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音楽の無料配信は、売り上げに貢献している?!

2018-06-13 21:15:35 | ビジネス

FM番組を聞きながら、朝の支度をするのには訳がある。
時刻をチェックするのに便利だということもあるのだが、テレビではない独特の視点の話題を知ることができるからだ。
今朝もそんな話題があった。
リポビタンD TREND EYES:Billboard Japan2018年上半期 総合ソングチャート TOP5

1位となった米津玄師さんの「Lemon」は、今年1月スタートのドラマ「アンナチュラル」の主題歌だった。
ドラマが話題になるにつれ、主題歌も話題となりドラマ終了後のリリース(だったと思う)にもかかわらず、MVなどの再生回数が1億回を超すほどになった。
確かに、ドラマの世界観と楽曲の使われ方がマッチしていて、この「Lemon」を聴くと、今だに「アンナチュラル」の数々の場面を思い出されるドラマファンも多いことだろう。
ドラマそのものの視聴率よりも、SNSなどでの話題などの総合的な関心・注目度などでも高かったことが、楽曲のヒットへとつながったのかもしれない。

ドアマのTwitterやインスタグラムなどをチェックしていると、気づくことがある。
それは、ドラマを視聴しているファンが、関連グッズなどを積極的に購入している、という点だ。
この春のドラマで話題になった「おっさんずラブ」のTwitterなどをチェックしてみると、DVD・Blu-rayの発売決定が発表された直後のツイートには「貢がせてくれてありがとう」というニュアンスの呟きが数多くあったのだ。
ドラマファンにとって、気に入ったドラマは「手元に置いて、いつでも見たい!」ということなのだと思うのだが、この「貢がせてくれてありがとう」という言葉に、個人的にはやや驚いたのだった。

おそらく、このようなファンの心情が音楽市場にも現れているのでは?という気がしているのだ。
youtubeなどで公開されるMVを見て、気に入ればストリーミングやダウンロードで買いたい!という気持ちを起こさせるように、最近ではMVのショートバーションを先行公開をし、リリース後ロングバーションの公開。
その後のストリーミングやダウンロードへとつなげるような工夫(というべきか?)を、音楽会社(個人的には「レコード会社」と呼びたい)がしている、ということだろう。

もちろん、「Lemon」や「どらえもん」のように、タイアップ楽曲ということも、音楽ファン以外の人たちが聴く環境づくりとなっているはずだが、それだけでは人は購入行動へと動かない。
youtubeのように、何度か無料で音楽そのものを聴くことで、お気に入りとなりそれが楽曲の購入へと結びつていると考えたほうが自然かもしれない。

ただ、私のような「レコード世代」にとっては、「アルバム1枚をトータルで聴く」ということが無いのでは?という気がしている。
音楽を楽しむスタイルは様々だが、個人的には残念な気がしている。