日曜日から昨日まで、実家の父の様子見の為の帰省をしていた。
高齢者だからというわけでもないのかもしれないのだが、わずかな間で「できなくなる行動」や「記憶の低下」等が急激に増えるコトがある。
そのチェックを兼ね、様子見帰省は必要なのだ、と実感するこの頃だ。
そのような事情はともかく、帰省する度に一つ楽しみにしていることがある。
それは、在来線(伯備線)から新幹線に乗り継ぐ、新幹線側の岡山駅での買い物だ。
買い物といっても、車中で食べるちょっとしたお菓子なのだが、お目当てとなっているものがある。
それは「JRプレミアムセレクト瀬戸内」だ。
例えば、岡山県内で生産される黒豆と蒜山高原のミルクで作られた、チョコレートなどがある。
シンプルな茶色のパッケージに、商品写真が印刷されているというだけのパッケージなのだが、逆にそのシンプルさがあるからこそ、販売されている商品一つひとつにある「物語」となるコピー文を引き立て、安心感を与えているような気がする。
そして今回、購入したときに手渡された紙袋を見て、「広告とは?」ということを考えてしまった。
手渡された紙袋というのは↓だ。
岡山らしく「桃太郎」が描かれている。
もちろん、全国各地には「桃太郎伝説」があるので、「岡山だけが桃太郎ではない!」と、言われる方もいらっしゃると思うのだが、以前から岡山では「桃太郎」を観光PRキャラクターとして起用してきた、という流れがある。
岡山名物の「きびだんご」等も、その一つだろう。
実は、岡山駅で買い物をする前、実家のある米子駅でもお弁当等の買い物をしている。
この時渡された紙袋は、「駅の売店で買いました」感のある紙袋だった。
「駅の売店で買いました」感のある紙袋が、悪いわけではない。
ただ、岡山駅で手渡された紙袋を見て「岡山のPRの為の紙袋」という気がしたのだ。
と同時に、旅で味わう「思い出のカタチ」としても、面白いな~と思ったのだ。
例えば、この紙袋でお土産を友人・知人に渡せば「岡山に行った」ということが分かるだろう。
そこから「岡山での旅の話」へと繋がっていくのでは、無いだろうか?
とすれば、この紙袋は「紙袋」ではなく、一つの「コミュニケーションツール」としての役割も持っている、ということになる。
当然だが、岡山という場所のPRも兼ねている。
昨今のSDGsの流れから、様々な場所で買い物をしても「エコバッグ持参」が、求められるようになってきた。
そのことに反対する気はないのだが、ただ地方の旅をし、このような紙袋で買ったお土産を渡されたとき、買い物をした人はどんな気持ちになるのだろうか?ということなのだ。
「エコじゃない!」と思われる方もいらっしゃると思う。
私のような「素敵なアプローチだな」と、感じる場合もあるだろう。
ただ、地方の地域活性化という視点で考えたとき、その地域全体のPRとしての「パッケージ」の在り方、ということも大切なのでは?と、考えたのだ。
特に、旅に関連するモノであれば、そのパッケージは旅の思い出にも繋がっていくのではないだろうか?