心の扉 神戸カウンセリング花時計

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2010年05月21日 | 心理カウンセリング


ギャンブル依存症、買い物依存症、アルコール依存。
依存症は色々な形として現れますが、
即効性のある効果的な対処方としては、
依存対象との接点を断つことです。

依存症と言われるレベルになると、
本人の意思力でどうにかなるような甘いものではありません。

例えば、ギャンブル依存症の場合では、
両親や奥さんが何を言っても止めることは出来ません。
それが発覚する度に「もう二度としない。」と泣きながら謝ることもありますが、
また、同じように繰り返してしまいます。

「もう二度としない。」
その時の本人からのこの言葉は嘘ではなく、
いい加減な気持ちで言っているのではなく、
真剣に、本気で言っているのですが中から突き上げてくる衝動を
抑え込むことは簡単ではありません。

その衝動が治まるまで資金源を誰かが管理することで、
何とかなるレベルならまだ良いのですが、
強い衝動がある人は、何処かで借金をしてまでも行います。

そして借金発覚、その額、何十万。
ひと悶着の後、もう二度としないで借金を返しますが、
その返済で、信用度がアップして借入限度枠が広がり、
それを繰り返すことで借金が何百万円まで膨らんだケースもざらにあります。

明らかに破滅に向かっていることが分かっているのに、
行動を抑えることが出来ないレベルでは、心理療法でと言うより、
まずは対象と完全に遮断できる施設を利用することを勧めるようにしています。
そして、ある程度の衝動が弱まった時点での心理療法となります。

そこまでのレベルに達していない場合には、
問題解決のための取り組みを始めることになりますが、
注意しなければいけないのは、
依存する対象が何かのきっかけで移り変わることがあります。

例えば、ギャンブル依存症が治まったかと思えば、
今度は買い物依存症と形を変えたりします。

このような移行は依存症だけに限らず、
心の問題全般に見られ、鬱から躁状態に移行することもそうですし、
刃物での自傷行為からセックスによる自傷行為に移行したり、
強迫神経症から過食症に移行したりすることもあります。

症状だけを扱うと、必ず上記のように移行するとは限りませんが、
施療は、現れている症状が解決されたかどうかだけではなく、
同時に根本的なものが解決されているかどうかに注意を払う必要があります。

ここでは偉そうに書いていますが、これも言うは易しで簡単ではなく、
症状がある程度治まると施療を終えてしまったり、
また、心にある強い葛藤と向き合うことを、
簡単に決意できなかったりします。

この強い情動の下にある負のエネルギーが、
自分に向けられている場合よりも他者に向けられている場合の方が、
問題解決には時間を要し、短期での解決は困難であると言わざるえません。

本人にとっては、そのままであることは耐え難いでしょうし、
その自分の心と向き合い解決に取り組むことも楽ではありません。
本人の頑張りだけでなく周りの人の理解と助けがあってこそ、
それは解決へと繋がっていきます。

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