日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

食文化を知ることは楽しい

2018-08-10 20:58:20 | アラカルト

連日の猛暑、どうしてものど越しが良く冷たいモノが食べたくなるのは、私だけではないと思う。
毎日新聞のWEBサイトを見ていたら、ある食べ物の食べ比べの記事があった。

毎日新聞:まとメシ どっちが旨い!?「冷やし中華」関東VS関西対決!

実は「冷やし中華」は、余り食べない。
蕎麦とか素麺といった、「冷たい麺類」を食べることのほうが多い。
この対決の写真を見ると、随分盛り付けから違うモノだな~と、感心する。
関東代表として取り上げられている「五色涼拌麺」の盛り付けは、よそいきのような感じだ。
盛られる具材の種類も10種類と多く、家庭でつくるにはチョッと大変かもしれない。
スーパーなどで売られている、「冷やし中華」のパッケージの写真よりも豪華、という印象すらある。
やはり、お店に出かけて食べる「冷やし中華」という気がする。

一方、関西代表は家庭でつくられる「冷やし中華」に近いかもしれない。
もちろん、味ではなく具材の種類や盛り付けの話だ。
呼び名が「冷麺(あるいは「レーメン」)」というのも、初めて知った。
おそらく関西以外の方のイメージする「冷麺」は、岩手県の「盛岡冷麺」とか、焼き肉の後に出てくる韓国風の「冷麺」なのでは?
同じ呼び名でも、麺も具材も随分違う。

ここで、フッと思い出したことがある。
「冷やし中華」に、マヨネーズを付ける方はどれくらい、いらっしゃるのだろう?
実は、名古屋の「冷やし中華」に、マヨネーズは必須!といわれている。
おそらく、名古屋のラーメンと甘味のチェーン店「寿がきや」が、「冷やし中華」にマヨネーズを付けたのが始まりだと思うのだが、私が学生だった頃には、「冷やし中華」を注文すると、有無も言わずにマヨネーズが皿につけられていたような記憶がある。
生まれも育ちも名古屋、という友人たちは、当たり前のように食べていたが、私は初めて「冷やし中華にマヨネーズ」という組み合わせに、驚いたのをよく覚えている。
地域によってこれだけ違ってくると、「たかが冷やし中華、されど冷やし中華」といったところだろうか?

「冷やし中華」に限らず、地方地方でいろいろな食文化がある。
明日からお盆休みで帰省をされる方、遠出をされる方、様々いらっしゃると思う。
せっかくの家族そろっての(やや)長期の休みだ。
普段では経験できない食文化を体験する、というお盆休みも、良いのではないだろうか?

お知らせ:明後日12日から、しばらくお盆で帰省する為ブログをお休みします。
     名古屋よりも涼しいはず!の実家で、昔ながらの「お盆」の予定。
     再開は、お盆明けになります。



オリンピックの為のサマータイムは、混乱を招くだけ?!

2018-08-07 21:02:32 | 徒然

自民党が、2020年のオリンピックに向け「サマータイム」を検討しているらしい。
時事通信:自民が夏時間検討へ 安倍首相指示、政府なお慎重論ー東京五輪の猛暑対策

例年にない猛暑や炎暑を超えるような暑さが続いている。
そして、年々「猛暑レベル」が上がっているのでは?と、感じている方も多いのではないだろうか?
このままでいくと、2020年の東京オリンピックの時には、一体どうなってしまうのか?と、心配されるようになるのは無理もないと思う。
今年の暑さのように、「昼間戸外で活動をすることが、命に係わる」ような状況であれば、夏ではなく1964年の時のように秋の開催のほうが、まだまだ安心できるのでは?という、指摘がされるのも当然のことだろう。

そもそも、1964年の時の東京オリンピックは秋開催だったのが、何故夏開催になったのか?という、疑問が無いわけではない。
海外の様々なスポーツの大きな大会が秋に集中し、夏はスポーツのシーズンオフなので、選手派遣がしやすいだとか、テレビ中継がしやすいなどの噂を含めた「大人の事情」ということらしいのだが、そのような「大人の事情」を含めて考えても、亡くなる方が出るような暑さの中、競技を行うこと自体、マイナス面が多いような気がする。
何故なら、無理をして出場した選手たちが、様々なスポーツの大会(いうなれば、W杯か?)で、ベストパフォーマンスのプレーができなければ、意味が無いと思うからだ。

