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Instagramは、新しい「旅行ガイドブック」?

2018-08-21 20:35:30 | ビジネス

今朝、FMを聞いていたら「Instagramを見て、観光に訪れる海外からの旅行者が増えている」という、話しを聞いた。
一瞬「エ!」と思ったのだが、確かにInstagramそのものは、ビジュアルとしてのアピール力は高い。
書店などで販売している、旅行のガイドブックのように文字が中心だと、その場の雰囲気などを感じるのは難しいし、イメージもしにくい。
ガイドブックを読んで、イメージを膨らませたが、現地に行ってガッカリした、という経験のある方もいらっしゃるだろう。
そう考えると、Instagramは新しい旅行のガイドブックとなりえるかもしれない・・・などと、考えながら話しを聞いていた。

そうなると、似たような高層ビルが立ち並ぶ都会よりも、風光明媚で変化がある地方のほうが、「インスタ映え」するかもしれない。
実際、海外からの観光客のうち「爆買い」などが目的の旅行客は別にして、意外な場所で海外からの旅行者を見かけることが多くなった気がする。
今回帰省した時も、一緒の高速バスに欧米から?と思われる海外からのひと家族と一緒になった。
実家のある米子は、これといった観光となるモノがあるとは思えず、どうしてだろう?という疑問があったが、米子を観光のゲートウェイとして山陰各地を旅行するには、便利かもしれない!?という気もしたのだった。

「旅行」に対して、日本人と欧米の国々の人たちとでは、やや違う価値観を持っているのかもしれない。
「異文化の体験」という点では同じかもしれないが、文化的なモノを限られた時間で数多く体験したい、という日本人の感覚と、生活や風景など日本独特の昔ながらの文化を、時間をかけのんびりその土地の人たちと出会いながら体験したい、という感覚の違いなのだろうか?と感じている。

Instagramの強みは、上述した通り「言語」に頼らず、ビジュアルで訴求することができる、という強みがある。
それだけではなく「今」という時間の切り取りが、Instagramにはある。
情報としてのスピード感は、文字のガイドブックの比ではないはずだ。
何より、Instagramはプロではなく旅行者自身が、経験した映像という点では「画像付きの口コミサイト」と、考えても良いかもしれない。

インバウンドが盛んに言われる中、地方では「インバウンドといっても、そんな観光資源となるモノはない」と思い込んでいる部分もあると思う。
しかし、欧米からの観光客は、都会の似たような風景を見たいわけではないし、爆買いをしたいわけでもない。
自分たちの知らない風景や文化を知りたいのだ。
とすれば、Instagramを活用することは、少ない費用でできる観光アピールかもしれない。