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「職場環境」と仕事のモチベーション

2023-01-18 13:40:43 | アラカルト

Presidenton-lineを読んでいたら、面白い記事があった。
President  on-line:トイレ紙が尽き、フロアに悪臭が立ち込める・・・ツイッターの米国本社が荒れ放題になっている根本原因 

「IT企業のオフィス」というと、これまで洒落たCafeが社内にあり、自由な雰囲気でスタッフの交流がある、というイメージがあったのではないだろうか?
少なくとも、私の中でのイメージはそんな感じだった。
というのも、Appleやツイッターの米国本社だけではなく、日本のオフィスもそのような紹介がされてきたからだ。

ところが、現在のツイッター米国本社内は、そのようなこれまでの「IT企業のオフィス」とは、かけ離れた状況のようだ。
記事の中にある「食べた器などが散乱」などという記事を読むと、「自分で食べたものくらい、きちんと片づけようよ!」という気がするのだが、それは日本の企業で仕事をしてきたからだろう。
日本人の性質というべきなのか?食べた物はきちんと自分で片づける、という習慣が子どもの頃から身についているからこそ、感じる事であって米国でも同じ、とは限らない。
むしろ、昨年開催されたFIFA W杯で、日本人サポーターの試合後の清掃姿が、FIFAを通して世界中に伝えたように、その行動は世界的には珍しいことだったのだ(日本人サポーターのために付記させていただくが、日本人サポーターは前回、前々回の大会でも同様の清掃活動を行い、世界から称賛されている)。

「国が違えば・・・」ということになるにしても、「仕事をするための環境づくり」という点では、「衛生管理ができているオフィス」というのは、とても重要である、という証左のような記事でもある。
「衛生環境」という表現をしたのは、上述したような「おしゃれなカフェがある」というような次元の話ではないからだ。
「衛生管理」が整った上で、「おしゃれなオフィス」ということが成り立つのだから、今のツイッター米国本社の状況は、「衛生管理ができていない」という表現の方が、適切だと思う。
「劣悪な不衛生な環境」では、仕事のモチベーションも上がらず、期待されるような成果も生み出さないであろう、ということが分かる記事でもある。

と同時に、イーロン・マスク氏にとって「衛生環境」は、重要ではないという意識を持っていなかった、ということだろう。
重要どころか、不要と考えていたようにも思える。
確かに日本の中小企業のように、始業前に社員全員で清掃をし、仕事を始める、という企業文化であればまだよかったのかもしれない。
しかし、ツイッター社にはそのような企業文化が無く、代わりに清掃スタッフを雇い入れていた。
他者に仕事を依頼するコトで、その職場環境が保たれていた、とすればそれは人員削減の対象とするべきではなかった、ということでもある。

もう一つ不思議なのは、イーロン・マスク氏はこれまでどのような職場環境の中で仕事をしてきたのか?という疑問だ。
実業家であり投資家なので、自宅で仕事をしているのかもしれないが、その自宅が悪臭漂う環境で仕事に専念できたのだろうか?
ハウスキーパーのような家事サポートをする人を雇っていたとすれば、企業における社外清掃スタッフは、自宅におけるハウスキーパーと同じだ。
その程度の理解もできず、人員削減や経費削減を行っていた、とすればイーロン・マスク氏にとってツイッター社のスタッフは、利益を生み出すためのロボットのような「動く機械」という感覚だったのではないだろうか?
それでは、働く人達のモチベーションは下がるばかりだと思う。

先週末から体調不良に陥り(コロナに感染した訳ではない)、しばらくお休みをしていました。
本調子には程遠い感がありますが、徐々に復帰していきたいと思います。
拙ブログにお越しくださる方も、ご自愛ください。





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