そのような「大人の事情」があるとすれば、「サマータイム」を導入するよりも、スタート時間を中継などの多額な放送権料を支払っているとされている欧米のゴールデンタイムに合わせてしまったほうが、良いのでは?という気がしている。
今年の冬季オリンピック・平昌大会を思い出してほしい。
欧州で人気のジャンプ競技などが、深夜に近い時間で行われたり、早朝に試合があったりした。
どう考えても「選手ファースト」とは思えない、競技時間の始まりに「おかしいな~?」と思われた方も多かったのでは?
その理由が、多額の放送権料を支払っている欧米のゴールデンタイムに合わせた中継をするためだった、という話が、まことしやかに言われていた。
日経新聞:平昌五輪なのに「時差」? 米TVが影響力

確かに、時差の関係があり日本をはじめとする東アジアの昼間は、欧米では深夜~早朝ということがある。
だからといって、選手たちのことを考えれば、非常識とも思える競技時間の開始は、迷惑だったのではないだろうか?
しかし、2020年の東京オリンピックの場合、年々酷くなる暑さのことを考えれば、早朝と夕方~夜にかけての競技開始というのも「選手ファースト」という視点から考えても、十分検討されても良いと思うのだ。

それに対して、安倍さんが指示を出したといわれる「サマータイム」は、2時間程度時計を早めるだけで、午後3時が午後5時になるようなものなのだ。
1日の時間は24時間であることには変わりないので、サマータイムで早まった時間は、競技をする選手たちにとっては夕方の涼しいくなるはずの時間が、まだまだ暑い時間での開始時間になるだけの話なのだ。

それに合わせて、生活者の時間も変わる必要がある。
分かり易く言うなら、今まで午前9時の始業時間が今の午前7時になるような感じだからだ。
当然、終業時間の午後5時は、暑さが残る午後3時ということになる。
しかも、2年限定での実施というのは、混乱を招くだけで有効な方法だとは思えない。

「選手ファースト」という視点で考えるなら、「いかにベストパフォーマンスが発揮できる気温の時に競技時間を設定するのか?」ということだと思う。
なんとなくだが「小手先の2年限定サマータイム制」導入は、選手のみならず私たちの生活にとってもマイナス面はあれど、プレス面はあまり無いような気がするのだが・・・。


当たり前だと思っていることに、疑問を持ってみる

2018-08-06 12:30:42 | マーケティング

連日の猛烈すぎる暑さに、思考力まで低下してしまうこの頃だ。
いつまでこの暑さが続くのか?と思うと、溜息しか出てこない。

日経Xトレンドに、「え!」と思うような記事があった(会員記事の為、一部の記事のみの紹介)。
日経Xトレンド:洗濯用「ウタマロ石けん」まさかのV字回復に、意外な用途

「意外な用途」という見出しを見た時、記事の内容とは全く違う用途でV字回復をしたのか?と、思ってしまった。
というのも、主婦(あるいは主夫)の間では、このような「部分洗い」の使い方は、よく知られており、一般的な使い方だと思っていたからだ。
台所の布巾などを、この洗濯石鹸でササっと洗っている方も少なくないと思う。
手ごろな価格はもちろん魅力だが、襟汚れや靴下の汚れなどは、洗濯前に塗り付けておくだけで、随分洗い上がりが違うからだ。

この記事を書かれたライターの方の「なぜ?」という疑問は、洗濯用洗剤(粉・液体)を使って洗濯機に入れて洗濯完了!と思っていらっしゃったのだと思うし、そのように思っている方はこのライターさんだけではないと思う。
その視点で考えれば、このような固形の洗濯石鹸は「絶滅危惧種」のような存在だと、思い込んでいても当然だろう。
一方、頑固な襟汚れや靴下の汚れ、上履きを洗う方にとっては「日々の洗濯の必需品」ということになる。

当たり前のように部分洗いで使っている人にとって、「なぜV字回復?」と思うだろうし、逆にいつも部分洗いなどで使っていない人にとっても「なぜV字回復?」と思うだろう。
「V字回復」という数字だけでは、その理由は見えてこないということはもちろんだが、「当たり前」だと思っていることの違いが、「なぜ?」の問いかけが違うということなのだ。

その結果として「ウタマロ」の場合は、「部分洗い」とか「上履き洗い」という、(二ッチかもしれないが)「洗濯」の中に新しい市場を創ったということになるだろう。
「当たり前」を疑うことで、新しい市場を見つけることにもなる可能性がある。

 


東京医科大は、医師の活躍の場を狭めている?

