nikkurei社長のひとこと**ケアマネは希望の星だ**

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幕末は未曾有の経験だったろう

2010-09-03 08:47:46 | 経営
いま、佐藤雅美著「閣僚 川路聖謨の生涯」(文春文庫)を読んでいる。主人公川路聖謨は貧乏無役の御家人で苦労して役につき勘定奉行とかに出世する実在の人物を描いている。いま話題の「竜馬伝」は藩の側から幕末をみているがこの小説は幕府側から特に幕府の官僚から幕末を見ている。
そのなかでロシアが開国を迫って長崎で交渉するため川路らは長崎に赴き準備をする場面で、鎖国政策の対応ではなかったロシアとの交渉をするということで前例のない準備を強いられる。
ために、饗宴の準備を前日に変更することとなる。
いわく
『話のついでに筒井が聞く。
「返簡を渡すときにも料理をださなければなりません。ですから明日はできるだけ簡略にして一の膳というところでいかがでしょう」
西役所の主人であり、料理のことなどを万端差配する水野が答えた。
・・・・
筒井がさらに聞く。
・・・・・
「一の膳では話がはずみませぬ。使節らもまたありがたがらないでしょう。ですから、明日も三の膳、三汁七采くらいにしていただけませんか」
「それは・・・・・・」
予想外のことを聞く、といわんばかりに水野は目をむく。
「料理人の都合もあることでしょうし、いまさら・・・・・」
「いや、そうしてください」
筒井は有無をいわせずたたみかける。
・・・・・・・
水野はしぶしぶしたがい、島原城主御抱えの料理人は、それから夜を徹して料理作りに取り掛かった。』
方針が急に変わるとその作業に当たる者が苦労させられる。
いま介護も未曾有の経験をしており、上の立場の者の発言によって作業が混乱する。
こうした事態を回避するには事柄をよく理解している者の発言が重要となる。


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