心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

本当かどうかより

2010年06月04日 | 心理カウンセリング


望遠鏡で覗いて知ったつもりになっても、
その実際の姿は、そこに行ってみなければわからないものです。
私達は、まだ地球を少し飛び出し月に行っただけ。

私達の無意識(心)を捉えようとしても
あまりにも深くて広く複雑です。

以前、前世について書かせて頂いたことがありました。
催眠の退行催眠を進めていくと、
その方の前世の記憶を思い出すことが出来る?
そんな事が可能です。

これについては、「前世は存在する。」「そんなものは無い。」
と意見が分かれるところですが、
いくら議論を尽くしてもあるも無いも証明しようがありませんから、
不毛の議論です。どこまでいっても決着がつきません。

私にとっては、それが有るのか無いのかは正直、どうでも良いことで、
大事な事は、その方の心の問題を解決するために
それが役に立つものかどうかだけになります。

催眠世界の考えとしては、人は経験したその全てを覚えていて、
覚えていないのではなく、覚えていることを思い出せないだけである。
という考え方があり、そして、催眠に誘導すると、
完全に忘れていた(記憶を取りだせなかった。)ことを、
思い出す可能性が高まります。

通常の状態で思いだしたことよりも、
催眠と言う少し特殊な状態で思い出した事は劇的なゆえに、
ついその記憶が真実だと飛びつきたくなりますが、
これもまた、本当に正確な記憶であるかどうかとなると別です。

人の記憶と言うのは実にいい加減なもので、
無意識に蓋をして奥深くにしまいこんでいた記憶とまでいかなくとも、
私なんかは、昨日の晩飯の記憶が怪しくなる事もしばしばありますが、

鬱的な気分をどうにかしたいと相談に訪れ方が
関わりの深い出来事としてあげた中学の時の先生に酷い事を言われた記憶、
しかし、実はその先生は友人が通う別の学校の先生であったことが、
後に分かったりすることもある位です。

人は、それが思いつきのものでしかなかったとしても、
自分がそうだと信じてしまった場合には、
真実の記憶よりも優先されてしまうところがあります。
現実よりも情報の処理の仕方が優先されるということです。

ですから、心理療法の場合、
催眠を使うにしても使わないにしてもその方の心の問題を解決していくために、
何がその状態を起こさせ、それを維持させているものかを検討していきますが、

そこで、経験をどのように受け止め、どのように考えているか、
はたまた、幼少期の出来事、前世に行き着いたとしても、
それが、今の問題を起こしている本当の原因であるかどうかは重要ではなくて、
どれだけその方のマイナス感情を動かすだけの影響力を持っているかどうか、
それの方が重要なことなのです。

私も含め多くの人が、
TVが何故ゆえに遠くの画像を見事に映し出すことが出来るのかより、
スイッチを入れると映像を楽しめることを知っている方が、
重要だと思っているのと同じです。

催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計


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