2018-08-03 19:36:26 | アラカルト

東京医科大で、合格者の男女比を7対3に維持するために行われていた、女子受験者に対する「一律減点」が、問題になっている。
毎日新聞:東京医科大学 女子の合格抑制 一律減点、男子に加点も

この男子優位の合格システムの思考には、以前から指摘をされている「パターナリズム(=父権主義)的思考」が根底にあるのでは?という気がしている。
そして今でも患者側に、女性医師よりも男性医師のほうが信頼されている、という部分もあるのでは?という、見方ができるかもしれない。
ただし、それは臨床(=直接患者さんを診察する)医師の一部ではないだろうか?
例えば婦人科などは、「女性医師でないと嫌!」という患者さんは多い。
外科でも、乳腺科のように女性患者が多い分野では、女性医師のほうが圧倒的に多い。
それは、女性特有の悩みや心配を相談しやすいからだ。
何より忘れてはならないのは、医師の活躍の場は臨床だけではない、という点だ。
手術などでお世話になる麻酔専門医や、手術で切除した生検から病気や進行状態を判断する病理医、亡くなった方を解剖し死因を特定する法医学医など、直接患者と接しない(あるいは、ほとんど接する機会が無い)専門医も数多くいる。
実際、レントゲンやCTの画像で病気などの状態を診断する「画像診断医」は、数多くの女性医師が活躍していると言われている。

それだけではなく、細胞や遺伝子などの基礎研究をする医師もいる。
iPS細胞の山中先生も、整形外科を諦め基礎研究へ進み、成果を上げられた医師だ。
もしかしたら、近い将来そのような基礎研究から、「ゲノム(=遺伝子情報)分析専門」の医師が、登場するかもしれない。
というのも、がん等は個々の患者さんの遺伝子情報に基づいて、治療する薬や薬の量などを決めていくのでは?ということも、言われているからだ。
もちろん、遺伝子情報による「予防医学」という分野が、登場する可能性もある。

このような分野であれば、継続的研究ができる人材で無くてはならないとは思うが、だからといって出産や子育てがハンディになるとは思えない。
東京医科大学が考える「女性は出産、子育てがある為、離職する」というようなことが、少ない分野かもしれないのだ。

そしてもう一つ考えなくてはならないのは、東京医科大学が「医師の働く環境整備をどう考えているのか?」という点ではないだろうか?
視点を変えると、大学の附属病院には、数多くの看護師さんが働いている。
そして女性医師よりも看護師さんの方が、離職率は高いのではないだろうか?
看護師さんが子育て期間中安心して働ける環境=女性医師が安心して働ける環境、ということにもなるからだ。
そうなれば、解決策は見えてくるはずだ。
病院内に「保育所」などを設置することで、この問題のほとんどは解消されるのでは?

「臨床医以外の医師」の活躍は、医療の発展には必要不可欠なことだ。
「女性は出産・育児で離職してしまうから、入試で減点」という発想は、いかにも「昭和的」で「パターナリズム的思考」のような気がするし、医師の活躍の場を狭めてしまうことにもなるのでは?
何より「どのような医師になるのか?」ということを決める前に、足切りをしてしまうことは、有能な医師の卵をヒナに孵らせる前に、潰してしまうような気がするのだ。




都市の緑地化

2018-08-02 21:39:49 | 徒然

7月も例年と比べようもないほどの暑さだった。
そして8月に入っても、この傾向はまだまだ続きそうだ。
ちなみに今日の名古屋の最高気温は39.6℃だった。
もちろん、この気温は気象庁の観測点での気温。
気象観測所のある場所は、比較的緑に恵まれた小高い場所での気温なので、多くの人たちの体感温度は40℃を超えていただろう(と想像する)。

連日の暑さを物語るような衛星写真が、公開された。
JAXA:「しきさい」がとらえた日本の猛暑(8月1日)

ニュースなどでも報じられた画像なので、ご覧になられた方も多いと思う。
日本列島ほぼ、真っ赤!という感じの画像だ。
そして「みどりの多い皇居近辺は、周囲よりも気温が低い」という説明がされている。
いくら皇居周辺が周囲よりも気温が低いと言っても、衛星写真の画像では良く分からない、というのが本音?だが、緑が増えると気温が下がる、ということはこれまでも度々言われてきたことだ。
にもかかわらず、日本では狭い敷地にびっしりと家を建てたり、最近ではタワーマンションが都市部で人気になったりしている。
眺望の良いタワーマンションなどは、人気だと言われているが、そのタワーマンションがあるために、海からの風が入ってこない為、ますます気温が上昇する傾向にある、という話も随分前に聞いたことがある。
にもかかわらず、タワーマンションが次々と建ってしまうのでは何故なのだろう?

