先達て、薬剤師さんの団体だと思うのだが新聞に「薬の通信販売、反対」という趣旨の広告を掲載していた。
この広告で訴えていたコトは、「薬の購入に自己責任」というコトだった。
通販で薬を購入する=薬剤師との面談がない為、副作用などの説明がされず、重篤な問題が発生するのではないか?と言う指摘をした広告だった。
確かに、この広告が訴える様に薬の副作用という点は、見逃せない問題だ。
現在も係争中の肺がんの分子標的薬「イレッサ」などは、その副作用が見過ごされたために起きたコトだ。
一方、買い物難民が出てしまうような地域には、当然のコトながら薬局も少ないため、薬の購入が難しいと言う場合もある。
また、漢方薬の様に同じ薬を長期に渡って飲み続けるコトで、一定の効果が得られるもしくは健康が維持できる、と言うケースもある。
となると、薬を購入する度に薬剤師さんの説明を余り必要としない、と考えられるケースもある。
何より、現在の薬には第1類~第3類まで分かれており、他に「処方箋薬」と呼ばれる、病院で処方され、調剤薬局で無ければ購入できない薬もある。
もう一つ生活者が意識する必要があるのが、「どんな薬にも副作用の可能性はある」と言う点だ。
だからこそ、副作用の少ないとされる第3類であっても、副作用についての説明書きがあるのだ。
最近ではご丁寧に、副作用の相談窓口の電話番号まで書いてある。
薬の通販で一番問題となっているのは、第1類の「薬剤師による説明を必要とする薬」と「漢方薬」だろう。
とすれば、副作用の少ない第3類に該当する薬の通販を認めるトコロから、スタートしても良いのではないだろうか?
何故なら第3類の薬は購入者が、ドラッグストアーなどの店頭で自分で選んで購入している薬で、薬剤師さんの説明などを聞いて・理解をし・納得して購入している訳ではない。
何より現在検討されている「テレビ電話による面談・相談」というのは、余りにも現実的では無いと思う。
生活者側も通販を推し進めている楽天なども、総ての薬を通販で購入できるように、と言っている訳では無いと思う。
薬剤師では無い(と思われる)配置薬の販売に準じるような、売り方ではダメなのだろうか?
この様な問題がクローズアップされると、案外、配置薬の需用の掘り起こしになるかも知れない。
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