしない、のだそうな。

ったくもう、なんのことはない、原子力ムラの論理はフクシマの世紀の大事故を経験した今も、世界標準からかけ離れたデタラメ基準ってことらしい。

古賀さんによれば、ニッポンでは「敷地内の断層でも原子炉建屋直下でなければ、建設は可能だとされている」そうな。

「しかし浜岡などの断層では、過去に断層がずれた時に地盤全体が傾いて隆起したことがわかっている」という。

つまり、そんなことが起きたなら、「原子炉そのものが倒れる可能性がある」というのだ。

斑目春樹原子力安全委員長は「日本では、海外で安全基準を厳しくする動きがあると、それをどのように適用するするかではなく、どうやったら適用しなくてすむかをみんなで考えた」と国会事故調で証言しておるそうな。

あ然呆然の証言でござる。斑目改めデタラメと申しておきましょう。厳しい外国の基準を「どうやったら適用しなくてすむか考えた」って、これ犯罪ではないのかね?

古賀さんは「7月の参院選後には、いくつかの原発再稼動不許可と同時に他の原発の再稼働に舵を切るのか。自民党政権の誕生でそんな不安が募るのである」と締めくくっておる。

ニッポンは地震国、しかも地震活発期に入っておることを踏まえれば、この際、フクシマの二の舞が、そう遠くない将来、この国で繰り返される可能性は大きいと申しておきましょう。

景気回復はとても大事でござる。そこだけみれば自民党の政策、まことに正しい。しかし、原発で再び事故が起きたなら、ニッポンは再生不能の大ダメージを受けまする。

そんなことになれば、経済、景気でもありません。ニッポン人、頭がいいのか、悪いのか、チョー目先の景気ばかりでは、どもこもならんと思うけど、どうよ?