各自治体には、それぞれに「都市計画」というモノがあるはずだ。
確かにタワーマンションに限らず住宅を建てるのは企業だが、もう少し「都市景観」という視点で何とかならないモノだろうか?
それでなくても、人口減少が始まっている日本では、都市部・地方関係なく「空き家」という問題が起きている。
タワーマンションに限らず、行政がもっと規制をかけ緑地化を進める、という方法は無いのだろうか?

新築の住宅やマンションを建設するときには、敷地面積に対して何%の庭や緑地を設ける、というようなことだ。
我が家の近所を歩いてみても、狭い敷地に庭もなくお隣との境もほとんどないのでは?と、思われるほどの林立した住宅を数多く見かける。
高度成長期~バブル期に建てられた住宅だけではなく、つい最近に建てられた物件でも同じような感じだ。
緑もなく、軒もないような家やマンションであれば、夏の強い日差しを建物として遮る方法は無く、どうしてもエアコンに頼ることになってしまう。
これほどの暑さが続けば、エアコンを利用しないことは命に係わる問題にもなってくる。
とすれば、ここの家のエアコン利用は仕方ないにしても、家やマンションの建て方や周囲の緑化など、行政や建築法などによって規制をかけていくしか方法が無いのでは?

これから先、空き家という問題を抱えながら、新しいマンションや狭小住宅を建て続けること自体、どうなのだろう?
その部分を含め「都市計画」の中に、「都市緑化対策」を盛り込む必要があるのではないだろうか?
そのコトで、今年のような暑さが少しでも緩和されるのであれば、生活者の理解は得られやすいような気がするのだが・・・。

 

 


「東京>その他地域」という、報道偏重

2018-08-01 19:21:16 | アラカルト

先月の「西日本豪雨」の被災地には、今だに避難生活をしながら復旧作業を続けている、という方は多いはずだ。
この炎天下、作業そのものはなかなか進まないのでは?と、想像している。

今回の災害で、一つクローズアップされた問題がある。
それが「災害発生時、民放のキー局がほとんど情報を流さなかった」という点だ。
朝日新聞:豪雨、報道手薄だった民放 現地の局「キー局鈍かった」

災害発生時が、夜だったこともあり多くの人たちがテレビを見ていたはずだ。
それは被災地であっても同じだろう。
民放を見ていた為、逃げ遅れた人が続出した、とは思いたくはないが、テレビそのものは、災害の呼びかけのツールとしては、有効的な手段と考えられているにもかかわらず、民放のキー局が鈍かったのは、何故なのだろう?
一つ考えられるのは、「東京>その他地域」という、報道偏重があったのでは?ということだ。

例えば、最近都市部を中心に頻発するようになった「ゲリラ豪雨」。
テレビのニュースで、渋谷の交差点が浸水し、マンホールのふたが外れ水が噴き出している、というニュース映像を見たことは無いだろうか?
「ゲリラ豪雨」は、東京以外でも発生しているのに、他の地域の「ゲリラ豪雨」のニュースというのは、ほとんど聞いたことが無いような気がするのだ。
JRや空港の情報は、全国的なニュースかもしれないが、首都圏の私鉄などのニュースはどうだろう?
まして、利用者のインタビューなど、全国放送する必要があるのか?ということなのだ。

キー局側としては、キー局でありながら東京のローカル局として、地元密着の情報や報道をする必要がある。
その判断の中に「東京>その他地域」という、意識があるのでは?という気がするのだ。
多くの人にとって、自分の身近な出来事とそうではない出来事に対して、感じ方は全く違う。
自分にとって近い話題やニュースは、現実性をもって感じられるし、遠いところで起きた話題やニュースは「絵空事」のような感覚で受け止めてしまう。
だからこそ、民放が全国ニュースとして取り上げる、東京の話題が多くなっているのでは?という、事なのだ。

この問題を解決するには、(現実は、どうなっているのは、分からないが)やはり民放であっても災害発生時には、ローカル局の自由裁量のようなものを認める必要があるだろう。
そして、ローカル局での情報をまとめながら、ある一定の基準(というと変だが)の災害規模と判断した時は、災害情報を優先する必要があるだろう。
特に、道路情報や鉄道情報は、ローカル扱いのニュースではなく、全国ニュースとして取り扱う必要があると思う。
何故なら、今回の西日本豪雨で、JR西日本管内の路線の被害が相当あるにもかかわらず、山陽本線以外の路線災害情報が伝わっていなかったように思うからだ。
今でも、被災地の鉄道の状況は決して復旧をしている、といえる状況ではない。
JR西日本:中国エリア運行情報
全ての路線情報を全国ニュースで取り上げろ!とは言わないが、せめて災害発生時から数日間だけでもこのような報道があっても良いのでは?
ボランティアに行く人達にとっても、有益な情報なのだから。