心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

陰陽への取り組み

2010年06月01日 | 心理カウンセリング


「表と裏」「右と左」「光と影」のように
森羅万象、宇宙のありとあらゆる事物は、対立する属性をもつものが
存在すると言われています。

これらは物質に限ったものではなく、
私達の考え、感情、行動においても同じです。

心理療法の目的は、
悩みや苦しみを解決したい。より良い自分になりたい。
イライラやモヤモヤした気持ちを解消してしたい。
スッキリとした気持ちで前に進みたい。
身体の痛みや不快感を解消したい。
等、様々ですが、

相談者の訴えを、ただそのまま聞いて、
悩みや苦しみの部分だけを取り上げて、
問題解決に取り組むと上手くいかない事もあります。

苦しさや辛さを感じていると、
どうしても悩みのマイナス面だけに気持ちが向けられてしまい、
もう一方のプラス面については気持ちを向けることを、
忘れてしまいがちです。

悩みの状態とは身体の損傷や疾患からくる痛みや不快感以外は、
正と負の両方の気持ちが、ある程度のエネルギーを保ちつつ、
互いが別の方向に引っ張りあっている状態で、
この互いの方向に引っ張るエネルギーが強ければ強いほど、
苦しみや辛さも強くなります。

ですから問題を解決していくためには、
この両方の面について考えて取り組んでいかなくてはなりませんが、
マイナスの感情が達成しようとしていることを取り扱うことの方が、
実は、心理療法では重要な取り組みとなります。

たとえば、

練習では物凄い実力を発揮するのに本番の試合になると、
過剰な緊張によって、その実力の半分も出せなくなるとか、

大事な時に決まって体調を崩してしまったり、
普段ではありえないようなミスを繰り返してしまったり、
実力はNO1だと周りにも認められているのに、
万年2位に甘んじていたり、

何事にも否定的に考えてしまい、その結果、何時も嫌な気分でいる。
いつも周りの人が自分の事をどう思ってるのか気になってしまう。

このようなことが起きている場合には、
本番でリラックスが出来るためのトレーニング。
健康管理。集中力強化。
前向き、肯定的な考え方について取り組み。
このような目的の方向に押しやろうとする取り組みだけでは、
上手くいかない事の方が多いはずです。

何故なら、その逆のマイナスの感情が求めているものを無視しているからです。
マイナスの感情には、それなりの重要な意味があってその感情を発動しています。
無視することが出来るような軽いものではないのです。

ゴムを強く伸ばそうとすればするほど
元に戻ろうとする力が強くなるのと同じように、
プラスの面だけを強く推し進めようとすると、
それに反発する力が働くことになります。

そのゴムの弾力が弱ければまだ良いのですが、
そうでない場合は、引きちぎるまでの推進エネルギーが必要となりますから、
このような試みでは、本人の負担は相当なものになってしまい、
目的を達成する人は限られてしまい、
それはそれで仕方ないでは心理療法とは言えません。

心理療法を受ける全ての方が目的を達成するために取り組むのが心理療法です。
それは理想論かもしれませんが、そうであったとしても、
少なくとも私は、その考えを元にした取り組みでなければならないと思っています。

マイナス感情が得ようとしているもの、それは、
自己評価と実際の自分とのギャップが生じることを
避けようとしているのかもしれません。

自分が成功することで、決して誰かを喜ばせたりしないために、
また、誰かが正しかった証明になることを防ごうとしているのかもしれません。

自分の人生を台無しにすることで、
誰かに対して間接的に復讐しているのかもしれません。

全てを否定的に扱われて育ったことで、良い気になると必ずしっぺ返しが
後であると身構えるようになったのかもしれません。

これらのプラス面を明らかにして解消しておかなければ、
良い結果を得ることが難しくなります。

催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計


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