東院庭園の見学を終えての昼食
ザ・めしや
広い場所を歩いて行って帰ってでしたから
休憩を兼ねての昼食をとることに。
幸せ一杯、お腹8分の昼食を食べ終えて、
次の目的地、
特別名勝の京都・浄瑠璃寺へと向かいました。
浄瑠璃寺の所在地は京都ですが、
近鉄奈良駅から約10キロ、平城京跡から約13キロと
観光圏は奈良に属します。
特別名勝 浄瑠璃寺・参道
浄瑠璃寺・山門
山門の土塀と言って良いのでしょうか?
法隆寺と似た雰囲気が有り年代の古さを感じさせてくれます。
参道から山門に至るまでは喧騒から離れた静謐さが漂い、
この山門を潜ると正面に苑池(阿字池・宝池)が現れました。
苑池(阿字池・宝池)
三方が小高い山に囲まれたこじんまりとした
箱庭のような境内の
伽藍配置は、
山門より東(左手)に「三重塔」
中央に苑池(阿字池・宝池)
西に(右手)にご本堂「九体阿弥陀堂」で
極楽浄土伽藍を表現する浄土式庭園です。
本堂は、その昔に京都を中心に多数建立された
九体阿弥陀堂の唯一の遺構として貴重とのことです。
苑池と三重塔
本堂「九体阿弥陀堂」
苑池をぐるっと一周
三重塔
阿字池(宝池・苑池)
苑池は、三重塔側の上から見た形が
「梵字種字(しゅじ)の阿(あ)」の字を形作っているので、
「阿字池」(あじがいけ)とも呼ばれています。
階段下から見る三重塔
浄瑠璃寺の庭園は、極楽浄土伽藍を表現する浄土式庭園で、
苑池の東岸が「此岸(しがん)」と呼ばれる現世を現わし、
対岸の西岸が「彼岸(ひがん)」と言う来世を現わしているそうです。
そして、
彼岸の中日になると太陽がちょうど東の三重塔より登り、
西の本堂の真裏に沈むように造られているそうです。
庭園としては広い訳でもなく
煌びやかと言う感じでもなく、立派なと言う感じでもなく、
侘び寂びの庭園な感じです。
なんかこう上手くは言えませんが、
三重塔の階段の下に腰を下ろして、ぼーっとしていたくなります。
次の目的地、東大寺二月堂へと向かう車中で
浄瑠璃寺の余韻を楽しんでいたと思ったら
もう鹿せんべいをやっていました。
生涯三度目の奈良・東大寺の訪問と
生涯二度目の鹿煎餅やり
前回の鹿さん達は、
煎餅おくれアピールをお辞儀で表現していましたが、
今回の鹿さん達は、
「おい、くれよ。」「ねえ、ちょうだいよ。」的に
私のお尻、大切なところを連慮なく鼻でつついてアピール。
礼儀正しいのも、遠慮なしに懐に飛び込んでくるのも
どちらも可愛いものですが、
まあ、あれです。
どちらのタイプも煎餅の切れ目が縁の切れ目で
飲み屋のお姉さん方と同じで
煎餅がなくなると見事に離れていきます。
寂しい話やで、ほんま。
恥ずかしい話ですが、
数年前まで南大門から大仏殿が東大寺だと思っていました。
本当に思い込みの恐ろしさと言うか、
「東大寺二月堂のお水取りが始まりました。」
なんて言うニュースの声は
幾度となく聞いていた記憶はあるのですが、
その声を私の脳内で
「東大寺近くの二月堂で恒例のお水取りが。。。」と
思い込んでいることに合うように処理していたようです。
これって心理学で言うと錯誤行為で良いのかな、
錯誤行為は、
時に人間関係を大きく拗らせてしまうことに。。。
これについての話は、
またの機会にして名所めぐりへと戻ります。
国宝建造物 東大寺・南大門
南大門の奥に見えるは大仏殿
南大門の金剛力士像 阿像
南大門の金剛力士像 吽像
なんかいい感じで写真が撮れました。
南大門の金剛力士像は、サイズもデカくて造形も迫力があって
いつ見ても見惚れてしまいます。
お水取りで使われるいくつかの松明の中の一つ、
「籠松明」が展示されていました。(初めて見ました。)
今回の私達は、大仏殿を華麗にスルーして
