心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

㉗効果の持続力

2019年10月28日 | 催眠誘導

十分な催眠状態にある被験者が望む暗示を

催眠誘導者から与えられると被験者は暗示に反応をしますが、

反応の程度やどれ位の間その反応が続くのかは様々です。

 

例えば、

東京タワー展望台の透明のアクリル板の上に立てない人に

その場所に立つと「普段と同じ気持ちでいられる。」的な暗示を

シンプルに与えた場合、その人が望んでいることであれ

その人の元々の反応とは真逆の反応を促す暗示となります。

 

そのような暗示を与えられた被験者の反応は、

その場に立つことを自由に拒否できる状況では、

わざわざ暗示に反応をしてまで不快な状況に身を置きたくないとして

無意識が拒否をすることもありますし、

 

新しい体験をしてみたいと暗示を受け入れて

新体験を楽しもうとする人もいます。

 

その場に立つことを強く求められている状況だとすると

(テレビのバラエティー番組等)

平気であろうと怖くあろうとどっちにしろ

その場に立つことになるのだから暗示を拒否して怖い体験するよりも

暗示を受け入れて怖くない体験をしようとして

無意識が暗示を受け入れる選択を取りやすくなるのですが、

 

お笑い芸人さんのように特殊な立場の場合、

怖いままの方がおいしいと意識的、無意識的に判断して

暗示を受け取ることを拒否する人もいます。

 

そして、普段の反応とは真逆の暗示に反応を示した人の場合、

その時のその場に立っている間だけは反応を示して

その場から離れると催眠反応を完全に解除する人もいますし、

 

その後も立たなければならない状況になると、

自ら催眠反応を呼び起こして再体験をする人もいますし、

誘導者の助けがある時だけ再び同じ反応を示す人もいます。

 

また催眠体験から被験者の無意識が何かをつかみ取り

同じような高所レベルである場合には催眠状態に入らずとも

催眠体験前よりも平常心でいられるようになる人もいます。

 

誘導者が暗示をシンプルに与え、

被験者に反応の仕方を任せた場合には

上のように様々な反応を示すことになります。


心の問題や悩みを催眠で解決したいと思って

相談に訪れた方から催眠にかかって問題が良くなったとしても

「その暗示は解けないんでしょうか。」「どれ位継続するのでしょうか。」

と言った質問を受けることがありますが、

 

心の問題や悩みに対して誘導者が被験者が望む暗示を

シンプルに提供した場合の反応も上の反応と同じで

被験者によって様々な反応をしめすことになります。

 

催眠体験を楽しむ場合は、それでも十分だとは思いますが、

催眠療法の場合は、効果の程度を被験者側にまるっと委ねるのでは

催眠術師としては成り立つとは思いますが、

催眠療法としては成り立っているとは言えません。

 

なので被験者が望む反応が恒久的な反応となるように

シンプルな暗示が被験者にとって自然で無理のない暗示となるよう

様々な働きかけを行うことになります。

(この取り組みが骨が折れるところではあるのですが。)

 

被験者がどんなに催眠状態にあろうとも

被験者の無意識の同意、納得、了承、安心がないままに

催眠誘導者の都合や意思や考えだけで

被験者の心を操るようなことは出来ないんですよね。

 

催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計



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