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災害復興住宅での「孤独死」を減らすには?

2019-03-12 22:10:33 | 徒然

昨日の「東日本大震災」の慰霊のニュースが目立つ中、災害復興住宅での「高齢者の孤独死」という問題も、クローズアップされていた。
仮設住宅よりも、災害復興住宅での「孤独死」のほうが多い、という内容だった。

「阪神淡路大震災」の時の反省から、「東日本大震災」の仮設住宅では「地域全体」を一つの単位として仮設住宅に入居する、などの配慮がされていたように思う。
これまで築いてきた地域社会のコミュニティーを極力継続させることで、孤独死を減らすということが目的だったと思う。
それが災害復興住宅では、活かされなかったようだ。
結果、災害復興住宅入居後の「(高齢者の)孤独死」が増えたという。

訪問による心のケアをするにしても、週何度も訪問できるほどのケースワーカーさんなどの人員確保も難しいだろう。
とすれば、何かしらの理由づけを高齢者に与えることによって、週のうち必然的に外出をする目的をつくることも必要なのではないだろうか?
高齢者に限らず災害復興住宅の人たちが、気軽に集まれる場所があれば、ある程度の問題解決になるように思うのだ。
例えば、「銭湯」だ。
おそらく災害復興住宅には、「家風呂」がある設計になっていると思う。
実際そのほうが、便利だし衛生面でもメリットがあるだろう。
反面、買い物以外で外出をすることが無くなった高齢者にとって、自宅で生活の多くが完結するのは便利な反面、家から出る機会を減らすことにもなる。
「家風呂」の掃除をしたするのは大変だし、場合によってはうっかりお風呂を焚きすぎてしまうという場合もあるだろう。
それが「銭湯」であれば、「銭湯に行くまで」が大変かもしれないが、風呂掃除の手間やお風呂を焚きすぎることで起きる火災の心配もまずないはずだ。
「銭湯」に行くことで、知り合いの顔を見たり、たわいもない話ができることが、「心のケア」に繋がっていくだろう。
高齢者の子育て経験が、若い子育て世代のサポートにつながっていくかもしれない。
何より、様々な年齢の人達と一緒に過ごすことで、「世代を超えたコミュニティー」が生まれてくるのではないだろうか?

一例として「銭湯」という、新しいコミュニケーション場所を考えてみたのだが、「銭湯」に限らず災害復興住宅に住んでいる人たちが、積極的に出かけ・集まる理由となる場所を創ることが「孤独死」を減らす一つの方法のような気がする。