2021年の年末 オーストラリアで発売された
同国内で絶滅危機にある53種類の鳥の鳴き声だけが収録された
アルバム『songs of disappearance(消えゆく歌)』は、
SNSを中心に人気に火が付き
オーストラリアの音楽チャートで週間アルバムランキングで
トップ5入りを果たしました。
『songs of disappearance(消えゆく歌)』を制作したのは、
アンソニー・アルブレヒト氏が主宰する芸術団体で
アルバムの売り上げは、自然保護団体バードライフ・オーストラリアに
寄付されるとのことです。
アルバム『songs of disappearance(消えゆく歌)』は、
絶滅に瀕している鳥達の存在を認識してもらい
それらを保護する気持ちを有しているであろう国民に
再確認してもらうための広報活動でしたが
アルバムの予想以上の売り上げには驚いているようです。
この成功によって保護団体の代表は、
国民の保護意識が高まり、多くの賛同の声が上がることで
これまで以上に政府が保護活動に力を注いでくれることに
大きな期待をしているようです。
少し前に話題になったガラパゴス諸島のピンタ島で発見され、
ロンサム・ジョージと名付けられた
ピンタゾウガメの最後の個体がゾウガメが2012年6月に死亡し
ピンタゾウガメは絶滅しました。
その昔、ピンタゾウガメは食用肉として乱獲され
人為的に移入された山羊や豚などが生態系を破壊したことで
その数をどんどんと減らし2012年の6月に種が絶滅。
種の絶滅には、自然界での生存競争に敗れることよりも
人間による環境破壊、乱獲など
人間の振舞いが大きく関わっているようです。
映画『ジュラシックパーク』のような技術が確立されない限り、
一度失われた種は二度と復活することはないので
この先の人間の活動によって起きる種の絶滅は、
何としても防がなければならないと思っています。
目先の利益のためにむやみに山肌を削り、海を汚したり、
動物を乱獲したりするのは単に可哀そうだとか
人間の都合や欲望の犠牲にすることを悪とすると言うことより
将来的に人間自身の種の存続の危機に繋がっているので
早めに対処することが必要だと思うからです。
話は少し変わりますが
2014年にカリフォルニア州の住民投票で新たな法律、
Proposition47が承認されました。
この法律は、数百ドルの窃盗は生活苦が原因であることが多いので
重い刑罰を科さずに更生の機会を与えるというもので
これによって弱者を救済すると同時に
刑務所の経費も削減することもできるとの考えからでした。
ところが950ドルまでなら逮捕されても
無罪放免されると一部のメディアによって報じられたことが
大きな要因となったのか、
店員に熊用のスプレーを噴射したり、店舗に集団でやって来て
店員の目の前で堂々と大きなバックに商品を詰め込んだりと
度を越した万引き問題が起きているようです。
成立したProposition47によって
950ドルまでなら盗みは無罪的な受け止め方をした
万引き犯に狙われた店舗の被害は大きく
しかも警察は簡単には動かないことから
店舗を閉鎖するところが相次いでいるとのことです。
このままだと次々と店舗が閉鎖されて
働き口が減り街を出ていく人が増えて人口が減少し、
街の税収がどんどんと減り続け、
街が寂れて貧困者が増加し、
増加した貧困者らの窃盗犯が増えてといった
悪循環が止まらなくなります。
一つの街、一つの街の経済が崩壊するには
たった一つの小さな要因が投下されるだけで
その波紋のうねりは、やがて街を飲み込んでいくかも知れません。
何でまた貧困者に日常生活や食料を支給とせずに
無罪放免と受け取れそうな州法を発案して通したのか、
また発案した責任から逃げているかのような
住民投票も何だかなあと。
制定されたことで悪い流れが起きたとしたら
リーダー(権力者)は、一刻も早く州法を修正しなければ
例え大きな街であっても絶滅に瀕する状態(スラム化)まで
流れるように到達するかも知れません。
自然環境も街も、それらの破壊を防止するためには
まだまだ余裕がある段階の内に対処を始めることが
重要なことのように思うのです。
かなりの確率で最悪の状態になりそうな時に
その序章がちらほらと目に見えたりするものなので
それらを耳にし目にした時に、
そうなってはいけないと強く思うだけじゃなくて、
誰かが止めてくれるはずだと当てにするのではなくて
一人一人が小さなことでも実行することが大切です。
全体を動かすには
強いリーダー(権力者)が動く必要がありますが
そのリーダーがすでにちらほらと最悪の状態に向けた
序章らしきものが見えていても見えないふりをしたり、
全体を動かすための労力を避けて楽をしたり、
人間は、完璧じゃないので
リーダー(権力者)も完璧ではないので間違います。
なので間違いを知り、感じたら
柔軟に修正をしてくれれば良いだけなのですが、
最悪なのは、リーダーや権力者が
それを受容する節があったり、望んでいる節があったりする場合です。
たった一人の人間に環境や国民全体に害を及ぼされることになるのは
許されることではありません。
自分達が選んだ、あるいは許容したリーダーによって
自滅への流れを止められないのは自業自得かも知れませんが、
他国にまで多大なる害をなすとなればもう………