日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

投資も社会貢献型?

2011-09-04 09:33:52 | CMウォッチ
最近、時折目にする「投資信託」の新聞刷り広告。
通常なら、いわゆる「ボーナスシーズン」に掲載されるコトが多く、この時期に掲載されるコトはあまりない。
強いてあげると、「国債発行」にあわせた時くらいという印象しかない。
その「投資信託」の広告がとても気になったのだった。

その理由は、「社会貢献寄付型信託」というモノだったからだ。
運用方法は別にして、これまで貯蓄と資産運用に、寄付という社会貢献を組み合わせた「投資」という考えが、一般的ではなかったように思う。
その意味で、このような金融商品は新しいタイプだと思う。
何よりこれまで「寄付」というお金を出す行為と、「投資信託」というお金を貯める行為が一つになるという発想は、余り一般的ではなかったからだ。

そんな広告を眺めながら、考えたことがある。
会社員時代、偶然にもハーバード大の学生と知り合うことがあった。
彼女は、「奨学生」としてハーバード大で学んでいた。
米国だけではなく、日本の大学でも資産運用をしながらこのような「奨学金制度」を実施している大学はある。
リーマンショック時に、日本のいくつかの大学で「運用に失敗し、○○億の損失」というニュースが話題になったが、その運用目的の一つが「奨学金制度」だったのでは?と、思っている。
ハーバード大などは、集まった寄付金などを元に積極的に投資し、その投資利益が相当な資産となっているとも、その知人から聞いたこともある。

そして今回の「東日本大震災」で集まった、相当額の義援金などのことが気になったのだった。
義援金の支払いが進んでいるのか?という心配もあるのだが、集まった義援金の一部を「ファンド」とし、運用することが出来ないだろうか?というコトだ。
災害があるたびに、様々なトコロで義援金の募集の呼びかけがあり、相当額の募金が集まっているはずだ。
その多くはおそらく日本赤十字社などを通じて、被災地に送られていると思うのだが、今回の「東日本大震災」のような場合は、長期的に多方面に渡る支援が必要だと考えれば、義援金の一部を積極的に投資・運用するという方法もあるのではないだろうか?

それだけではなく、「ゆうちょ・国際ボランティア貯金」のような、個人向け小額の金融商品があってもよいのでは?
ゆうちょ銀行の場合、寄付する先が決まっていた(「JAICA」だったと記憶している)と思うのだが、この寄付をする団体などを自由に選べようになれば、国内外の気になる団体に寄付することが出来るし、その寄付団体からも「活動報告」のような情報を得ることが出来る。
その中の一つとして、日本赤十字社があっても良いと思うし、被災した子どもたちを支援する団体や、「国境なき医師団」、「ユニセフ」があっても良いと思う。

そんな金融商品が出来ればな・・・と、思った広告だった。