日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

今年は、様々なターニングポイントとなる年だったかもしれない

2023-12-03 20:59:49 | アラカルト

師走に入り、「今年を振り返る」ような話題が、徐々に増え始めている。
その中で感じることの一つに、「これまで業界内や企業内で暗黙の裡に許されていた犯罪行為が、露呈した」一年だったのでは?という気がしている。
その中でも「故ジャニーズ喜多川氏の所属する若年タレントに対する性的虐待」は、英国のBBCのドキュメンタリーによって、露呈し今もって収束はしていない。

同じ芸能界でいうなら「宝塚歌劇団団員の急死」だろう。
「急死」としているのは、自死であったという報道になっていない為で、宝塚側もはっきりと言っていない為だ。
「若い団員の死」がもたらした、内部告発のような内容は「清く正しく美しく」を掲げてきた、宝塚歌劇団のイメージとは大きくかけ離れている物だった。

確かに、以前から「上下関係が厳しい」ということは、宝塚を退団した女優さんやタレントさん達が言ってきたことだ。
その為、宝塚ファンならずとも「ある程度の厳しい環境なのだろうな」ということは想像できたことだが、ここまでとは思わなかった、というのが正直なところだろう。
それらが表沙汰にならなかったのは「宝塚歌劇団」という、閉ざされた世界だったからだろう。
同じことが、「ジャニーズ」についてもいえるかもしれない。

そしてこの二つに共通することは、芸能界という世界では圧倒的な力を持っていた、という点だろう。
宝塚歌劇団そのものの活動の中心は舞台なので、ジャニーズのようなテレビ等から忖度ではないかもしれないが、その名前を聞けば誰もが知っている、という点では圧倒的な力を業界内で持っていた、と考えるべきだろう。
だからこそ、犠牲者や外部リークが無ければ、表沙汰になることは無かったのでは?と、考えられる。

公式戦が終わり、阪神が日本一になって終了したプロ野球でも、選手が他の選手に対して暴行を行っていた為、契約解除となったというニュースが出てきた。
シーズン終了後ということは、選手と球団に対しての配慮があったのでは?という印象を持つのだが、それが本当に被害者・加害者にとって良かったのだろうか?

野球界であったチーム内での暴力沙汰は、この球団に限ったことではないだろうし、今でも日本のスポーツ界には「気合と根性」のようなところがあるのでは?と、感じる部分がある。
残念ながら「気合と根性」的発想は、スポーツ界や今回事件を起こした芸能界に限らず、日本の悪しき文化の一面のような気がしている。
「コロナ禍」の中でも、具体的で科学的な説明もないまま繰り返された「マスク着用」等も「気合と根性」という発想がもたらした一面なのでは?という、気がしている。
勿論「マスク着用によって、他者への感染リスクを減らす」という目的はあったと思うのだが、それは「感染リスクを減らすために『正しいマスクの着用の仕方をする』」という前提があったはずだ。
それが「正しく着用する」が、すっぽりと抜け落ち「マスク着用」のみとなってしまった。
その間も、具体的で科学的な知見に基づいた政策は、ほとんど発表されずに終わっている。
今の現状は「自然収束」と「季節性インフルエンザの流行」により、「新型コロナ」が注目されなくなっているだけ、だと感じている。

先日エントリをした通り、日本の政治の中心を握ってきた自民党そのものが、「政治と金」という問題で崩れ始めている感がある。
その中心にいるのは、支持率低下中の岸田首相だ。
そう考えると、今年の日本はこれまでの悪しき慣例が露呈し、膿のようなモノが出始めたターニングポイントだったのかもしれない。