数年前に私達の世界遺産巡りが始まり、
今や名勝、名勝庭園にも興味が広がり、
その結果、副産物で日本史の知識もちょっとだけアップ。
兵庫県には8つの国指定名勝があり、
私の地元の慶野の松原がその一つになっているのですが、
高校の頃によく海水浴に行っていた場所が
名勝に指定されていたなんて全く気が付いていませんでした。
慶野の松原
1928年(昭和3年)に国の名勝に指定。
1955年(昭和30年)に瀬戸内海国立公園(指定区域)に指定。
日本の白砂青松100選、日本の渚100選。
日本の夕陽100選に選ばれているようです。
こんな立派な石碑あったっけ?
気が付かなかったなあ。
2、5キロに渡り約5万本のクロマツが林が広がります。
あまりにも近くにありすぎて、特別感がなかったので
写真に撮るのもどうかと思うほどです。
私は、江戸時代かそう遠くない昔に
防風林として松が植えられたと勝手に思っていました。
ところが調べてみると、この地が「万葉集」に詠まれていたり、
淳仁天皇が慶野の松原の美しさに感嘆し、
松原の下で昼寝するだけで満足であったことが記されているようです。
なのに樹齢何百年とか千年越えの松が見当たらないのは何故なのか?
慶野の松原の根上の松
ちなみにこちらは、兼六園の根上の松
慶野の松原の砂浜
人影が全くありませんが、夏になると人で溢れていましたが、
今はどうなんでしょうか。
私が高校の頃と比べると、
浸食なのか砂浜が狭くなったような気がします。
私が中学の頃、観光バスがわざわざ訪れた有名な松があったのですが、
松くい虫の被害で枯れてしまいました。
松原も一時期、松くい虫で深刻な問題となりましたが、
何とか乗り切ったようです。
塩浜の松
観光バスがわざわざ立ち寄るほどの
盆栽を大きくしたような美しい松でした。
大阪万博の時に展示依頼があったようですが、
運搬の行き帰りで松が傷んでしまうことを心配して断ったそうです。
(松くい虫で枯れてしまいました。)
先手の松
この松の木は、樹齢何百年だったか何千年だったか、
とにかく滅茶苦茶に大きな松の木でした。
杉ではなく松ですから全国的にも珍しいのではないかと思うのですが、
(こちらも松くい虫で枯れてしまいました。)
いつもそこにあって、いつも近くにあって、
いつでも会いたいときに会えて、
観たいときに観ることが出来る。
それが当たり前ではなく
永遠では無いことを知っているんだけど、
そのことを
当たり前で無くなった時に痛切に思うんですよね。