2015年 中国の山東省で
深夜にレストランに侵入した19歳の男は、
見回りの景観の目から逃れるために
とっさに大型冷凍庫内に隠れました。
結果は、想像通りです。
30分後、男は凍死寸前の状態で
警察官に発見されました。
逮捕された19歳の男には、
良いことと悪いことが
同時に起きたようですね。
犯人の男にとって良いことは命が助かったこと。
悪いことは逮捕されたこと。
まあ逮捕されたことが人生を好転させる機会とすれば
どちらも良い事になるのですが本人次第ですね。
母さんに伝えなくちゃいけない
母さんにとって悲しい事と、
母さんにとって良いことがあるんだけど
まずどちらから話せばいいかな。
映画やドラマの中のセリフでありますよね。
しゃれたセリフ回しなので
いつか使ってみたいんですよね。
飛び込んだ冷凍庫が勝手に鍵がかかり
閉じ込められていたようではないので
よくもまあ凍死寸前まで我慢したものです。
冷凍庫の中で男は、
「いかん眠くなってきたぞ。眠ると死んでしまう。」
で、自分で自分の顔や身体を殴打して
発見された時には、凍え切った体と
血だらけの顔面だったりしてね。
冬山で遭難した際に眠ると
死ぬと言われていますが、
あれは半分正解で半分間違っているようです。
睡眠は脳や身体が休息する状態で
冬山で遭難した際に起きていることは、
睡眠を催しているように見えます。
でもあれは低体温症で脳や身体の機能が
徐々に低下している反応なので
睡眠の休息とは意味合いが違います。
極寒の環境で眠ったら死ぬというより
眠りに似た反応を示し始めたら
その人は、すでに危機的状況に
なっていることになります。
なので防寒服や装備を持っていて
体温を奪う冷たい風に身体を
さらさずに済むような環境ならば
睡眠をとっても問題はありません。
つまり低体温症になることを
防ぐことが出来れば寝ても問題が無いし
睡眠をとる方が体力を温存できるので
睡眠を取った方が良いみたいです。
低体温症は、
体温が35度以下になると体の震えが始まり、
(寒い日に身体が震えることってありますよね。
体が震えるのは熱を作り出そうとする機能です。)
体温が34度以下になると
次第に意識が薄れ(これが眠りに見える反応)
運動機能が低下し動けなくなります。
体温が32度以下になると
震えが止まり身体が硬直し意識を失います。
体温が30度以下になると
半昏睡状態、呼吸数が低下し、
体温が28度以下になると心停止。
のような反応が起きるそうです。
寒くて眠れない状態だったのに
次第に眠くなってきたら
身体が危機的状態に突入したことを
意味することになるのですが
1人でいる場合は、
もう運動機能が低下しているし、
意識も薄れているので対処が難しいですね。
冬山登山を一生涯する気がない人、
冷凍庫に閉じ込められる可能性が低い人は、
まあ大丈夫ですよね。
でも日本の各地で酒をたらふく飲んで
路上で寝落ちしている人の写真が
沢山上がっているのを見ますが
あれと同じことを寒い季節にやっちゃうと
風邪を引いたり、財布を抜き取られたりどころか
雪山遭難と同じ低体温症で
御臨終となる危険性があるので注意が必要です。
なので寒い季節に一緒に飲んだ同僚や友人が
しこたま酔っているのに
近くだからと一人で歩いて帰ろうとしていたら
送ってあげるとか、タクシーに放り込むとかして
注意を払ってあげて下さいね。