二月堂へと向かいます。
残念なことにお水取りの行事は少し前に終わっていて
松明の灰や火の粉を浴びることは出来ません。
なのですが、帰ってから調べてみると
この人出なので
何時間か前に場所を確保する位の気合が入った人でなければ
灰や火の粉を浴びられる距離まで近づけないなと思ったりもします。
ここで変なことを思い出したのですが、
1970年に開催された大阪万博がチョー人気で
その中でもアメリカとソビエトのパビリオンは
平気で2時間、3時間待ちが当たり前。
ソビエト館の行列に並ぼうとして我が一家が近づいた時に、
係員が父親に近づいてきて何やら話をしたかと思うと
まるでファストパスを持っていたかのように
並んでいる人達を横目に、いきなりの入場となりました。
父親に入館してから聞くと、
「絶対に秘密だぞ。お父さんはソ連の国と秘密の関係があるから
行列に並ばなくても良いんだ。」と言われて、
それを長い間信じていたのを思い出しました。
結局、何が起きたのかは今も謎のままです。
二月堂へ続く参道
鏡池を左に見ながら
二月堂へと続く緩やかな坂道の参道を歩いていく道中で
大きな鳥居を発見したりと初めて見る景色が続きます。
法華堂(三月堂)
堂内では、不空羂索観音菩薩、梵天、帝釈天、
金剛力士(阿吽)、四天王等の仏像の拝観できるようですが、
今回のメインは二月堂と正倉院なので
本日の残り時間を考えて今回の仏像はスルーしました。
三昧堂(四月堂)
二月堂
手水屋
二月堂
二月堂から見える景色
木々の向こうに大仏殿の屋根がチラリと見えて、
その向こうには奈良市内が見えています。
見える景色からすると
結構登って来たことが分かります。
お水取りの松明が走るのが、写真の右手です。
二月堂拝観を終えて
長谷寺の廻廊に似た階段を下りてきました。
二月堂へと続くもう一つの参道
道端に座り込んでいる人達は、
お祈りをしている人達ではなく
この写真のような風景のスケッチをしている人達です。
(チラッと覗いた絵、上手かったですよ。)
二月堂の拝観を終えて正倉院へと向かったのですが、
辿り着いた正面の門に次のような告知が。。。
1 公開実施日時
(1)月曜日から金曜日まで(休日等を除く)の毎日,
午前10時から午後3時までです。
2 公開を実施しない日
(1)行事の実施,その他やむを得ない理由のため支障のある日
(2)土曜日・日曜日・国民の祝日・休日
(3)12月28日から翌年1月4日まで
つまりは、この日は非公開日でした。
ふっふっふっふふふぅぅぅ。
もうどうしようもないので、
今まで見たことがなかった
大仏殿の裏側の写真のヤケ食いよろしく撮り捲り。
鏡家
南大門
しかし、
東大寺の敷地、大きいですねえ。広いですねえ。
今回の生涯5度目の奈良行きで
奈良は一応の区切りが出来る予定だったのですが、
正倉院拝観失敗で、また近いうちに
また奈良に来ることになりそうです。
繰り返されるリサーチ不足による不充足を
私達は結構楽しんでいるところがあって
残念感、不充足感があるから
次回の奈良訪問のモチベーションが維持され、
維持されることで繰り返しの訪問となり
それによって見て知るものが濃くなっていきます。
来るとなれば正倉院だけでなく
今回の東大寺でスルーした所、
前回修復中で中途半端に終わった春日大社、
新しい建物が完成した興福寺、
薬師寺、浮御堂、もう一度行きたい法隆寺等々、
見て回りたい所が満載なのです。
今回の奈良訪問で見ることの出来た
城の観光としては、まずまずだけれども
歴史的に有名な人物の城であった郡山城、
平城京史跡の庭園の他にはない様式、
浄瑠璃寺の渋くて落ち着きのある庭園、
二月堂のおかげで東大寺に来ることが出来たし、
良い小旅行となりました。