心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

銭湯での一コマ

2017年03月09日 | 雑感・愚見

あの日の夜のことを

私は忘れることが出来ないだろう。


東京時代、

私の住居から歩いて数分の所に銭湯があり

毎日のように利用していました。


家風呂と比べて

広い湯船で足を延ばしゆったりと入ることが出来るし

湯量の多さの効果で身体の芯まで温もることが出来るので

お気に入りでした。


最初は戸惑ったのが

脱衣所の天井に設置されていた防犯カメラ。


 

はたしてダミーなのか、実際に作動していたのか、

 

もし作動していたのなら

カメラを向いて仁王立ちした私の裸体が

どこかで流出しているかもしれません。


そして、熱湯風呂かと思える湯船に

平気でスイスイと入っていく人達を横目で見て

「東京の人達はすげえ!」と驚愕したものです。


熱いお風呂にも慣れてきた頃、

私の隣に後から湯船に入って来た60代半ばと思われる人が

しばらくすると目を閉じたまま

身体がゆっくりと横に傾いていって

湯から顔の左半分と左の肩だけが出ている状態で止まりました。


そんな不自然な状態が10秒も続くと

さすがに気になって

「大丈夫ですか!」と声をかけたのですが、

その声に全く反応なし。

 

さっきよりも大きめの声で

「大丈夫ですか!」

。。。反応なし。


これはもう事故ではと

もう一度、「大丈夫ですか!」

。。。反応なし。


もう一度、「だいじょぅ」


私の声を遮るように

湯面から出ている左目を見開き、

湯面から半分だけ出ている口で湯を飛ばしながら

「うるさい!黙れ!」


心配して声をかけた私への返答がそれかと、

ふざけるな!と。

「心配かけて申し訳ない。」

「心配してもらってありがとう。」

だろうとまでは言わないけれども

せめてオーソドックスの「大丈夫。」でしょうと。


カチンときた私の脳内の司令部から

右手で半分だけ出ているその人の頭を

湯の中に押し込んでやれの指令が。。。


しかし、

さすがに年齢35も超えてくると脳内には

もう一つ別の強力な司令部が出来ていて、

その別の司令部からは、


「瞑想してたのを邪魔したかも?」

「肩までではなく頭まで温めていたかも?」

で、強烈なブレーキが働き実行は却下することに。


その方は私を叱り飛ばすと

傾いた身体を問題なく立て直し

海中からゴジラが登場するシーンの如く

「サバッー!」と激しい湯音と共に立ち上がり、

湯船から出ていったのでした。


その様子からすると

健康には何一つ問題がなかったのは間違いなかったようですが、


だとしたら、

あの奇妙な態勢は何だ?

私が邪魔したものは何だ?

疑問と言うか謎が頭から離れず、

数日後、ついに私なりの一つの答えへと到達。


あれは、あの人なりの半身浴だったのだ!

 

健康に良いとされる半身浴にも

調べてみると色々な半身浴があり、

一つは、下のような横スタイル。


一つは、下のような縦スタイル。(犬神家スタイル)

あの人は、半身浴をしているところを

私に邪魔された。

だから不機嫌になったのだ。

そうに違いない。


この答えを発見したあの日の夜の

いまだかつて経験したことのない深い睡眠のことは、

今後も決して忘れはしないだろう。


催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計


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