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久しく会うことも連絡も取っていなかった友人から連絡があり、
それではと酒を飲みながら夕食でもと会うことに。
互いの近況がどうであるとか、馬鹿な話で笑い、
ジョッキが一杯、二杯と空になり、
程良く酔いがまわり始めた頃、
その友人が話し始めたのが、ある人物について。
「それまで、そいつからの頼みごとがあった時には、
俺さあ、何度か骨をおったりしたんだよね。
その時には、ありがとう。ありがとう。
何て言ってたんだけど。」
ー○○は、昔から頼まれたら力を貸す方だよね。
その人と何かあったの。
「それがさあ。ここ最近、お中元やお歳暮を贈っても
年賀状を送っても、そいつからは、なしのつぶてで、
別にお返しがないのは、まだね、良いんだけど、
『届いたよ。』のメールさえも無いってのはどうよ。
メールぐらい出来ないもんかね。」
ーそうだね。届いたよのメールくらいは欲しいよね。
「だろう。もしかしたらさあ。
最近、配送会社が誤配したとか、破棄したなんてニュースがあるからさあ。
届いていないかも何て思ったりもしたんだけど、
これが三度も続くと、やっぱりこれ無視に違いないと思う訳。」
ーなるほどね。でも、どうしたんだろうね。
「それでだよ。そいつ今、自営業をしているから
そのホームページの求人欄に、
人の気持を配慮してあげることが出来る人材を求めています。
何て書いてあるのを見ると、
余計に、たまらない気持ちになってさあ。
これって、○○電力会社が、
わが社の人材には高い倫理観や社会的使命感が求められているなんて、
書いてあったのと同じじゃないの。
包装紙だけ綺麗にしていれば良いなんてえのと同じじゃん。」
ー○○電力会社は、多くに人に酷い迷惑と損害を与えたからねえ。
なんか、損害はこうむったものはあるの。
「いや、損害はないけどね。どうにも気持ちがすっきりしないんだよね。」
ーそうか、じゃあ正直、どうしたい気持ち。
何か品物送れとか、年賀状送れとか。。。
「いや、そんなこと言う気も無いよ。
それを言って、仮にだよ。送ってきたからと言って
それは単に品物であり、文字でしかないよね。
気持ちが届けられてないじゃない。」
ーそうか、じゃあ、今のその気持は、
何を言いたい気持ち、何をしたい気持ちなんだろうね。
「そうだなあ。メールか電話でふざけんな!利用だけしやがって!」
と言いたい気持ちかな。
ーそうか、そしたら気持ちが治まりそう?
「いや、まだだね。そいつが如何に人の気持ちを蔑ろにする奴であり、
必要無くなったら、人をゴミのように捨てる奴だと世間に広めてやりたい。」
ーなるほど、それで十分に気持ちが晴れそう?
「いや、まだだね。なんかゴミ扱いされたから、
そいつの家に、ゴミ10トンを送りつけてやりたいね。」
ーほう、それは面白いアイディアだね。
それをやれば、気持ちが晴れそう?
「いや、まだだね。ゴミに加えて糞尿を10トンほど
巻き散らかしてやりたいね。」
ーひゃあ~。想像するだけでたまらんね。
そこまですれば、さすがに気持ちが晴れそうだね。
「いや、まだまだ。蕎麦10人前、うどん10人前、
特上ずし10人前、偽の出前注文を入れてやりたいね。」
ー糞尿の後に出前って、
出前に行く人もたまったもんじゃないだろうけど、
そこに、もう一つ、仕出し弁当10人前も入れてみてはどう?
「おお、いいねえ。ピザ10人前もいれよう。」
ーいや、それってワイルドだね。それで気持ちが晴れそう?
「と言うより、何だか話している内に馬鹿らしくなってきたよ。
何か、もうスッキリした感じ。
後は付き合い方を考えるだけ、
付き合い方と言うより、どうでもいい感じだね。
何か悪かったね。
久しぶりにあったのに、楽しい話題じゃなくなって、
でもおかげですっきりしたよ。ありがとうね。
飲もう。飲もう。」
何てことがありました。
無償の愛なんて、神様か親から子へかで、
友人や私のような普通の人間では、やっぱりどこか
ヤッホーとやれば、例え僅かな音量でもヤッホーと返ってきて欲しいもので、
それがないとスッキリとしないものです。
それと、人間、仮面をかぶるもので、
教師は学校にいる時は教師の仮面を、
任務についている警察官は警察官の仮面を被り、
そして、学校から離れた時には教師は教師の仮面を外し、
任務を終えた警察官は警察官の仮面を外し、
一人の人間に戻る時間を持つことも必要です。
その仮面をかぶった時には、
その仮面の人物として果たすべき役割を完璧に
こなせれば良いのではないかと思うのですが、
まあ、その切り替えが出来ない人がいるのも事実です。
極端な話、その教師の家族関係が無茶苦茶に壊れていたとしても、
教壇に立った時には完璧な教師であれば良い訳ですし、
その人の家がゴミ屋敷であろうとも、
その人が経営するお店が快適な空間を準備してくれていれば、
お客さんにとっては文句が無い訳です。
ですが、時に、一つの仮面を被った時のその人物に好感し、
それ以外の人物像まで自分で勝手に描いてしまい、
さらに、その自分が描いた人物像であることを
強く期待し、要求して、
そうで無かった場合に腹立たしさを感じてしまう。
これって、相撲で言うと勇み足のようなものですから、
ここは、その相手に自分の描いたイメージ通りであることを
要求することは、一旦止めて、
その人物像を描き直し、自分の気持ちを仕切り直すことで、
嫌な気持ちを消してしまうことが出来たりするものです。
催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計