心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

百害あって一利あり

2013年03月06日 | 感情



止めたいけれども止めれない。



アルコール依存

リストカット

摂食障害



アルコール依存の問題は程度にもよりますが、

身体がアルコールを求めてしまう問題がありますから、

それを心理的アプローチだけで解決することは

困難を極めます。



後の二つの問題は、

心理的アプローチで解決が可能です。



自分の身体を自分で傷つけるといった

不自然な行為を繰り返し行う。


驚くほど食べた後に

全て吐くことを繰り返す。



他人から見ると

このような不自然な行為も

本人にとっては、

ある条件が揃うと中から突き上げてくる

強烈なネガティブな気持ちや感覚を

その行為によって打ち消している訳ですから

止める訳にはいきません。



つまり、強いネガティブな気持ちや感覚が

起きないようにすれば

これらの問題は解決します。



言葉で言えば簡単なのですが、

リストカットや摂食障害の行為の下には、

強い自己否定の気持ちがあります。



解決のためには、その気持ちがあることを認め、

その気持ちと向き合い、

昇華させなくてはなりません。



しかし、自分の身体を傷つけてまで

自分の素直な気持ちに蓋をし続けて来た訳ですから、

昇華させるにはかなりのエネルギーを要しますし、

蓋をしている気持ちを認め、

向き合う事の決意をすることも

簡単な事では無いはずです。



これらのことから

短期で解決を図るには

本人の精神的負担が大き過ぎるかもしれません。



その負担を軽減するためにも

施療は、無理のないペースで進めることが

問題解決へと繋がります。



本来は、これで、

問題は解決のカウントダウンが

刻まれていくはずなのですが、

そうではならないことがあります。



と言うのも、

本人がそれらの行為によって

得ている重要な利益を得ている場合、

本人にとってその行為は、

重要な武具になっているのです。



誰かを繋ぎとめるためかもしれません。

誰かをやっつけるためかもしれません。

何かをしないためかもしれません。



時には大切な自分を守るための防具として、

時には誰かの気持ちを繋ぎ留めておくために、

時には、誰かをやっつけるための剣として、

本人にとってそれらの行為が

非常に重要なものとなっている場合、



表側の気持ちよりも先に、

その裏側の気持ちに取り組まなければ、

問題解決には至ることはなくなります。



ところが、本人にとって

表側の気持ちは、打ち明けることが出来ても

裏側の気持ちを打ち明けることは容易ではありません。



それらのとても人間らしい素直な気持ちは、

本人にとっても悪であり、正しくない気持ちであり、

感じてはいけない気持ちだと認識していたりします。



自分が加害者になることを許しません。

自分が悪者になることを許しません。

だから、

そのような気持ちがあったとしても

無いものにしようとします。



しかし、自分の感じたものを真実だとして

周りにぶつけたり、自分にぶつけたりすることと、

自分が感じたものが、

適切、妥当、真っ当、自然であろうがなかろうが、

ただ、それを感じることは別です。



止めたいけれども、その気持ちが強く持てない。

止めることよりも、しばらくは今の状態を続けても良いかな。

そして、何年もそのままでいる。



そうである場合には、

解決する取り組みを始めようとするのではなく、

何故、こんな辛いことを

自分は止めようと思わないんだろうと

それに疑問を持ち、それを知ることから

始めてみても良いのではないでしょうか。



催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計


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