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小池さんの勝因を考える

2016-08-01 18:08:15 | 徒然

昨日の東京都知事選の結果は、すでにご存じの通り小池さんが圧倒的支持を得て、当選された。
小池さんが出馬を表明した時から、最有力候補として挙げられていたことを考えれば、順当な結果という気がする。
ただ、小池さんの政治家としての手腕を評価しての、当選だったのか?と言うと、どうなのだろう?という気もするのだ。

もちろん、小池さんは国会議員としてのキャリアだけではなく、大臣経験もある。
その意味では「国とのパイプ」も、他の候補者よりも持っている。
しかし、それが当選した要因か?と言えば、やはり違うような気がするのだ。
むしろ、小池さん支持を早い段階で表明した前都知事の猪瀬さんの「都議連」という伏魔殿発言や、その後の「文春砲」とも言われる都議連のドンと呼ばれる?方の、スキャンダルなどが、小池さんを当選させたのでは?という気がするのだ。

前都知事の猪瀬さんが、ご自身のSNSで発信した「都議連の伏魔殿」発言は、都知事だけではなく都議連にも問題があり、その都議連のドンと呼ばれる人物をクローズアップさせることで、その人物と関係している企業が2020年の東京オリンピックにかかわる事業を多く請け負うことになっているということや、自殺にまで追い込まれた都議がいたなど、都議連の問題というよりもドンと言われる人物による「悪行(というべきか?)」が、世間の目にさらされることになった。
このことは、当然自民党都議連が推薦した増田さんにとっては、痛手となったはずだ。
増田さんが岩手県知事時代に作られた「負の遺産」そのものは、立候補の話があったときから問題視されてはいたが、選挙終盤になると増田さんよりも、「都議連のドン」へと話題が移っていった。
世間的には「伏魔殿のドンとその取り巻きが支援するような人は、✖」という、雰囲気が選挙前に出来上がってしまっていたように感じるのだ。

それだけではなく、自民党都議連の「お達し」などが、社会に知れ渡るコトで、小池さんを「ヒロイン化」させることになってしまった。
極め付けは、石原慎太郎さんの「大年増+厚化粧」発言だろう。
以前、拙ブログでも指摘をさせていただいたのだが、小池さんご自身は、同性からそれほど好かれるキャラクターではないように感じている。
それは「政界の渡り鳥」と呼ばれる小池さんの姿が、「(自分の)都合の良い相手にすり寄る、オンナ」というイメージがたぶんにあるからだと思う。
ところが、選挙戦終盤で飛び出した石原慎太郎さんの「暴言・放言」により、女性が小池さんに動いたような印象を受けるのだ。

小池さんにとって、これからは「都議連」との戦いが待っているはずだ。
都議連側としては、小池さんが都知事に立候補さえしなければ、世間に知られることのなかった「闇」の部分を世間に曝した!という点で、快く思ってはいないはずだ。
「自分たちは被害者だ」という、気持ちも都議連側にあるかもしれない。
であれば小池さんは、都議連との協調路線を図るのではなく、正攻法の議会運営をすることが大切なのだと思う。